161.vsアイザック
レストランには
俺・ゴーレ・ブライズさん・獣人の子供達・アイザックさん・セフィーナさん達・雷虎の拳がいる。
トラスとターがドリンクをみんなに配ってくれた。
「では、アイザックさんに新作お披露目とビッツとカイリとネネの歓迎パーティを開始します。かんぱーい!」
「「「「「「かんぱーい」」」」」」
俺はアイザックさんの目の前に座っている。
雷虎の拳はセフィーナさん達に、獣人の子供達はポーラに任している。
「アイザックさん、驚く準備はできてますか?」
「ライルさん、私も商人の端くれです。それにあまり言いたくはありませんが領主の息子ですよ。幼き頃から表情を顔に出さないように指導されてました。舐めないでもらいたい」
「じゃあ、まずはこれから」
俺はブライズさんに目を合わせると、ブライズさんは頷いて、小さいコップにジュースを少量入れて持ってきた。
「これはうちの果物で作ったジュースです。一番人気はイチゴと牛乳を混ぜたイチゴミルクが人気です。どうぞ飲んでみてください」
「いただきます」
アイザックさんはリンゴジュースを飲んだ。
「んー!」
続けて、ミカンジュースを口に入れる。
「んん!!!」
そしてイチゴミルクを飲む。
「はぁ!んんん!」
アイザックさんは表情に出まくりだった。
「どうです?」
「予想通りいい商品ですね。これの販売は?」
「衛生面的に難しいですね」
「わかりました、やり方は相談させてください」
アイザックさんは残念そうにしながらジュースを飲み続けていた。
「次行ってもいいですか?」
「構いませんよ」
ブライズさんが持ってきたのは、ビールと枝豆と塩漬けとコーンバターを持ってきた。
「ビールに合うおつまみです」
「いただきます」
アイザックさんは枝豆を口に入れた。
「あー美味しいですね」
アイザックさんは枝豆を口に入れる。
「なんという豆ですか?」
アイザックさんは枝豆を口に入れる。
「これは枝豆といいます」
アイザックさんは枝豆を口に入れる。
「茹でて塩をかけてます」
アイザックさんは枝豆を口に入れる。
「口に入れる時に皮についてる塩が」
アイザックさんは枝豆を口に入れる。
「ちょうど良い塩分として口に入るようになってます」
アイザックさんの枝豆が無くなった。
「え?もうない!」
「止まらなくなるものなんですよ。どうです?」
「は!い、いや想定内です」
アイザックさんは止まらなかったことが恥ずかしくなったようだった。
「他のも食べてください」
「い、いただきますね」
アイザックさんは塩漬けを口に入れる。
「え?なんだこれ」
ビールを飲む。
「野菜がしょっぱい。これはなんです?」
塩漬けを食べて、ビールを飲む。
「野菜を大量の塩に漬けたものです。お酒が進むと思いますよ。ビールのおかわりいります?」
「え!もうない!おかわりお願いします」
「次はコーンバターですね。トウモロコシをバターと醤油という調味料で味付けしてます」
「醤油ですか。遠い国でそういう名前の調味料があるって聞いたことがあります」
「そうなんですね。とても美味しいですよ」
「いただきます」
コーンバターを口に運ぶ。
「うっま!もうだめだ、美味すぎる!」
「よかったです、まあ全然顔に出てましたよ」
「ですよね。不覚です。醤油は販売可能ですか?」
「こちらも衛生面の問題があるので相談次第ですかね」
「わかりました。今回は完全に僕の負けですね。正直驚きっぱなしでした」
俺は満身創痍のアイザックさんを見るとすごく言いづらくなったが口開いた。
「アイザックさん、メインがあと2つほどあるんですが…」
「え…」
▽ ▽ ▽
アイザックさんは放心状態になっている。
パスタ3種類とプリンで完全ノックアウトしたようだ。
「パスタは乾燥させて長期保存できるようにしてます」
「では販売を?」
「このレストランがそれなりに周知されたら売ろうと考えてます」
「そうでしたね。食品で今回売っていただけるものは何かありますか?」
「卵と牛乳に関しては、ギルドが責任を持って販売してもらえるなら売れます。野菜と果物はいつも通り売れます。塩と胡椒と砂糖は沢山売ることができます。あと小麦粉が3種類とハチミツが6種売れます」
「パスタなどが売れないと聞いて残念でしたが、今聞いた内容で十分すぎます。ちなみに小麦粉とハチミツの詳細聞いていいですか?」
「小麦粉は硬さが違います。硬いやつはパン作りに向いてます。普通の硬さと柔らかいのも何かに向いているとは思いますが、検証中です。
ハチミツはうちの新しい仲間のスイートクイーンビーが作ってくれてます。リンゴ・ミカン・レモン・ラベンダー・レンゲ・マヌカの6種類です」
「十分過ぎます」
「布や糸、服のバリエーションも増えています。鉄製品の防具や武器も少量ですがありますので楽しみにしててください」
「はぁーライルさん。本当に…」
「担当になれて嬉しいですか?」
「またカラッカに帰ったら大変になりそうです」
俺とアイザックさんは雑談をしながら食事を楽しんだ。




