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172.Fランクパーティ

アメリアと拠点でマリーナさんをまっていた。

「ライル。鬼将軍の剛角もカラッカの街で冒険者活動をしたいんだけど」

「座学のテストしないとね。そこらへんは俺じゃなくてリリアンさんに相談してみてよ」

「リリアンさんに聞いたら、ライルに聞いてって言われたのよ」

「なるほど。じゃあ座学のテストをやって、全員が90点以上で合格で」

「え!90点?」

「鬼将軍の剛角のメンバーは鬼将軍の剱よりも歳が上でしょ?合格基準が高いのは当たり前でしょ?」

「そうだけどー」

「パーティメンバーにしっかり座学の勉強をさせるのもパーティリーダーの仕事だよ」

「わかったわ。やってみせる」

アメリアはやる気が出てきたようだ。


家のドアが開いた。

「ごめんね。遅くなっちゃって」

マリーナさんがやってきた。急いでくれたみたいで少し息が上がっている。

「全然大丈夫ですよ。結果はどうでした?」

「鬼将軍の剛角はFランクパーティになりました。パーティメンバーは全員個人のランクもFよ」

「ありがとうございます!」

アメリアが頭を下げた。


「マリーナさんはこれからどうするんですか?」

「クララがご飯を持ってきてくれるみたいだから、食事しようかなって思ってるけど」

「それなら村に来ます?レストランでご飯食べて、温泉に入ってきます?」

「温泉!話には聞いてたから行ってみたかったよ。行くわ、ちょっと準備してくる」

マリーナさんは隣の家に向かって行った。

「アメリアは先に行って、エルフ達の面倒を見てもらえる?」

「わかったわ、任せて」

アメリアは秘密の通路を通って村へ戻って行った。


「おまたせ。行けるわ」

マリーナさんの準備ができたようだ。

「じゃあ行きましょう」

俺はマリーナさんを連れて、秘密の通路を通った。



▽ ▽ ▽



学び舎の一室についた。

「とりあえず、疾風の斧のところ行きましょうか」

俺はマリーナさんを連れて疾風の斧の拠点に行った。


疾風の斧の3人は全員拠点にいた。

マリーナさんの姿を見て、クララさんが飛びついてきた。

「マリーナーー!なんでいるのー?」

「ライルくんが温泉とレストランに行ってみないかって言ってくれたのよ」

「ライルーー!ありがとー!」

クララさんは俺にも抱きついてきた。

「じゃあマリーナさんを温泉に案内するの任せていいですかね?」

「うん!まかせてよ!」

「じゃあ僕はレストランに行ってますので、また後で会えたら」

「ありがとね、ライルくん」


「そういえば、エルフを数人雇いました。また明日あたりに事情を説明しますね」

「「「は?」」」


俺は驚いてる疾風の斧とマリーナさんと別れてレストランに向かった。



▽ ▽ ▽



レストランに着くと、鬼将軍の剛角とエルフ達が食事をしていた。


ゾーイが近づいてきて報告してくれた。

「ライル様、お風呂と洋服の配布は終わりました。ビューロさんにエルフのことを聞いたのですが、食事も人族と同じらしいです。肉も食べるそうです」

「肉も食べるのか、エルフって野菜とかしか食べないと思ってたよ」

「野菜が好きなのは好きらしいです。なのでライル商会の野菜には驚いていましたよ」

「それはよかった、エルフ達に話を聞いても良さそうかな?」

「大丈夫です」


俺はビューロがいるテーブルに座った。

「どう?お風呂とか服とか、村は気に入ってくれた?」

「ライル様、この度は本当にありがとうございます。お風呂も素晴らしかったですし、こんな上質な洋服をいただき、食事もこんな素晴らしいものを食べられるなんて。ヤリネさんを信じてライル様の元に来てよかったです」

