197.ライルダンジョン攻略①
今日はライルダンジョン攻略を目指すので朝早めの集合だ。
メンバーは俺とゴーレとフリード・鬼将軍の剱・剛角・強弓・ジョシュ達だ。
「今日は各階層をパーティごとに攻略してもらう。テイムモンスターも一緒に戦う練習だ」
「「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」」」
「ゴーレに聞いたが、1階~地下5階は何度も倒しているからモンスターがそれなりに強くなっているらしい。気を引き締めていくよ」
「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」
俺達はライルダンジョンに入って行った。
▽ ▽ ▽
ダンジョンに入ると報告通り、ゴブリンが大量にいた。
「ゴーレ、フリード。速攻でお願い」
「承知致しました」
ヒヒーン!
ゴーレは土帝の大剣を取り出し、次々とゴブリンを倒す。
フリードも魔力纏を使いながら、ゴブリン達を押しつぶしていく。
さすがにどんだけ強くなっていても、ゴブリン相手に遅れを取らなかった。
「地下1階のオークはジョシュ達、地下2階のオークの上位種は強弓にお願いするから」
「「「「「「はい!」」」」」」
「じゃあここはゴーレ達に任せて、階段へ向かおう」
俺達はゴーレとフリードに任せて地下1階層に向かった。
▽ ▽ ▽
地下1階層。
1階と同じくらいの広さだ。
未だになぜ明るいのかはわからない。
異世界ミステリーだ。
地下1階には、オークが数体。
「じゃあジョシュ達。任せたよ」
「「「はい!!」」」
ジョシュ達はオークに向かって行った。
ベラが指示を飛ばす。
「ジョシュ!ヘイトをお願い。マシュー、オーク達を眠らせて」
「わかった!ワオーーン!」
ジョシュが叫ぶとオーク達が一斉に向かってきた。
マシューが手から胞子を大量に出し、オーク達に飛ばしていく。
それを吸ったオーク達の動きが鈍くなった。
「ジョシュ、ララ、ロズ!動きが鈍くなったオークから倒していって」
「「わかった!」」
ジョシュとララは槌を持ち、オーク達に突っ込んでいく。
「大猩猩の腕!暴馬の脚!」
ジョシュの腕と脚が少し筋肉質になり、次々とオークを倒していく。
「脱兎!暴兎!」
ララは物凄いスピードでオーク達の間を通り過ぎると、オーク達が吹き飛んで行った。
高速で蹴り飛ばしているようだ。
ロズは2人が討ち損じたオークをソーンウィップで倒していった。
「なかなか強くなってるな」
洞窟の奥から増援が出てくる。
「イムニ、お願い。炎蝶!」
ベラが炎の蝶を数匹出すと、イムニが炎の蝶を纏って増援の先頭に突っ込んでいく。
イムニがぶつかったオークが燃え、増援のオーク達の動きが止まった。
「飛雷槍!」
ベラが作り出した雷の槍を投げる。
飛雷槍は徐々に速度を上げてオークに当たる。すると雷が広がって増援のオーク達は黒コゲになった。
「うわ!強くなり過ぎだわ。落ち着いたらステータス確認しないとな」
3人は残党がいないか確認をし終わると俺のもとへ走ってきた。
「「「ライル様!どうでした?」」」
「3人とも最高だったよ!ジョシュはチェスターに似てヘイトを買うのがうまい。ララもしっかりスキルを扱えてる。ベラはスキルも良いけど、指示がうまくなったね。3人ともよく頑張りました」
3人は目をキラキラさせていた。本当にうれしいようだ。
「「「ありがとうございます!」」」
戦闘を見ていたチェスターに話しかける。
「どう?息子の晴れ姿は」
「ここ数日一緒にダンジョン攻略をしていましたが、今日の戦闘が一番すごかったです」
「そうなの?」
「はい。ライル様の前なので気合が入っているのだと思います」
「なるほど。負けてられないね」
「まだまだ負けませんよ」
チェスターは笑いながら言った。
「じゃあみんなでドロップアイテムを回収して、下に降りるよ」
俺達は地下2階に向かった。
▽ ▽ ▽
地下2階にはオークナイト十数匹とオークジェネラルが1体居た。
地下2階は今までの階層より狭かった。
「じゃあ強弓のみんな、頼んだよ」
「「「はい」」」
ナーリアはすぐに指示を出した。
「コルカー分断するよ」
「わかった!」
「ストーンウォール!」
「ストーンウォール!」
石の壁が現れ、オークナイトたちを分断する。
シュッ!シュッ!シュッ!
いつの間にか洞窟の壁の段差を使って高い位置をキープしていたアルナが矢を放っていた。
矢は的確にオークナイトの手に刺さり、武器を落としていた。
「コルカーは右のグループをお願い。私は左のグループをやる」
「わかった。岩纏!」
コルカーの上半身を岩が纏い始め、腕に纏った岩が巨大な拳のようになっていた。
「アルナはオークジェネラルの足止めをお願い」
「もうしてるよ!」
オークジェネラルを見てみると、膝に数本の矢が刺さっていて動けなくなっていた。
「ウォータボール!ウォーターボール!」
水の玉がオークナイトたちに当たる。足止めは出来ているが、それほどダメージがないようだ。
「ウォーターボール!ウォーターボール」
ナーリアはウォーターボールを当て続ける。
俺はナーリアの攻撃を理解できていなかった。
「そろそろかな?マッドヘッジホッグ!」
ナーリアがそういうと、オークナイトの足元から大量の針が飛び出してきた。
「え?」
俺は驚いた。
大量の針はオークナイトを貫いていた。
コルカーを見てみると岩の拳でオークナイト達を殴り倒していた。
残るはオークジェネラルだけ。
だと思っていたが、もうほとんど体力が残っていないみたいだ。
「あれ?アルナだけでいけた?」
「うん。いけたみたい」
アルナの矢はオークジェネラルのあらゆる関節に刺さっていた。
シュッ!
最後に放った矢がオークジェネラルの頭に刺さり絶命した。
「お疲れ3人とも。前の特訓の時よりだいぶ成長してるね」
「「「ありがとうございます」」」
「ナーリアの最後のはなに?」
「洞窟の中だと蔓も葉もないので、新しく覚えたマッドヘッジホッグを使いました。泥のハリネズミを出すために、地面をウォーターボールで濡らしていました」
「なるほど、コルカーも新しいスキルを覚えたんだね」
「ダンジョンの最初の方は覚えてなかったのですが、最近覚えることが出来ました」
「それは良かった。アルナも弓の腕が上がったみたいだね」
「はい!ありがとうございます!」
「落ち着いたら、みんなの装備を用意するから楽しみにしてて」
「「「はい!ありがとうございます!」」」
3人は喜んでいるようだ。
「みんなでドロップアイテムを回収するよ」
「「「「「「はーい」」」」」」




