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377.卒業試験【準々決勝②】

カイリにあんな根性見せられたら私もやるしかないわ。

シャルと正面から戦っても勝てないのは知ってる。

だけど私の師匠はライルなの、ただで負けてあげないわ。

そして自分自身の為にも全力で戦う。


私はステージに上がる。

「シャル。全力でやりましょ」

「アメリアとニーナとはやりたくなかったな」

「なんでよ」

「思想がライルに近いから」

「誉め言葉よね?」

「うーん。私がもらったらうれしさ半分戸惑い半分かな」

「私も同じよ」

審判がやってきた。


審判が掛け声をかけた。

「エレキボール!」

シャルのエレキボールを避けながら距離を取る。


私はシャルの槍を避けれる自信がない。

だから仲間の力を借りる。

「最愛の群衆!」

私はガボガさんとミゲミさんとネゾネさんの偽物を召喚した。


会場はなぜか歓声が上がった。

巨人族はやはり派手なようだ。


「ははは。そういうことしてくるよね」

シャルは苦笑いをしていた。


ガボガさん達の偽物はシャルに向かって拳を振るう。

シャル攻撃を避ける。


「アメリア!ステージの広さを考えてよ!」

シャルはネゾネさんの偽物に槍を投げる。

槍は爆発し、ネゾネさんの偽物は消えた。


『最愛の群衆』は4分の1の力で偽物が召喚出来る。

だけどあまりに大きすぎたり数が多すぎたりすると、もっと弱い偽物になってしまう。


「ガボガさん達にしたのはミスなんじゃない?エレキネット!!」

雷が網状に広がり、ガボガさんとミゲミさんの偽物に覆いかぶさる。

エレキネット当たったりバチバチと音が鳴る。

そしてガボガさんとミゲミさんの偽物は消えてしまった。


私は剣を構える。

それを見たシャルは槍を構えて嬉しそうにしている。

「やっとちゃんと戦ってくれるの?」

「そんなことはしないわ」

「ぐっ!ほんとに思想がライルなんだから」

シャルの背中には矢が3本刺さっている。


私はガボガさん達が消えた瞬間、鬼将軍の強弓の偽物を召喚していた。


シャルは背中痛みを耐えながら、槍で攻撃をしてくる。

私はアストラルレイピアで防御するが、シャルの力の前ではだいぶ劣勢だ。


「なんで弓を避けながら攻撃できるのよ!」

「ははは。本物よりも弓が下手だよ」

「それはしょうがないでしょ!偽物なんだから」

私は槍を弾いて、レイピアでシャルを刺そうとすると視界が真っ暗になった。


「くっ!」

「ごめんね。これ以上ライルみたいな事されたら困るの」

シャルは槍で私を攻撃する。

視界を塞がれた私は予測でしか防御が出来なくなった。

身体に槍が刺さり、爆発する。

「ぐああああ!」

痛みで強弓の偽物は消えてしまっただろう。


シャルの声が聞こえてくる。

「これ以上やりたくないよ。降参してくれる?」

私には降参という選択肢はない。

視界が無くなるだけじゃ諦めない。


「はあ。ニーナ用にとっておきたかったんだけどね」

「え?」

「最愛の群衆!!」


私はニーナ用の偽物達を出した。

「ははは。それはずるだって」

シャルの声で動揺させることができたのは伝わってきた。


私は村の子供達のリーダーにもなれなかった。

ライルにもきつく当たったのに、ライルは私を救ってくれた。

剛角のリーダーになり、下手だった人付き合いも少しづつ慣れてきた。

ライル商会にはいろんな人がいる。

私は自分のために、みんなと会話をしてみんなを知る努力をした。

ライルが眠っていた2年間。

私達のリーダーはニーナだった。

私はニーナの補助を頑張った、得意になってきた人付き合いを率先してやった。

そのおかげで『最愛の群衆』を取得したと思っている。

こんな素敵なスキル、全部見せないともったいないじゃない。


シャルの魔法が解けたみたいで、視界が戻ってきた。

