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173.エルフの配属先

今日はビューロ率いるエルフ達と各部署を回る予定だ。


俺達はまず学び舎へ向かい、教師をやっていたエルフと戦闘が得意というエルフ達を疾風の斧に紹介しに来た。


学び舎へ向かう途中、ビューロにエルフのことを聞いていた。

「元々エルフの国があったのですが、戦争や拉致などで今は各地に散り散りになって生活をしているのです」

「そうなんだ、どれくらい前の話なの?」

「百数年前の話になります。私もエルフの国から逃げ出して村を作ったのです。世界には私のように逃げて村や集落を作ったエルフが結構な人数いると噂で聞きました」

「村同士で交流とかあったの?」

「一切ありません。交流しようとすれば悪い人族に捕まる可能性も増えますので」

「なるほどね。人族に恨みはないの?」

「無いとは言いませんが、人にもエルフにも悪い奴はいると思っています」

「ビューロはいい考え方するね」

「ありがとうございます」


俺達は学び舎についた。

ヒューズさん達がいるので声をかけた。

「ヒューズさん!」

「おー昨日言ってたエルフ達か。レストランで見かけたがこんなにいるんだな」

「23人雇いました。こちらがエルフの代表をしてもらうビューロ」

「よろしくお願いします。ビューロです」

「そしてこっちが村の子供に勉強や戦闘を教えている冒険者パーティの疾風の斧」

「疾風の斧のリーダーをしているヒューズだ。こっちがリリアンで、もう1人がクララだ」

「よろしくね」

「よろしくーー!」


ヒューズさんがじろじろとこっちを見てくる。

「ライル、ただの顔合わせじゃ無いんだろ?」

「そうです。教師志望のエルフと戦闘が得意なエルフがいるので紹介しようと。ビューロ、紹介してもらえる?」

「わかりました」


ビューロがそういうと、4人のエルフが前に出た。

「教師志望のフォーリアです。エルフの国で教師をしていました。国が無くなった後も村で子供達に勉強を教えておりました」

「ビューロの妻のフォーリアです。よろしくお願い致します」

「え?ビューロの奥さんなの?」

「は、はい。そうなんです」

「言ってよ!部屋とか2人部屋にしたのに」

「すみません。最近まで奴隷だった私が結婚してると言いにくく」

「あなた!ライル様はそんな小さい男じゃないのはわかってるでしょ!私が今言わなかったら隠してるつもりだったでしょ」

「いやできるだけご迷惑をおかけしたくなくて」

「本当あなたってばそう言うところがダメなのよ」

ビューロとフォーリアの力関係が垣間見れた。


「夫婦喧嘩は後にして、他の人も紹介して」

「すみません。次は私達の村で1番戦闘が得意だったコルカーです。彼は剣と槍と弓が使えます」

「コルカーと申します。剣と槍は自己流で学びましたので、基礎ができていないと思います。ですので戦闘のご指導よろしくお願い致します」

コルカーは見た目は美青年で古風な印象だった。


「次はアルナです。彼女はうちの村で1番若いですが、弓の腕は優秀です」

「アルナです!よろしくお願いします」

1番若いアルナですらお姉さん感が凄かった。


「次はナーリアです。彼女は私とフォーリアの娘です。アルナの次に若いです。弓と魔法が得意です」

「ナーリアです。魔法は水・風・土が使えます。よろしくお願いします!」


ナーリアも見た目は完全にお姉さんだ。

エルフの年齢はわかんないな。


「娘もいたのか。ビューロ、今後は要望とかはちゃんと言うように」

「わかりました。ありがとうございます」


様子を見ていたヒューズさんが話しかけてきた。

「ライルの要望はどんな感じだ?」

「フォーリアとは授業内容の共有をして、明日からでも授業を任せてみてください。フォーリアが座学を受け持ってもらえたら、疾風の斧が実技をメインにやれると思うので」

「わかった。残りの3人は?見た感じそこそこ強いぞ?」

「そうですね、エルフ狩りを追っ払えるくらい強くしたいですね」

「じゃあハードでいいんだな?」

「はい!身体が出来上がったら、精神面はいつも通り僕がやるので」


その言葉を聞いたエルフ3人が顔を引き攣らせた。

俺は引き攣ってる3人に話しかける。

「今日から開始だから頑張ってね!」

「「「は、はい」」」


俺達は4人を置いて、次の場所へ向かった。



▽ ▽ ▽



俺達はガルスタンの所、ブライズさんの所、母さんの所、父さんの所に行ってきた。


接客希望のエルフ達には一旦農業をお願いした。

ビューロも接客希望だったので、上手くまとめてくれるだろう。


残るは木工希望の2人だった。

ケルバンとメリガという夫婦だった。

「2人はどういうものを作れるの?」

「小物とかも作りますが、家具を作ることが好きでした」

「いいね。じゃあ家具をメインで作ろうか。貴族とかが欲しがりそうなオシャレやつ」

「わかりました」


「あとこれとか作れる?」

俺はバッグからリバーシを取り出した。

「これは一体何ですか?」

「リバーシという1対1で戦うおもちゃだよ」

「そうなんですね。多分作れると思いますが、木材などはあるんでしょうか?」

「あっ。ないかも」

「そうしたら近くの木を切って、処理をするところからですね」

「それなら、キリーとアカに言っておくね。キリー達なら木を切るのも一瞬だし、アカは木を温度調整ですぐ乾燥できるから」

「それはすごい。ぜひお願いします」

俺は2人を連れて3Bエリアに行き、小屋作成で1階建ての高さもある作業場を作った。


「こんなもんでどう?」

「鬼将軍の剛角の皆さんに聞いてはいましたが、ライル様のスキルはすごいですね」

「本当に」

「ははは、とりあえずこれくらいの高さと広さあればできそう?」

「はい、問題ないと思います」

「じゃあ。明日から木を取りに行ってもらうから、今日は他の部署の手伝いをお願い」

「「承知しました」」


俺は2人と別れた。


23人の配属も一旦決まったので、俺は厩舎でフリード達と遊びながら残りの時間を過ごした。




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