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187.ダンジョン探索

俺たちの目の前には異様な洞窟があった。

「想像通りだな」

異世界あるあるな洞窟だった。


「ゴーレ達が入ったダンジョンは何階層だったんだっけ?」

「地下5階までありました」

「やっぱり地下に広がっているパターンか」


俺はみんなを引き連れてダンジョンの中に入った。

メンバーはゴーレ・フリード・ノコ・シモン・キリ―・ミッツそしてライムだ。

ライムは連れてくるつもりはなかったのが、どうやっても引きはがせなくて連れてこざるをえなかった。



「うわー広いな」

ダンジョンの中は外観からは想像できない広さだった。

しかも洞窟の中なのになぜか明るい。

広い洞窟の中に50体前後のアイアントータスがいた。


「そこそこいるね。出来ればあんまり時間かけたくないから全員でお願い」

みんなは一斉にアイアントータスに向かって行った。


一瞬だった。

確実にオーバーキルだった。


「マスター。ドロップアイテムは鉄のインゴットとアイアントータスの甲羅と少量の魔石でした」

「村に帰ったらガルスタンに渡そうか」

「はい」

「下に降りる階段は見つかった?」

「はい。こちらです」


俺達はゴーレについて行き、地下1階に向かった。


▽ ▽ ▽


地下1階にはゴブリン

地下2階にはオーク

地下3階にはミノタウロス

地下4階にはワーライノ


各階を一瞬で殲滅していった。

ミノタウロスは前世ではベタ中のベタで知っていたが、実際に見るとなかなかの迫力だった。

ワーライノは見たことなかったが、ワ―ウルフみたいな2足歩行動物系のモンスターがいるのは楽しみだ。


地下4階までのドロップアイテムは

アイアントータス甲羅

鉄のインゴット

ゴブリンの棍棒

オークの肉

ミノタウロスの角

ミノタウロスの斧

ミノタウロスの肉

ワーライノの角

ワーライノの槌

各魔石


だった。


「ゴーレ、ここの魔物って時間経つと復活するのかな?」

「わかりません。前回は一瞬で攻略をしてしまったので」

ゴーレは申し訳なさそうに言った。

「ちょっと下に降りる前にここでちょっと待ってみない?」

「承知致しました」


俺達はリスポーンを確認するために、地下4階で待つことにした。



30分後。

ワーライノ達がどこからか現れた。

「リスポーンしたのかな?大体30分で復活かー」

「そうですね」

「じゃあもう倒しちゃっていいよ!」

「承知致しました」

ゴーレ達はワーライノを殲滅した。


「じゃあ下に降りよう」

俺達は地下5階に進んだ。



▽ ▽ ▽



地下5階には光る球状の水晶が浮かんでいた。

モンスターの姿はなかった。

「ここが最下層か」

「そうですね」

「あれが核か。モンスターはいないみたいだね」


俺は水晶を調べるため、向かって行った。

「マスター!血が」

「ん?」

俺は腕を見ると血がにじんでいた。

「あれ?全然痛くないんだけど?」

みんなを見てみると身体に細かい切り傷があった。

「え?怪我なんてした?」


ばたっ!

フリードが血を吐いて倒れた。

「え?フリード?ライム!ポーションをお願い!」

ポニョポニョ!


フリードにポーションを飲ませるが口から血が止まらない。

「なんで?どうして?」

するとノコ達も血を吐いて倒れ始めた。


「ゴーレ!これは?」

「わかりません。一体なにが!」

ゴーレの顔が少しゆがんだように思えた。

「これは、身体の中に異物が侵入したようです」

「身体の中に?」

すると目の前が赤くなった。


「え?気付かない内に額から血が出てる」

額から流れた血が目に入ったようだ。


ポニョポニョ!

ライムが何か伝えようとしている。


目を拭き、ライムを見てみると体の中に細かいゴミのようなものが入っていた。

「これは?鑑定!ぐほっ」

俺は口から血を吐き出した。


○リビングソードダスト

剣の形をしたモンスター。

小さいので空気中に漂い、相手の体内に入って攻撃をする。


「こ、これが原因?」

ポニョポニョ!

