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248.建材集め

マヌセラに到着すると、セフィーナさんとアイザックさんと疾風の斧と巨人達がそろっていた。

「お待たせしました」

俺がそういうとヒューズさんが口を開く。

「マヌセラの住人達の私物と思われるものは一応全部回収したぞ」

「ありがとうございます」


俺はセフィーナさんとアイザックさんを見ると、2人共顔が疲れている様に感じた。

「大丈夫ですか?疲れてます?」

「「疲れてますよ!」」

2人の機嫌があんまりよろしくない。

「あれ?怒ってます?」

「怒ってませんよ!いろいろ大変だったなーって思ってるだけです!」

「お父様への説明もいろいろ隠しながら話さないといけなかったですし!」

2人は頑張ってくれていたようだ。

「2人共、ありがとうございます。王女の対応をしてくれた報酬に少し上乗せするので、機嫌治してください」

「本当ですか?販売できるお酒ですよ?お願いしますね」

「私は装備が欲しいです」

「上乗せ内容は検討しときますんで」

とりあえず2人の機嫌は直った。


そんなやり取りを見ていたヒューズさんが口を開いた。

「それでこれからどうするんだ?」

「そうでした。じゃあみなさん俺に付いて来てください」

俺はみんなを連れて移動した。


▽ ▽ ▽


俺達は海辺に来ていた。

「それで何をするんだ?」

「まずはアイザックさん!」

「はい!」

「俺にマヌセラの土地を売ってください」

「わかりました」

アイザックさんは紙を取り出した。

「こちらは契約書です。元々の街より広めです。海も陸から100mまでは購入可能にしました」

「ありがとうございます。さすがですね」

俺はゴーレに頼んで支払いを済ませた。


「じゃあみなさん俺より前に来ないでくださいね」

「「「「「「「「え?」」」」」」」」

「秘密基地!」

俺は『秘密基地』を使って、購入した土地を更地にした。

「「「わっ!」」」

見慣れてない巨人達が驚いて声を出した。


「これをこうして、こうやってこう!」

俺達の目の前には『秘密基地』で作った街が広がっていた。

「「「「「「「おー!」」」」」」」」

「じゃあ買った土地をアイザックさんに売りますね」

「は、はい」


俺はアイザックさんから契約書を貰い、記入をしお金を受け取った。

その瞬間。

ドドドドドガタガタドドガタ!

『秘密基地』で作った街が一瞬で崩れた。

セフィーナさん以外は始めて見る光景だったので驚いている。

「じゃあみんなで建築資材を集めますよ!今日はこれをもう1回しますので」

「「「「「えー!」」」」」

「もう昼過ぎなんで急いでやりますよ!」

みんなは建築資材が散らばっている街へ向かって行った。


▽ ▽ ▽


ちょうど2回目の建築資材集めが始まるタイミングでノヴァがやってきた。

「ライル。お疲れ様!それにしてもあの通路は便利だね」

ノヴァも少しずつだが、ライル商会の常識を理解してきたみたいだ。

「おっ!漁師は見つかりましたか?」

「漁師だけじゃなくて、働きたい人も見つけてきたよ」

「え?ほんとに?」

「うん」

ノヴァは初仕事が上手くいったのがうれしいのかニコニコしている。


「漁師は何人くらい?」

「えーっと、30人くらいかな」

「思ったより多いね」

「元々この街で漁師をしてた人達のほとんどがライル商会でまた漁師をしてくれるって」

「やばい人とか居ない?」

「大丈夫。お父さんを慕ってる人達ばっかりだから」

「それならよかった」

ある程度街を作ったらほとんど放置状態になるから、変な揉め事は起きてほしくない。

「働きたい人はどんな感じなの?」

「ほとんどは漁師の奥さんとか息子娘かな」

「それは助かるな」

ノヴァに詳しく話を聞いてみると、漁師はズサスさんも含めて32人。

そのうち既婚者が14人いるらしい。

奥さん14人と息子4人と娘5人がライル商会で働きたいらしい。


「血縁者以外にも働きたい人が居たの?」

「うん。お父さんの幼馴染のモズドさんと奥さんと息子。あとはポレットおばさんと娘さんと息子さん」

「ごめん。名前だけじゃ全然わからない」

「ごめんごめん」

ノヴァは伝わると思っていたのか恥ずかしそうにしていた。

「モズド夫妻はお父さんから魚を仕入れて小さな料理店をやってたの。息子のイザッドはうちと幼馴染で、今までは漁師をしてたんだけど今回の一件で違うことをしたいんだって」

「なるほど…。イザッドはどんな人?」

ノヴァが悩んでいた。

「うーん。仕事は真面目なのかな?うちも最近街に帰ってきたからあんまりわかんないけど、悪い人間じゃないし馬鹿じゃないと思う。友達は多いのかな?」

「わかった。モズド一家は明日にでもカラッカの街で面接」

「了解しました!」


「それでポレットおばさんというのは?」

「あー。ポレットおばさんと娘のピエナさんと息子のポーソンさんも家族で料理店をやってたの。旦那さんが無くなってからは3人でずっとやってたよ」

「あー料理人は多くて困らないからいいね。その3人も面接で」

「はーい」

「じゃあよろしく」

俺がそういうとノヴァはカラッカの街に戻って行った。


▽ ▽ ▽


夜になる前に建材集めは終わった。

「お疲れ様です!」

「「「おつかれー」」」

「「「お疲れ様です」」」

みんなはクタクタのようだ。


「アイザックさん。建材は足りそうですか?」

「はい。2回もやったので充分すぎる建材が集まりました」

「では大工やら建築関係の派遣をお願いしますね」

「はい!任せてください」

「あと明日カラッカで一部の従業員候補の面接をするので参加お願いします」

「わ、わかりました」

少しは休めると思ったのか、アイザックさんは固まっていた。

「お兄様。頑張ってください」

「…うん」


俺は疾風の斧の元へ行った。

「3人はどうします?」

「俺らはまだこの街に残る」

「わかりました。そうしたら、ダンジョンの応援は俺が行かないとダメそうだな…」




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