175.エルフ達の歓迎会
みんながレストランに集まってきた。
トレスとターがドリンクを聞いて回っている。
ルーシーも率先して手伝っている。人数が増えたから、だいぶ助かっている。
「よし。そろそろ始めますか」
「うん」
俺はみんなに声をかけ、歓迎会を始めた。
簡単に挨拶を済ませ、ガートン家とエルフ達のライル商会入りをみんなに報告した。
いつも通り歓迎ムードで歓迎会は進んだ
今日の料理は気合を入れて作った。
シイタケとベーコンのアヒージョとチャールズ兄のパンとジャムは大好評のようだ。
特にチャールズ兄が急遽作ったジャムパンは子供達に人気だった。
「ライルくん。僕にもあとでアヒージョの作り方を教えてくれよ」
「当然ですよ。ブライズさんが作ったベーコンとナスの醤油パスタも大人気ですね」
「いやー醤油にはまってしまってね。美味しくできて良かったよ」
ブライズさんは嬉しそうだった。
▽ ▽ ▽
レストランは賑わっていた。
エルフ達はガルスタン並みに酒が強いようだ。ビールを飲みまくっていた。
「エルフ達もみんなと仲良くできているようだな」
みんなの様子を見ながら1人で食事をしていると、エルフのケルバン夫妻が話しかけてきた。
「ライル様。頼まれていたものができました」
「本当?見せて!見せて!」
ケルバンがリバーシを渡してくれた。
「すごい。ちゃんとできてるね」
「見よう見まねですが、ちゃんとできてますか?」
「うん。これって何個作った?」
「10個ほど作りました。残りは木工工場にあります」
「じゃあ今日はこれを使ってみんなで遊ぶか」
俺は木工工場に行き、リバーシを回収した。
▽ ▽ ▽
俺はみんなを集めて、リバーシのルールを教えた。
「みんな、ちゃんと譲り合って遊んでね。もし、家でも遊びたい人はケルバン夫妻にお願いして作ってもらって」
「「「「「はーい」」」」」
「「「「わかった!」」」」
みんなはリバーシに夢中になっていた。
強いのはリリアンさんとゾーイだった。
「ライルくん。今回は景品とかないの?」
「今回はなしです。今度大会でもやろうと思うので、その時に豪華景品でも用意しましょうかね」
俺の発言を聞いた、ニーナ・アメリア・シャル・セフィーナさんが詰め寄ってきた。
「ライルくん。ジェンガの景品!」
「まだもらってないよ」
「ライル1日使用権!」
「私もまだですわ」
女子4人に詰め寄られると、俺もさすがに勝てない。
「あーそういえばそうだったね。みんなは何がしたいの?」
「「「特訓!」」」
「ライル様の新作料理を1日中いただきたいです!」
セフィーナさん以外はまともな要望だった。
「とりあえず今後新作が出来たら、セフィーナさんも呼ぶからそれでいい?1日中食べ続けるのは身体に悪いので」
「わかりました。それでいいです!」
「残りの3人は同じ日にやるのは駄目かな?」
「「「だめ!!」」
「ですよね」
俺は3人との修行のスケジュールを組んだ。
「明日がシャル、明後日アメリア、明々後日がニーナ。これでいいかな?」
「「「うん!」」」
3人は満足して席に戻っていった。
そのやり取りを聞いていたルークとカシムとチャールズ兄がやってきた。
「女の子だけずるい!」
「「そうだ!そうだ!」」
「ジェンガの景品なんだからしょうがないじゃん」
「でも俺達も師匠に特訓してもらいたい」
「じゃあ3人一緒でいいなら、ニーナの次の日に修行する?」
「「「うん!」」」
俺の予定はいきなり4日間埋まってしまった。
▽ ▽ ▽
俺はヒューズさん達の席に行った。
「モテモテは大変だな」
「ははは。モテ方が一般的なのと違うんですけどね。そういえばコルカー達はどうですか?」
「あいつらは強いぞ。モンスターを猟で倒したらしいから、スキルも少しだが成長していた」
「なるほど」
「チームワークもいいから。たぶんE~Dランクくらいだろうな」
「思ったより低いですね。なんでですか?」
「レベルの壁を一度も越えてないみたいだ。レベルとステータスがあまり高くなかった」
「なるほど。ステータスをチェックしないとですね」
俺はコルカー達を呼び、ステータスを見せてもらった。
【名前】 コルカー
【年齢】 121
【職業】 ライル商会従業員
【レベル】 45
【生命力】 3552
【魔力】1387
【筋力】 859
【防御力】 411
【俊敏力】 172
【魔法】
土属性 LV2
→ストーンボールLV6
ストーンウォールLV5
【スキル】
○エクストラスキル
森林を纏う者LV2
→草纏LV4
→土纏LV4
○通常スキル
弓術
【名前】 アルナ
【年齢】 102
【職業】 ライル商会従業員
【レベル】 40
【生命力】 3123
【魔力】1199
【筋力】 760
【防御力】 396
【俊敏力】 181
【魔法】
風属性 LV2
→エアロボールLV6
エアロショットLV5
【スキル】
○エクストラスキル
森人の神眼 LV2
→砂駝鳥の眼LV3
→森梟の眼LV2
○通常スキル
弓術
【名前】 ナーリア
【年齢】 106
【職業】 ライル商会従業員
【レベル】 40
【生命力】 3215
【魔力】1711
【筋力】 754
【防御力】 371
【俊敏力】 168
【魔法】
水属性 LV2
→アクアボールLV5
アクアショットLV4
風属性 LV2
→エアロボールLV5
エアロウィップLV3
土属性 LV2
→ストーンボールLV4
ストーンウォールLV3
【スキル】
○エクストラスキル
森獣使いLV2
→アイビースネークLV2
→リーフピジョンLV2
○通常スキル
弓術
「いや、強いね。スキルも詳しく見せてもらうね」
○森林を纏う者LV2
周囲の草・土を武器や身体に纏わすことができる。
→草纏LV4
周囲の草を武器や身体に纏わす。火に弱い。
→土纏LV4
周囲の土を武器や身体に纏わす。水に弱い。
○森人の神眼LV2
モンスターの眼力を得ることができる。
→砂駝鳥の眼LV3
サンドオストリッチの視力を得る。
視力が3倍になる。
→森梟の眼LV2
フォレストオウルの視力を得る。
視界が5分間暗視状態になる。クールタイムは10分。
○森獣使いLV2
周囲の植物を使って獣を召喚する。
→アイビースネークLV2
蔦でできた蛇を作る。
→リーフピジョンLV2
葉でできた鳩を作る。
「すごい面白そうなスキルだな。3人共、冒険者になってみない?」
「「「なりたいです!」」」
「人族が多い世界だからいろいろやりづらいことはあるだろうけど、出来る限りフォローするね」
「ありがとうございます」
3人は頭を下げた。
「ヒューズさん。俺明日から4日間予定があるので、3人の冒険者登録お願いできます?」
「任せろ。エルフ達はカラッカの街から出てないことになってるはずだから、秘密の通路を使って行ってくるわ」
「宜しくお願いします」
俺はヒューズさんにコルカー達を任せた。
俺は明日からの4日間に備えて早めに家に帰った。




