295.2年ぶりのマヌセラ
朝から船の上に居た。
「うーん。釣れない」
「そう簡単に釣れないよ」
ノヴァは笑いながら言った。
今日はマヌセラに来ている。
目的はマヌセラの復興具合と従業員の様子の確認。
それにイザッドから聞いた海の植物の確認だ。
久々に会ったノヴァは少し雰囲気が変わっていた。
強そうに見えるのは新しい防具のおかげなのだろうか。
ライル商会の鬼軍監シリーズと魔魚の鱗鎧をきているらしい。
ガルスタン達と相談して、海特化の鎧を作ったらしい。
そして一番変わった部分は、肩に乗っているシャム猫みたいなネコのモンスターだ。
ガスター商会が置いていった卵から産まれたスライムキャットクイーンという種類らしい。
ノヴァがテイムし、キャルルという名を付けた。
「この辺は何が釣れるんだっけ?」
「ファットカラパウ・グリーンサーモン・アングリーツッオ・シャギラシビー・レッドスナッパーですかね」
「うーん。あんまりわからないから全部釣ってみよう」
そう言って俺達は釣りを続けた。
▽ ▽ ▽
大漁だった。
港に帰って戦利品を見せると、ノヴァの父で漁師の代表のズサスさんも驚いてた。
「こんなに釣るなんてライルくんはセンスがあるぞ」
「そうですか?」
「ああ。そういえば言われていた海の中の植物を集めといたぞ」
「ありがとうございます!ちょっと調べてみますね」
ズサスさんが持ってきたのはバナナのようなものと野球ボールサイズの木の実が数種類。
俺はバナナのようなものを手に取った。
「あれ?硬いな。これって海にあるの?」
「海の中で育つ木があって、それに実ってる」
「へぇ」
俺はズサスさんの話を聞きながら鑑定をした。
〇シーバナナ
海の中で育つ植物。
皮が硬いが、剥けば身を食べることができる。
触感はプリプリで味は濃厚。
とあるモンスターの身に似ていると言われている。
「食えそうだな」
俺は皮をバリバリと音を立てながら剝いてみた。
プリプリした見た目で、うっすら透明な身が入っていた。
「匂いは潮の香りだ。味は」
俺は『鑑定』を信じて口に運んだ。
「ん!!!これはエビだ!!」
シーバナナはエビの触感に味。
これはすごい。
「ズサスさん!これは今後育てます。絶対です」
「おー。食べれるのか。見た目が怖くて今まで捨てていた」
「これは人気商品になります」
「わかった。できるだけ取って来よう。こっちの木の実はどうだ」
「見てみます」
〇シーナッツ
海の中で育つ植物。
皮が硬い。
実が熟すと緑色の皮が別の色に変わる。
色によって身の種類が違う。
「んーこれはハズレかもな」
ズサスさんが持ってきた実は緑・赤・黄・白・黒・茶・灰色だ。
「緑はまだ熟してないみたいなので、それ以外を試してみます」
「わかった」
俺はまず赤の実をナイフで割った。
中にはオレンジ色の身がミカンの房のようなのが皮の内側についていた。
見た目は確実にウニだ。
一応匂いを確認したが、潮の香りで問題ない。
恐る恐る口に運ぶ。
「きた!!!ウニ!!」
赤の実は予想通りウニだった。
次は黄色の実を割る。
中にはザクロのような黄色い粒粒が入っていた。
見た目は完全にイクラ。
俺は恐る恐る口に入れる。
「ぎゃ!!苦いし臭い!!これは無理だ」
黄色の実は大ハズレだった。
白の実の中には透明なゼリー状のものが入っていた。
匂いもしないし、味もしない。
たぶんハズレだ。
黒の実の中身は深緑色のものがパンパンに入っていた。
匂いはすごくいい。
触ってみると凄く柔らかい。
これは海苔?
恐る恐る口に運んでみた。
完全に生海苔だった。
茶色の実の中身は味噌のようなものが詰まっていた。
匂い過去一番最悪。
これは食べたら死ぬ。
大ハズレだ。
そして最後は灰色の実。
中身は茶色の実と色違いで灰色の味噌のようなものが詰まっていた。
茶色と違うのは匂いがいい。
指ですくって口に運ぶ。
「ん?カニみそ?いやなんだ?たぶんカニみそが一番近いな。これはいける」
食べれたシーナッツは半分だけだった。
「ズサスさん。赤と黒と灰色は食べれます」
「おお。半分は駄目だったか」
「他の色を見つけたらまた持ってきてください。この3色は育てます」
「わかった」
俺はズサスさんから残りのシーバナナとシーナッツを預かった。
▽ ▽ ▽
「うーん。マヌセラもだいぶ復興したみたいだし、街を大きくする計画もあるらしいから新しく土地を買うのは無理かな?」
「すでにセフィーナさんが購入しているはずですが」
「え?ヤルクだけじゃないの?」
「マヌセラの土地も買っているはずです」
「マジか!じゃあマヌセラも改造しますか」
「お供します」
「秘密基地!」
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「想像以上に買ってるな」
俺はカラッカと同様に歩いて改造することにした。
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「まだ未開拓の場所多いけど、すぐに作りたいものができるからこのままでいいでしょ」
今回は家の移動と畑の設置。
そして干物を作るの場所が足りないと言っていたので、港の土地を増やした。
節を作ったり、事務作業などをするライル商会マヌセラ支部もがっつり作った。
「イザッド、こんな感じでどうです?」
「最高です!ありがとうございます」
大改造していたら、途中でイザッドがついてきていた。
珍しいせいか。目を輝かせながら作業を見ていた。
俺はヤルクに戻る前に、イザッドに伝言を頼んだ。
明日は全員参加で俺の復帰祝いをすると。




