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224. 村の経済

ガッツさん達が来てから数日が経った。


カラッカの店でも村を宣伝してくれているおかげか、新たに数パーティ来てくれた。

冒険者が数パーティ来ただけでこんなにも経済が回るとは思っていなかった。

村の店舗はレストランとパン屋と宿屋、冒険者ギルドでは素材の買い取りとダンジョンコインの販売でお金が動き出した。

冒険者ギルドの買い取った素材は商人ギルドが即買い取る流れにしているようで、なかなかスムーズに経済が回り始めた。

冒険者ギルドと商人ギルドの連携もアイザックさんとマリーナさんの仲があって出来ることのようだ。

どの街もこのシステムを採用すればいいのに。



俺が村を見て回っていると、ガッツさんが話しかけてきた。

「ライル!この村も少しにぎやかになって来たな」

「はい。ガッツさんは今日は休みですか?」

「今日は午後からポーラと過ごすんだ」

「いいですねそれは。ダンジョンはどんな感じですか?」

「だいぶめんどいぞ、あのダンジョン。難しさとドロップアイテムの質がちょうどいいな」

「そうなんですね。攻略目指して頑張ってください」

「おう」

ガッツさんの意見はだいぶ参考になった。

でも攻略は無理だろう。


ガッツさんと別れると、ゴーレが呼びに来た。

「光剣の輝きと冒険者が数パーティいらっしゃいました」

「ジェイクも来たか。気に食わないやつだけど宣伝してくれたからな、お礼はしっかりしてやろう」

俺は村の入り口に向かった。


村の入り口では、村長が宿を紹介していた。

「村長!そいつの案内は俺がやるんで、他の冒険者の案内をお願いします」

「おーライルか!それじゃあ頼んだぞ」

俺はジェイク達のもとへ行った。

「遅かったな。もっと早く来ると思ったぞ」

「遅くないだろ。王女達は3日後に到着するんだし」

「え?それは本当か?」

まさかの有益な情報に俺は驚いた。

「俺達が出発した3日後に出発するって言ってたから間違いないぞ」

「ジェイク。宣伝してくれたこととその情報の価値はデカい」

「あ、そうか?」

ジェイクは首をかしげた。

「この村に滞在している間の宿屋の金は俺が払ってやる」

「はぁ?お前みたいなガキに払わせられるかよ」

「ちなみにその宿屋は商人ギルドが運営してるけど、従業員のほとんどがうちの従業員だし実質うちの宿屋みたいなもんだぞ」

「お前、何者だよ」

「まあそういうことだから、宿屋代は俺に負担させてくれ」

「わかったよ」


俺は光剣の輝きを宿屋に案内し、バイロに事情を説明した。

「こいつらの宿代はとらないでくれ。たぶん居ても数日だから」

「わかりましたライル様」

その様子を見て、ジェイクが驚いていた。

「おい。何でエルフに様付けで呼ばれてんだよ」

「馬鹿なのか?うちの従業員って言ったろ?」

「あーそうか、でもお前本当に何者だよ」


俺はジェイクを無視してヒューズさんのもとへ急いで向かった。


▽ ▽ ▽



「ヒューズさん!」

ヒューズさん達は学び舎のダイニングにいた。

「どうしたんだ。そんなに慌てて」

「今、光剣の輝きが村に来たんです」

「それで?」

「ジェイクの話によると、ジェイク達が出発した3日後に王女達がカラッカの街を出発するって言っていたそうです」

「は?てことは明日か明後日には到着するじゃねーか」

「え?」

「王族が使う馬車だぞ?カラッカとこの村の距離くらい1日で到着するぞ」

「え?じゃあ急ぎましょう」

「そうだな」

「俺はアイザックさんにいろいろ聞いてくるので、ヒューズさん達はすぐに準備を。明日の朝には出ましょう」

「わかった」

ヒューズさん達は、急いで家に行った。


「ゴーレ、フリードとノコとライムを連れて行くから伝えて。あとニーナにも時間が空いたら俺を探すように伝えて」

「承知致しました」


俺は商人ギルドに向かった。


▽ ▽ ▽


商人ギルドに着き、すぐにアイザックさんの元へ向かった。

「アイザックさん!」

「ど、どうしました?」

俺に鬼気迫る様子にアイザックさんは驚いていた。

「王女が明日か明後日には村にきます。なのでお勧めの街の場所を教えてください。俺と疾風の斧は消えます」

「本当に行くんですね」

アイザックさんはため息交じりに言った。


「はい。揺るがないです。土地が買えればすぐに戻れるようにするんで」

「わかりました。結構遠いんですが、カラッカの最南端にある港町です」

「良いですね!」

「こちらが地図です。商人ギルドに着いたら、ガークという男にこれを渡してください」

アイザックさんから地図と紹介状を渡された。

「土地はカラッカの街ほど高くはないので、そこそこ広い土地を買えると思います」

「わかりました」

「カラッカ領なのでモンスターの大量発生がもしかしたらあるかもしれません。でも基本は海のモンスターが時々来るくらいの安全な街で、冒険者ギルドもありません」

「なるほど。海ってことは魚が食べれる感じですか?」

「そうですね。どの街とも距離があるので、街内でだいたいは消費されます。他の街に出回るのは加工品ぐらいなので、是非食べてきてください」

「わかりました。それでその街の名前は?」

「マヌセラです」




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