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191.地震の原因

翌日の夜、俺とチャールズ兄とブライズさんはいつも通り大忙しだった。

ジョシュ達の冒険者登録お祝いとマシュー達歓迎パーティの料理を作っていた。

ライル商会全員とセフィーナさん達が参加していた。


今回のメイン料理はキノコだ。

マシューが居なくてもベビーマッシュとカインドマッシュ達がキノコをどんどん作ってくれた。


シイタケだけでなく、ホワイトマッシュルームみたいなものやエノキみたいなのも収穫できた。

キノコのニンニクバターしょうゆ炒めやエノキのオーク肉巻きなどを作ってみた。

なかなか好評のようだ。


「ブライズさんとチャールズ兄は作り方覚えた?」

「大丈夫だよ」

「いつでもレストランで出せるよ」

「二人ともさすがだなー」

ブライズさんもチャールズ兄もぐんぐん料理の腕が上がっている。


そろそろ、ゲームでも始めようかな?

「みんな!景品をかけてトランプ大会を始めようと思いま」

俺がみんなに声をかけ始めたその時。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ!


「地震だ」

最近何回かあったがすぐに揺れは収まっていたから心配はしていなかった。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ!

ドドーン!

バーン!


「揺れが強い」

地面は大きく揺れ、レストランの外からは大きな音が聞こえてきた。

テーブルの上にあった食器が数個落ちて割れる。

「みんな、テーブルの下に避難して!」


俺達はテーブルに頭を入れ、揺れが収まるのを待った。



少しすると揺れが収まった。

「みんな怪我はない?」

みんなを確認するが、怪我人はいないようだ。

「各部署の代表者は自分の持ち場の確認。その他の大人達はレストラン内の危険物の清掃」

「「「わかった」」」

「「わかりました」」

「チェスターとオリバーは従業員の家の確認、ヒューズさん達は村と村周辺の確認をお願いします」

「「わかりました」」

「おう」

「ルーシーとゾーイはセフィーナさん達と領主代行館の確認。ゴーレは秘密基地の範囲内の確認を」

「承知致しました」

「「わかりました」」

みんながレストランの外へ出ていく。


俺はみんなをなだめて、残りの大人たちと食器の片づけなどをした。

食品工場を確認しに行ったブライズさんの代わりにチャールズ兄がキッチン内の確認をしている。

「チャールズ兄、キッチン平気そう?」

「少し落ちてたものはあったけど、問題ないよ」

「よかった。ここが落ち着いたら、ルークとカシムを連れて学び舎を見てきてくれる?」

「わかったよ」


チャールズ兄と話しているとヒューズさんが帰ってきた。

「ライル、ちょっとまずいことが」

「え?」

「ちょっと来てくれ。あとカシムとアメリアも」

「「え?」」

俺達はレストランの外に出て、ヒューズさんについて行く。

広場に到着するとどういう事態が起きているかすぐに分かった。

村長の家とカリムさんの家が壊れていた。


「村長達とカリムさん達は無事なの?」

「お父さんとお母さんは無事なの?」

「俺の父さん母さんは?」

「無事だ。地震が起きて、すぐ避難したそうだ。今はセフィーナ様と会ったから領主代行館に居てもらっている。一応リリアン達についてもらっている」

「「よかったー」」

カシムとアメリアは安心したようだった。


「とりあえず荷物とかは瓦礫に埋もれているから、それを探すのは明日だ」

「「はい」」

「2人とも、今日はガッツさんの家があるエリアに空き家が2つあるからそこを使って」

「ありがとうライル」

「ありがとう師匠!」

「領主代行館に行って、ご両親を安心させてあげてくれ」

「「うん」」

「ルークとシャルには俺から伝えておくから」

「「わかった」」

2人は領主代行館へ向かって行った。


「なかなかの地震だったな」

「そうですね」

「でも村を見て分かったことがある」

「ん?」

「ライルが作った家は地震にも強い」

「そういえば」

「まあまだほかのところの確認は取れてないけどな」

「そうですね」

俺はヒューズさんとレストランに戻ろうとすると、走ってきたゴーレに呼び止められた。


「マスター!!」

「どうしたの?」

「畑の裏にダンジョンが現れました」

「「えー!」」


▽ ▽ ▽


俺達はゴーレに案内され、-4Iのエリアに来ていた。

俺の『秘密基地』の範囲外にダンジョンの洞窟が出現していた。


「これは確実だなー前よりちょっと大きいし」

「大きいのか?俺が見たことあるのはこのサイズより大きかったぞ?」

「俺がこの前見たのはこれの2回りくらいの小さいサイズでした。ゴーレが見たのは?」

「前回マスターと見たものと同じくらいのサイズでした」

「ってことは、意外と深い可能性ありそうですね」

「まじか?」

「でも出現したばっかりなら浅いのか?」

「俺にもわからん。だけどダンジョンが出現するのは魔力が多いところだと聞いたことがある。最近の大量発生、魔力を入れられている卵、ライルの拠点の近く、これを考えると普通のダンジョンじゃない気がしてくるよな」

「あーそういわれてしまうと、そこそこ成長した状態のダンジョンな気がしますね」

「でもこれでわかったな?」

「なにがですか?」

「ダンジョンが現れると地震が起きるってことが」

ヒューズさんの推理に俺は驚いた。


「あー!それならいろいろと説明がつきますね。ダンジョンの数と地震の回数とか、村で揺れたのにカラッカの街では揺れていなかったとか」

「これはいろいろ大変になりそうだな」

「そうですね。とりあえずゴーレ、ライムとラーちゃんにダンジョンの近くを警戒してもらって」

「承知しました」

「明日はダンジョン攻略と村の復旧だな」

ヒューズさんの目がきらきらしていた。

「ヒューズさんは復旧組ですよ?」

「は?なんでだ?」

「力仕事、男、冒険者」

「わかったよ」

「攻略はゴーレとテイムモンスター達と弟子たちに任せましょう」

「そうだな。あとマリーナにも報告しないとな」

「レストランで片付けをしてもらってますよ」

「じゃあ戻るか」


俺達はレストランに戻った。




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