「それはよかった」

他のエルフ達も感謝を伝えてきた。


「みんなが得意なこととか聞きたいんだよね。どんな仕事をしてもらうか決めたくて」

「わかりました。一人一人自己紹介させて戴きます」


ビューロの隣の席にエルフ達が交代交代座って行き、自己紹介をしていった。

エルフ達は男性11名女性12名。全員成人というか100歳を超えていた。やはりエルフは長寿らしい。

1番年上のビューロの見た目は完全に30代前半だった。


得意な事ややりたい事を聞くと、

戦闘:男性1人 女性2人

農業:男性2人

料理:男性1人 女性1人

鍛治:男性1人

裁縫:女性2人

木工:男性1人 女性1人

その他:男性5人 女性6人


その他の11人は特に得意なことがなく、やれることがあればなんでもやると言ってきた。

そのうちの1人はエルフの国で教師をしていたとのことだったので、座学の先生をお願いすることにした。

残りの10人は接客業をしていた者が多かったため、一旦農業をしてもらい、宿や商店が必要になったらそっちの仕事をしてもらうことにした。


「こんな感じでいいかな?その部署の責任者を紹介するからね」

「「「「はい!」」」」

「今後もビューロにはライル商会のエルフ族の代表をやってもらうからね。ヤリネさんがまたエルフを救う可能性もあるからね」

「わかりました。やらせていただきます」

「今日はお腹いっぱいご飯食べて、ゆっくり休んでね」


俺がエルフ達と話が終わると、いいタイミングでマリーナさんと疾風の斧がレストランに入ってきた。


「ライルくん!この村最高すぎるわよ。私もこの村に住む!」

「仕事はどうするんですか?」

「そうよねー」

「冒険者ギルドが必要になるくらい村を大きくするので、その時はよろしくお願いします。まあいつになるかわかんないですけどね」

「わかったわ、気長に待つわ」

「まあ今は食事をしてください。クララさんが持って行ったことがない料理もあると思いますから」

「ありがとう、いただくわ」

マリーナさん達は席に座って注文をし始めた。


レストランのドアが開く。セフィーナさん達だった。

「あれ、今日は珍しく遅いですね」

「ライルさんもいらしてたのですね。そうなんです。お父様への手紙を書いていたら時間がかかってしまいまして」

「そうなんですね・・・大丈夫ですよね?」

「心配しないでください、ライル様のことは規模をだいぶ小さくして報告しています」

「ありがとうございます」


セフィーナさんの目線が俺の後ろにいった。

「あれ?マリーナさんですか?」

セフィーナさんがマリーナさんを見つけ近づいて行った。

「マリーナさん、お久しぶりです。お兄様とは今でも仲良くしていただけていますか?」

「あ、セフィーナさん。お久しぶり。アイザックとは仲良くさせてもらっているわ。時々ご飯に行くくらいだけど」

「よかったです。そういえば、マリーナさんはなぜここに?」

まずい、セフィーナさんには秘密の通路の話をしていなかった。

マリーナさんも俺らとの約束があるから、おどおどし始めた。


ゴゴゴゴゴゴ

地震が起きた。


「きゃー!」

「みんな!テーブルの下に頭を入れろ!」

ヒューズさんが叫ぶ。


地震はこないだより少し長く揺れていた。

「今回は少し長いですね」

「おっ、治ったか?」


地震は治った、レストランは特に被害はなかった。

確か地震ってプレートがどうたらこうたらが原因だったとか習ったよな。全然覚えてないわ。

あと火山とかだったはず。異世界だから他の原因の可能さもあるだろうけど。


「よし、みんな大丈夫だ」

ヒューズさんがみんな伝えた。


マリーナさんは安心したように話し始めた。

「びっくりしたわ。地震なんて本当久しぶりだったわ」

「あれ?この前も揺れましたよね?」

「そうなの?私はカラッカの街で生活してからは一度もないわ」

「そうなんですか?」

この前の地震はカラッカの街では揺れなかったのか。

揺れた範囲が狭かったってことなのか?

ますます謎は深まった。


みんなは落ちついて食事を再開した。

地震のおかげで、セフィーナさんのマリーナさんへの疑問はどっかに行ってしまったようだ。

マリーナさんが居ることに疑問を持たず、一緒に食事をし始めた。




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