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299.素敵な獣

家に帰るとゴーレが待っていた。

「獣人のみんなはどうだった?」

「今はアパートで休まれております」

「スキルはどんなかんじ?」

「マスターが気に入りそうなのスキルを全員が取得していました」

「全員!?」


俺はゴーレからスキルを聞いてみた。


料理系に使えそうなスキルが『模倣の獣』『神舌の獣』『調理の獣』『商売の獣』。

作成系に使えそうなスキルが『陶芸の獣』。

冒険者に使えそうなスキルが『灼熱の獣』『武勇の獣』『装甲の獣』。

商会で使えそうなスキルが『栽培の獣』『分析の獣』『解体の獣』『記録の獣』。

ゴーレが思う俺が好きそうなスキルが『神癒の獣』『慈愛の獣』『酒豪の獣』『魅惑の獣』。


「いいね!素晴らしすぎる!」

獣人達は素敵なスキルを所持していた。


「仕事に関しては、自分にできることなら何でもやるとのことです。帝国ではひどい扱いを受けていたみたいで、戦闘ができるものはスキルのレベルが上がっていますが、料理系や作成系のスキルは全然上がっていないようです」

「なるほどね。とりあえず話してみようかな」

「どこに集めますか?」

「うーん。俺が行くよ」


俺はゴーレと共に従業員の居住スペースへ向かった。


▽ ▽ ▽


16名の獣人が整列していた。

奴隷の癖が消えてないのだろうか。


「そんな緊張しないで。どこで働くか決めようかなーってだけだから」

俺がそういうとゾウの獣人が1歩前に出た。


「ライル様。僕らを解放していただきありがとうございます」

「ああ気にしないいいからね。うちの商会にはみんなみたいな境遇の獣人の人がいっぱいいるから安心して」

「はい。ありがとうございます」

獣人達は頭を下げた。


「みんなは何の仕事をしたいとかある?」

「やれることがあれば・・・」

「できるものがあればやらせていただきます」

獣人達は少し自信が足りないようだ。


「えーと。じゃあ『神癒の獣』『慈愛の獣』のスキルを持ってる人は?」

「「はい」」

獣人の女性2人が手を挙げた。

たぶんレッサーパンダとヒツジの獣人だ。


「2人は子供好き?」

「好きです」

「私も好きです」

「なら、今度孤児院を作るからそこで働かない?」

「「いいんですか?」」

「うん。シスターが3人いるらしいんだけど、それだけだと大変そうで」

「「やらせてください」」

とりあえず2人は決定だ。


「次は『栽培の獣』『分析の獣』『解体の獣』『記録の獣』の人」

「「「「はい」」」」

男性2名と女性2名が手を挙げた。


「『栽培の獣』の人は畑仕事でいい?」

「はい!頑張ります」

返事をしたのはクマの獣人の男性だ。


「『解体の獣』の人は冒険者ギルドかレストランが良いと思うんだけど」

「料理はできないので、できれば冒険者ギルドがいいです」

申し訳なさそうにブタの獣人が答えた。

「じゃあ冒険者ギルドで働こう」

「はい。お願いします」


「次は『分析の獣』『記録の獣』は冒険者ギルドか商人ギルドか領主代行の元で働くか学び舎で先生かな」

「私は商人ギルドで働いてみたいです」

ネズミの獣人の男性が答えた。

「私は一度見たことは忘れないので先生をやってみたいです。できますか?」

シカの獣人の女性は不安そうに聞いてきた。

「うん。問題ないと思うよ」


「えーっとあとは、『神舌の獣』『調理の獣』『食眼の獣』はレストランか商店かな?」

「「「わかりました」」」

ネコとウマとリスの獣人の女性が答えた。


「『灼熱の獣』『武勇の獣』『装甲の獣』は冒険者になってほしいんだけど、戦いに抵抗ある?」

「いえ。大丈夫です。私達3人は帝国で戦闘をしていました」

ゾウの獣人が答えた。

「いいね。じゃあ3人共冒険者で」

