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37.通貨と物価


昨日の疲労のせいか、昼過ぎに起きた。

朝食だったものを食べ、ゴーレと共に疾風の斧のもとへ向かった。



「ライル、この家すごいぞ!トイレも風呂も貴族の家よりすごいぞ」

「本当にすごいわ。私達一応高ランクの冒険者だから貴族の家とか行くけど、こんな居心地のいい家ないわ」

「ライルくんすごーい!ライルくんすごーい」

「よかったです。皆さんに満足してもらえて」

「ライル、もういいぞ猫かぶるのは」

「え?」

「昨日のふてくされたお前は完全に猫がずれ落ちてたぞ。俺らが文句とか言うことないから、話しやすい方にしていいぞ」

「ありがとうございます!自分でもまだ慣れてないので混ぜながらしゃべります」



「皆さんに聞きたいことがあって。今受けてる依頼はいつごろ終わる予定ですか?」

「うーん。この依頼は色々面倒だから最短で5日最長で15日くらいだと思う。そのあと、カラッカの街の冒険者ギルドに報告しに行く予定だ」


それならちょうど良さそうだな。

「なるほど。例えばですけど皆さんに依頼をするにはどういった方法がありますか?」

「もし俺達に依頼したい場合は、カラッカの冒険者ギルドに依頼を発注するパターン。

それと先に依頼を終わらせて、あとからギルドに依頼を報告するパターン。

後者は支払いを踏み倒される可能性があるから、信頼できる依頼主じゃないとやらないけどな」


「ちなみにですが、皆さんにこの村からカラッカの街までの護衛と帰りの護衛をお願いするとどれくらいお金がかかりますか?」

「馬車だと約4日で、ギルドに1割取られると考えると大銀貨9~12枚ってところだな」


「すみません。村では物々交換しかしたことがなく、大体の物価と通貨の種類を教えてもらえますか?」


ヒューズさんはびっくりしていたが、丁寧に教えてくれた。


通貨の種類は

銅板→銅貨→銀貨→大銀貨→金貨→大金貨→白金貨

10枚で一つ上の通貨1枚分になる。

たとえば銀貨10枚は大銀貨1枚と同じ。


物の物価は大体だが、

トマト1つ 銅貨1~3枚

スライムの魔石 売値銅貨1枚 買値銅貨2枚

ゴブリンの討伐1体 銅貨1枚

ヒール草 銅貨3~4枚

定食1人前 銅貨5~15枚

町の宿一泊 銀貨2~5枚

街での1日の人件費 銀貨5~8枚


ということらしい。

疾風の風はBランクだからそれなりに人件費も高いらしい。

日本円に換算すると、


銅板=10円

銅貨=100円

銀貨=1,000円

大銀貨=10,000円

金貨=100,000円

大金貨=1,000,000円

白金貨=10,000,000円


ってことか。


「わかりました。ありがとうございます!色々検討する材料になりました」

「それならよかった」


疾風の斧は他にもいろいろこの世界の情報を丁寧に教えてくれた。


「そういえば、皆さんはどんな依頼を受けて来たんですか?」

「あー依頼ね。依頼は二つあって、

一つはライルと森で出会った場所ら辺にスライムが大量発生している可能性があって、それが本当なら上位種がいる可能性もあるから、それの調査と可能なら原因の排除っていう依頼だ」

「それがなんと調査だけで金貨4枚!原因を排除したらプラス金貨1枚!上位種を討伐して、討伐証明を持っていった分×大銀貨1枚なんだよー!最高でしょ!」

「ギルドからの直接依頼だし、その分危険が多いってことよ。大量発生して、上位種がたくさんいたら手遅れになる可能性もあるんだから。ギルドも危険視してるからこそ私達Bランクに任せたのよ」

「森の生態系も崩れてしまうしな。中立モンスターや動物も森からいなくなってしまうよ」


俺は動揺していた。


「ヒューズさん。魔物が出てくる森ってスライム100匹とか普通に出て来ますよね?」

「そんなわけないだろ!集団でいたとしても多くて10匹ぐらいだぞ」

「そ、そうなんですねー」


俺の動揺は止まらなかった。


「昨日も、いろいろ探してみたが何もなかったからな。期日ギリギリまで探索して、本当になにもないかをしっかり調べないとな。本当にこの家を借りれて助かった」

「な、なるほどー」


額から汗が噴き出てるのを感じた。


「も、もう一つの依頼は?」

「もうひとつは森の村に近い場所にゴブリンの集落ができてるみたいで、ゴブリンも大量発生している可能性があって、集落があるってことは上位種もいるのは確実だから、それの調査と可能なら原因の排除っていう依頼だ」

「それも調査だけで金貨4枚!原因を排除したらプラス金貨1枚!上位種を討伐して、討伐証明を持っていった分×大銀貨1枚なんだよー!リーダーは頭いいから!二つの依頼を同時に受けたんだよ!」

「ゴブリンの方もなんもなかったら、流石にギルドの調査が入りそうだから、早く集落を確認しに行きたいわ」

「ギルドの調査?」

「今回俺達が受けた依頼は調査がメインだから、討伐依頼や護衛依頼と違い、サボろうと思えばサボれる。変な話、調査場所に行かずに、何もなかったと報告する奴もいる。そういう違反行為が行われたと疑われるだけで、冒険者としての箔が落ちる。調査なんか行われたら、無罪だろうと信用ガタ落ちだ」


疾風の斧の信用を落とす可能性がおることを知り、俺は素早く土下座をした。


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