俺達の身体の中にいつの間にかリビングソードダストに入られていたようだ。


くそ!どうすればいいんだ。呼吸をするたびに胸が痛い。

ポニョ!ポニョ!

「ん?どうした?」

ライムが俺に触れると、『クリーン』をかけたときと同じ感覚を感じた。

「え?あれ?」

俺が驚いていると、ライムがポーションを口に入れてきた。

「ありがとう。痛みがなくなったよ。ゴーレ、ライム!みんなにクリーンをかけるからポーションをすぐに飲ませて」

「承知しました」

ポニョポニョ!


俺達はフリード達の治療を進めるが、進めている途中に俺はまた血を吐き出した。

「クリーン!くそ、どんだけ空気中にいるんだよ。治療を進められない」

ポニョポニョ!

ライムは体を大きくし、フロア全体埋め尽くした。

ライムの体に飲まれた俺達は一瞬息を吸えなくなった。

ライムは体のサイズをいつも通りに戻し、やっと呼吸ができた。

ライムの体の中には大量のごみのようなものがあったがすぐに溶けてなくなった。


「ライムが全員捕まえてくれたのか、ありがとう」

ポニョポニョ!


俺達はすぐに全員の治療を進めた。


▽ ▽ ▽


みんなの状態が安定した。

俺の胸の痛みも無くなった。

「ありがとうライム」

ポニョポニョ!

「てかいつの間にクリーン覚えたの?すごいね」

ライムは喜んで飛び跳ねている。


「マスター」

俺は皆を治療している間、ゴーレにダンジョンの核を調べてもらっていた。

「これはダンジョンコアというものだそうです。これが壊れるとダンジョンが消滅いたします」

「なんか俺が使えたりする?」

「私がダンジョンコアと同期をし、秘密基地と同期させることが出来れば可能かと思います」

「可能性はあるって感じかな?」

「試してみますか?」

「やってみて」

「できました」

「はや!」

ゴーレはすぐさま同期作業を終わらせた。


「遠隔では操作ができないみたいですが、このコアに触れるといろいろ調節ができるみたいです」

「なるほど」


俺はダンジョンコアに触れた。

すると水晶の上に見慣れたディスプレイが現れた。

「出来そうだ。ありがとうゴーレ」


ディスプレイには[ダンジョンマスターとして登録しますか?]と出ている。

俺は【登録】をタップする。


すると設定画面のようなものが出てきた。

「完全に『秘密基地』に寄せられた設定画面だな」


ディスプレイを一通り見て、いろいろわかった。

現在の階層は1~地下5階で増築可能。

階層ごとの環境も変更可能だが、現在は洞窟のみ。

現在はモンスターを出現させることはできない。

モンスターを出現させるためには、出現させたい魔石をコアに吸収させてモンスター登録をする必要があるようだ。

登録したモンスターはLV1からスタートし、時間経過や倒されるごとにレベル上がり、高レベルになるとドロップアイテムの質が上がるそうだ。

増築や環境変化にはダンジョンポイントが必要。時間経過で少しずつだがポイントがたまるそうだ。

魔石を吸収させてもポイントに変換することができるそうだ。

そしてとても良い設定を見つけた。スタンピード自動阻止だった。

スタンピードが起きそうになると自動でモンスターを間引いてくれるそうだ。

しかもダンジョンからモンスターが外に出ないようにできるみたいだ。


「なんか俺は設定できるから良いけど、他のダンジョンはこの設定がランダムになっていると思うと恐怖だな」

ダンジョンを操作できる人間がいたら、普通にスタンピード自動阻止の設定するはず。


「てか増築にも環境変化にもモンスター登録にも魔石が必要ってどういうこと?ガチャ全然回せてないんだよ?」

ダンジョンの設定画面は『秘密基地』よりもゲーム感がすごかった。

『秘密基地』のレベルの問題なのか、ゴーレの力なのか。


「よし、とりあえず設定はせずに今日は帰る。マデリンに預けていた魔石で使ってないものとか回収するか」

「わかりました」

俺達はダンジョンをあとにした。




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