俺がそういうと、小柄なオオカミの獣人の男性が口を開いた。


「俺も冒険者がやりたいです」

「えーっと君は」

「『酒豪の獣』の者です」

ゴーレが答えてくれた。


「君も帝国で戦闘させられてたの?」

「はい。やってました」

「じゃあ決定で」

冒険者候補が4人はかなりいい。


「そして最後は『陶芸の獣』の人。いつかは陶芸をしてもらいたいんだけどまだ場所がない。できるまでは鍛冶とか木工とか手伝ってもらえる?」

「わかりました」

犬の獣人は頷いた。


「『魅惑の獣』の人はどうしようか」

牛の獣人の女性が残っていた。

「私も料理をしてみたいんですが」

「いいよ。じゃあ君も他の3人と一緒で!」


俺は獣人の振り分けを終わらせた。


▽ ▽ ▽


獣人達の振り分けが終わり、俺は部屋で休んでいた。


「教会と孤児院か」

俺は久々にステータスを確認することにした。

前回の大改造で色々レベルが上がっているはずだ。



〇秘密基地 LV10

→畑作成LV4

 →柵作成LV6

 →小屋作成LV12

 →厩舎作成LV3

 →道作成LV4

 →秘密の通路作成LV2

 →芝生作成

 →魔力線作成

 →建築物移動

 →設置アイテム移動

 →ダンジョン移動

 →植物成長促進

 →地面硬化

 →癒やしの空間

 →幸福の空間

 →奇跡の空間



「やっぱりレベルが上がってるし、スキルも増えてるな」


俺は新しいスキルの詳細を確認した。


〇ダンジョン移動

 『秘密基地』のエリア内に生成されたダンジョンを移動することができる。


〇奇跡の空間

 秘密基地内で、稀に奇跡が起こる。


「これは使えそうだ」


続いて本命の確認だ。

小さなウィンドウが表れた。


[小屋作成で作れるようになるものを選択してください。

城(小)・城(中)・物見櫓・噴水・花屋・宿屋・モンスター豚舎・モンスター羊舎・池(小・中)・公園・駐在所・ケーキ屋・カフェ・発酵所・サッカーコート・街灯・消防署・診療所・教会・モンスターラン・和菓子屋・プール・肉屋・八百屋・寿司屋・焼肉屋・窯場

所持ポイント7]



「増えてる。まずは教会。それに公園も作るか」

俺は2ポイント使って教会と公園を取得した。

「あと危険地域近辺に街を作るから、物見櫓も取っておくか。ポイントも余ってるし、上振れ期待で焼肉屋。てか窯場って陶芸か?わからんけど取るか」

3ポイントを使って物見櫓と焼肉屋と窯場を取得した。


「うーん。他も増えてるな」

柵作成では木の有刺鉄線柵が作れるようになっていた。



他にもステータスの変化があるか確認していると、ゴーレがセフィーナさんを連れてやってきた。


「どうしました?」

「ライル様。街を作りましょう」

「え?そのつもりですが」

「いえ。違います!」

セフィーナさんは何を言っているんだ?


「これを見てください」

セフィーナさんに紙を渡された。


「なるほど。こういう感じに街を作りたいと」

「はい。ライル様のスキルの恩恵も受けつつ、ライル様の力だけじゃない街。この街に住みたいと思う者が自ら発展させれる街を作りたいのです」

「なるほど。良いですね、これ作りましょう」

「いいんですか?」

「はい。これって半分は俺のスキルで作る感じですよね?」

「はい。あっ!更地にするのは全部お願いしたいんですが、一度土地を買って売る方法で」

「わかりました。全然手間じゃないんで。ちょっと細かく相談して、明日作業に取り掛かりましょう。今回は大大大改造になるので、街の外にみんなを移動させたいですね」

「わかりました。手配いたします」


俺とセフィーナさんはレストランに移動して、食事をしながら計画を詰めた。




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