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250.マヌセラ従業員面接②

面接会場がムキムキ空間になった。


「えーっと、こちらの32名は?」

俺はノヴァに問いかけた。

「漁師を続けてくれる人全員だよ」

ノヴァは笑顔で答えた。


流石漁師。ムキムキな32人は部屋を圧迫していた。


「そうなるよね。とりあえず詳しい話はこのあと代表者としますので、簡単に話をしますね」

俺はムキムキの圧にやられないように急いで話し始めた。


「ライル商会商会長のライルです。みなさんには復興が終わったらマヌセラで漁師をしてもらいます。船は大小合わせて20隻あります。家や食事などはこちらで提供しますので、賃金は思ったより少ないと感じるかもしれませんが、不自由ない生活を送れると思います」


「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」

漁師達の返事の圧に気絶しかけた。



「俺は基本的にヤルク村やカラッカの街にいるので、マヌセラの代表はノヴァとイザッドがやります」

「えーーー!!」

俺の言葉にノヴァは驚いていたが、漁師達は喜んでいた。

「おーイザッドかー」

「これなら安心だな」

「力はないけど、頭は俺達より断然いいからな」

「がんばれよー」

漁師達の言葉にイザッドは少し照れていた。

イザッドの漁師達からの信頼は想像以上にあったようだ。


「細かい話は漁師の代表になる人と話しますので、残りの方は宿に戻っていただいて大丈夫です」

「「「「「「わかりましたー!」」」」」」

そういうと漁師達は部屋から出て行った。

残ったのはノヴァとズサスさんだ。

「やっぱりズサスさんが漁師代表なんですね。よろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしく頼む」

ズサスさんが頭を下げた。

「なんか意外でした」

「意外?」

「一応子供なんで、漁師のみなさんにあんな素直に俺の話を聞いてもらえるとは思ってなくて」

「みんなわかってるんだよ」

「わかってる?」

俺は首を傾げた。

「実際にマヌセラを救ってくれたのは疾風の斧かもしれないが、その裏にはライルという神童がいたことをだよ」

「ありがたいですが、神童はやめてください」

「ハハハハハ!意外と年相応の反応もするんだな」


俺とズサスさんが話しているとノヴァが口を開く。

「ライル!本当にイザッドが代表するの?」

「うん。そのつもりだよ」

俺がそういうとノヴァはイザッドに駆け寄った。

「よかったねイザッド!一緒に頑張ろうね」

ノヴァはイザッドの手を握り、ブンブン振り回した。

「ああ。よろしくな」

イザッドは少し照れていた。

「ノヴァ。話を進めていいか?」

「あっ!はい」

俺がそういうとノヴァは席に戻った。


「まず今後ですが。ノヴァとイザッドはライル商会マヌセラ支部の商会長代理になります。まあイザッドがしっかり鍛えられたらの話ですが」

「はい!」

「は、はい。がんばります!」

ノヴァとイザッドは返事をした。


「そしてズサスさんにはライル商会の漁業部門の責任者になってもらいます」

「わかった。任せなさい」

「漁だけではなく。商人ギルドへ魚を卸したり、魚の簡単な加工などもやってもらいます。全員で漁に行かずに、陸で作業する人も必要ですのでよろしくお願いします。そこら辺の指示はイザッドにやってもらうつもりです」

「わかった」

ズサスさんは頷いた。


「ノヴァには漁を邪魔するモンスターの討伐をお願いする。巨人族の3人に指示を出してうまくやってくれ」

「うちに任せて!」

ノヴァはやる気に満ち溢れていた。


「基本はノヴァとイザッドに任せますが、2人で判断できないことがあればズサスさんとモズドさんとポレットさんの5人で相談してください。それでも難しければ俺に相談してください」

「「「はい」」」


「これからの流れですが、漁師のみなさんにはノヴァと一緒にマヌセラに向かってもらい、復興の手伝いをお願いしたいのですが、いいですか?」

「ああ。問題ない」

「これから面接をするみなさんの家族とは少しの間、離れ離れになっちゃうのですが」

「問題ない」

「ありがとうございます。じゃあノヴァ、あとはお願いね」

「はい!」


ノヴァとズサスさんは部屋から出て行った。



「じゃあ最後の面接をしますか」

俺がそういうとイザッドはすぐに立ち上がった。

「じゃあ呼んで来ます。5名ずつくらいでいいですか?」

「うん。お願い」

「はい!」


そういうとイザッドは部屋から出て行った。


▽ ▽ ▽


漁師の家族達の面接も無事終了した。


みんなやる気があったので全員合格。

マヌセラのライル商会の店の店員をやってもらうことにしたので村の商人ギルドで勉強をしてもらう予定だ。


漁師の子供は働きたいと言っている9名以外にも10歳以下の子供が5人いた。

その子達はどうにか学び舎に通わせる方法考えなくてはならない。

流石に主要メンバー以外に秘密の通路を使わせたくはないのでうまくやる方法を考えよう。


「アイザックさん、イザッド、お疲れ様」

「「お疲れ様です」」

「今日はとりあえず休んで。村に漁師の家族を連れて行ったら、マヌセラ大改造を始めるからね」

「は、はい。頑張ります」

「村までの護衛は強弓か鋭牙にお願いしてください」

「わかりました」

「じゃあ俺は料理人チームを見に行ってくるね」


俺はそう言い、商人ギルドを後にした。




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