目の前ではヒューズさんとリリアンさんとクララさんガッツさんとノヴァさんの偽物がシャルを攻撃していた。


「アメリア!これはズルじゃない?」

「ズルでもいいわ。今の私はみんなが居るから出来たの。それを誇りに思ってるわ」

「そんなアメリアに助けられてるから何にも言えないけど!私も本気出すね」

「来なさい」

シャルは5人に攻撃を防ぎ続けている。

さすがに偽物でもこの5人の攻撃は完全に防ぐことはできないみたいだ。


「ダークホール!」

シャルの周りに黒い円状のモノが複数現れた。

そして私の周りにも同じモノが現れる。


シャルは槍を黒い円状のモノに突き刺した。

「うっ!」

槍の先端は私の周りの黒い円状のモノから飛び出し、私の脇腹に深く刺さっていた。

痛みで5人の偽物は消えてしまった。

血が止まらない。


「ごめんね。痛いよね。すぐ終わらせるから」

「ぐっ。すぐ終わるかな?」

「え?」

「悪あがきさせてもらうわ。さ、最愛の群衆!」


私の目の前には私が一番信頼している人の偽物が召喚された。

「これは駄目じゃない?」

シャルは顔を引きつらせていた。


偽物の頭上には大量の風の矢が現れた。


「悪あがきし過ぎ」

シャルのその言葉を最後に私の意識は無くなった。


▽ ▽ ▽


俺の偽物が消え、風の矢も消えた。

アメリアの気絶で試合終了。

勝者はシャルだ。


会場からは歓声が上がった。

この2日でみんなの成長を知り、感動と焦りが交互に来て頭が壊れそうだ。



次はフォンとジョシュの試合だ。

事前に2人というか3人から相談を受けていた。


ジョシュの希望で、フォンは『ノットイコール』を使うことになった。

つまりフィンの能力を全部フォンに送るということだ。


ジョシュはフィンに勝った。

だけどフィンとフォンの強みは連携。

なので連携は無理でも、力を渡した状態で戦いたいそうだ。


ジョシュの希望なので俺は承諾した。

ただ能力をそんなに渡した経験が無いらしく、危険な可能性があるので制限時間を設けた。


2人がステージに上がる。

審判の掛け声と共に動き出した。


ジョシュはフォンに詰め寄って攻撃をする。

フォンの脇腹に岩食の牙槌が入る。


フォンは少し体勢を崩すが、すぐに立ち上がった。


フォンも負けじと剣で攻撃する。

『ノットイコール』のおかげで筋力は互角みたいだ。


ジョシュは体勢を変えて、フォンを蹴り飛ばす。

さすがにこういうところは経験の差だろう。


フォンは吹き飛ばされたのを利用して、水の球と水の矢を放つ。

ジョシュは魔法を避け、再びフォンを蹴り飛ばす。


フォンは辛そうにしているが立ち上がって、水の球や風の球を放ち続ける。

ジョシュは数発食らうが、そのまま詰めていく。


フォンは剣で攻撃するが、すぐに弾かれてしまう。

ジョシュが両腕を巨大化させ、フォンを薙ぎ払う。

フォンはそのまま場外に出て、気絶をしてしまった。


試合はジョシュの勝利で終わった。


これは完全に経験の差だ。

フォンも頑張っていたが、さすがに場数が違う。


多分ジョシュが慰めに行くだろう。

俺は医務室に行くのをやめた。




▽ ▽ ▽




「オステオ様!」

「あったか?」

「はい」

私は部下と共に、学園の薬学の部屋の捜索をしていた。


「ドラゴンリリーの種が大量にありました。それと大量の砂糖もあります」

「これは確実だな」

ドーグラン・ペパイドが犯人という証拠が次々と出てくる。


「最近クビにされた使用人は見つけたのか」

「はい。王都の宿屋で寝泊まりしていました。金額次第で喋ると言ってます」

「そんなもの払うか!意地でも吐かせるんだ」

「はい」


使用人が吐けば、捕縛することができる。

卒業試験が終わる前に吐かせるしかない。


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