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216.カラッカでの店舗

俺はカラッカで店を出すための打ち合わせをするために、

商人ギルドの部屋を借りて、みんなを集めていた。

メンバーは俺・ゴーレ・アイザックさん・チャールズ兄・ブライズさん・アルゴット・フィアダ・母さん・アリソン・マデリン・ガルスタン・ビューロ・店舗担当のエルフ9人だ。


「えー今回、カラッカの街に店を出すことになりました。今の想定ではレストラン・パン屋・武器屋・服屋を出そうと思います。そしてここにいるエルフ11人に店舗で働いてもらう予定です」

ブライズさんが口を開いた。

「ライルくん。僕の考えすぎかもしれないけど、チャールズくんのパンは人気出ちゃうと思うんだ。チャールズくんが冒険者活動をしているときに、ガートン達2人で2店舗分の商品を用意するのはなかなか大変だと思うんだけど」

「いまは1店舗で師匠のマジックボックスがあるからどうにかなってるけど、この村の人は朝昼晩レストランで食事をする人ばかりだから結構数が出るんだよね」

「なるほど、どうしましょうかアイザックさん」

「そうですね。確かにチャールズさんのパンは人気が出ます。レストランのメニューとして1種類だけ提供して、他のパンは村で食べれると言えば、村へ人が来るんじゃないですか?」

「いいですね!そうしましょう。1店舗空いちゃうけどどうしようかな」


するとビューロが口を開いた。

「野菜や卵や牛乳などを販売するのはどうでしょう?」

「あー確かに。商人ギルドに納品する分が少し減っちゃうかもしれないけど」

「それは困ります。ライル商会の野菜は予約が入るほど人気商品なんです」

「え?ほんとですか?」

「納品されたらすぐに売り切れます」

「じゃあどうしよう」

みんなは悩み始めた。


沈黙を破るように、マデリンが口を開いた。

「ちょっと高級志向のお店とかはどうですか?」

「高級志向?」

「イルデンが作る装飾品を売るんです。宝石が付いた指輪やネックレスなどです」

「あー高級商品なら毎日品出しをする必要がないから、イルデンだけで作っても回るってことか」

「そうです。ちなみにイルデンはドワーフの国で自分の店をやっていたので、接客もできます」

「ほんと?なら宝石店にしようかな」

「しかも、ここにいる美人のエルフの皆さんがイルデンの宝石をつけて接客すれば、ものすごく人気が出ると思います」

それを聞いたエルフ達はキャッキャッ騒ぎ始めた。


「じゃあパン屋は宝石店にします」

「問題ありません」

とりあえず1店舗決まった。


「ガルスタン。武器屋は問題なさそう?」

「マデリンが付与したものは売らないつもりなんですけどいいですかい?」

「問題ないよ。あまり強力過ぎる武器は危ないしね」

「あとオイラとケルバン達が作った皿やコップなどの日用品を置きたいのですが」

「構わないよ。でも武器屋に日用品は買いに行きにくそうだな」

「そうですね。客層が完全に違いますもんね」

「じゃあ1店舗増やしましょう。雑貨屋として」

「そうですね」

「じゃあ解決ですね」

武器屋と雑貨屋も決定した。


「母さん。服屋の商品は問題なさそう?」

「うーん。種類と数はシモンちゃん隊とキリ―ちゃん隊がいるから大丈夫よ。ただサイズが、マジックマネキンのものでいいのか心配だわ」

「アイザックさん的にはどうですか?」

「服に関してはだいぶ売れています。各地の商人ギルドの店舗で売っているので、お客様の反応は正直わかりません」

「うちは基本オーダーメイドで作ってもらえるから、サイズの事考えてなかったな」

「女性は母さんくらいのサイズとリリアンさんサイズの2つ・男性はオリバーサイズとヒューズさんサイズの二つでいいのかな?」

「そうですね。どちらかには当てはまりそうですね」

「わかったわ。ガルスタンさんに手伝ってもらった髪留めやリボンも売っていい?」

「うん。店舗で働くエルフのみんなにはオーダーメイドで作ってあげて」

「任せて!」

これでとりあえず全店舗の大まかな概要は決まった。


「アリソン。そういえばお店や制服に入れるロゴってできた?」

「できています」

アリソンが紙を渡してくれた。

紙には馬に子供が乗ったシルエットが描かれていた。

「いいじゃん。これに決定!」

「ありがとうございます」

「でももう少しフリードの躍動感が欲しいから、毛とかがうっすら風になびいてる感じにできる?」

「問題ないです」

「ガルスタン。出来上がったら、ロゴの焼き印や型などを作って」

「任せてください」

「服以外の商品はこのロゴを入れるのを忘れない様に。服にはシモンキリーのロゴ。武器屋装飾品にはガルスタンとイルデンのロゴがあれば入れてね」

「オイラ達はこのロゴだけで大丈夫です」

「そう?」

「ライル商会の従業員として、再始動した身なので」

「わかったよ」


俺達の話し合いは終わった。


▽ ▽ ▽


俺はヤルク村のパン屋の横の畑を店舗に変え、食料品店・服屋・雑貨屋・宝石店を作った。

そしてカラッカの街に行き、レストラン横の店舗を4つにして秘密の通路を繋げた。


カラッカの街の配属は、

レストランはアルゴット・フィアダ。

服屋はエルフの女性2名と男性1名

武器屋はエルフの男性2名

雑貨屋はエルフの女性2名

宝石店はエルフの女性1名と男性1名

になった。


基本村の店舗に繋がっているので、店ごとにうまくやってもらうことにした。

「ビューロはカラッカの街の店舗の責任者だから、商人ギルドの仕事も大変だろうけどこっちもよろしくね」

「はい!任せてください」

ビューロのやる気はすごかった。


アイザックさんのやる気もすごかった。

「ライルさん!絶対商品目当ての人や、ダンジョン目当ての冒険者が村にやってきますよ!」

「そうなるように頑張りましょう。ところで今日はリーラさんは?」

「宿屋チームの指導です」

「指導?」

「接客の仕方や、仕事内容をエルフの方々に教えています」

「それじゃあ人が来始めたら、本格的にスタートできそうですね」

「はい!」

アイザックさんは嬉しそうだった。


「そういえば明日引っ越しますのでよろしくお願いします」

「わかりました」




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