表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/388

132.大敗北

目が覚めた。俺はベッドで寝てるようだ。

「いてぇててて」

頭が少し痛む、ウィンドアローを30本を同時使用はやはり無理しすぎたようだ。

外を見ると夕方だ。

そしてすごい腹が減っている。


「そういえば、みんなは?」

リビングに行くと、みんながいて安心した。


「おはよう。何日くらい寝てた?」

そうみんなに声かけると、泣きながら俺の元へ来た。

「師匠ー!負けちゃったよー」

「2日だよー師匠」

「約束守れなくてごめんねー」

「僕がもっとできたらー」

「ライルくんごめんなさいー」

「大丈夫だよ。俺もとどめさせなかったんだごめん」

みんなは泣き止まなかった。


みんなを宥めていると、クララさんが話してきた。

「ゴブリンとコボルトはライムのおかげで全滅できたよー!他の2箇所についての報告は、ライルが起きたらギルドに来て欲しいってさー!みんなもずっとこの感じだからーライルにまとめて欲しいみたいだよー!」

「わかりました。今日はみんなから話聞いて、明日報告に行きます」

「わかった!マリーナに伝えてくるねー!」

クララさんは家を出た。


「じゃあ、みんなに何があったか教えてもらえる?」



▽ ▽ ▽



俺は部屋に戻り1人考え事をしていた。

みんなを宥めて話を聞いたが驚くべきことが多かった。


・鬼将軍の剱はオークの大量発生を止めることが出来たが、卵から生まれたと思われるオークに全滅させられた。

・そのオークは人間に近いような姿だった。

・そのオークが乗ってきたドラゴンにルークが連れて行かれたが、シモンが糸を繋いでついていき、ドラゴンを討伐しようとした。

・ルークがドラゴンのテイムに挑戦したら上手くいってしまった。

・俺とゴーレとフリードはそのドラゴンとルークとシモンに発見された。

・鬼将軍の剱とキリーはライムとノコとクララさんに発見された。

・俺とみんなの怪我は回復魔法で治ったが、ゴーレの左腕は治らなかった。



「俺がとどめをさせなかったワーウルフを連れて行ったのは、やっぱりオークだったのか」

あのワーウルフもオークも変な感じがした。

なんてモンスターなのかも分からないほど強いやつなのか?


「マスター」

俺の部屋にゴーレがやってきた。

「ゴーレ、大丈夫?」

「申し訳ありません。マスターを危険に晒してしまいました」

「気にしないで、あれは化け物だったよ。まずは腕直す方法を考えないとね。まあガチャに頼るよ」

「申し訳ありません」

ゴーレの表情は変わらないが、落ち込んでるように見えた。


「明日冒険者ギルドに行くから、ゴーレも同行してね」

「わかりました。失礼いたします」

ゴーレは部屋を出て行った。



「はぁー。今回は大敗北か」

俺は涙が出そうになるのを押さえた。



▽ ▽ ▽



俺は冒険者ギルドに来ていた。

目の前にはマリーナさんとダンディでガタイのいいおじさまがいた。

「ライルと言ったな。はじめまして、ギルドマスターのガイガットだ。よろしく」

「よろしくお願いします」

俺は頭を下げた。


「まず今回のことに関して説明してもらいたいのだが、可能か?」

「昨日のうちにまとめておきました」

俺は紙を2人に渡した。


それを読むガイガットさんとマリーナさん。

「なるほど、オークとワーウルフの未確認の上位種か」

「これは王都に報告しないといけなそうですね」

「そうだな。ライルよ、このドラゴンをお主の弟子がテイムしたのは本当か?」

「本当です。昨日のうちに確認しました。ライトニングドラゴンという種類で口から電撃を吐きます。サイズは大人1人が乗れるサイズです」

「ほぉー鬼将軍の剱の今後は期待できそうだな」

「ありがとうございます」

「今回の件だが、お主が捕まえた盗賊から地図を見つけ、お主がテイムしたエンペラースライムが2箇所、鬼将軍の剱が1箇所、お主が1箇所を防衛してくれた。そのおかげでこの街に被害がなかった。本当にありがとう」

ガイガットさんとマリーナさんは頭を下げてきた。


「いやいやいや、僕らは上位種を逃がしているし」

「それはそうかもしれんが、お主たちがいなければこの街は終わっていた。本当にありがとう」

「わかりました。そのお気持ちは受け取ります」

「ありがとう。それで素材と魔石と報酬についてだが、、、」

「冒険者ギルドで使ってください。手伝ってくれた冒険者にでも配ってあげてください。出来れば魔石を200個くらい頂けたらなーとは思いますが」

「そんなもん渡すに決まってるだろ!素材や報酬は本当にいいのか?」

「商会をやっていますので貯蓄はそれなりにあります。あ!鬼将軍の剱に少しでいいので与えていただけたらそれでいいです」

「ほー欲がない男だな」

「じゃあ2つだけお願いをしてもいいですか?」

「言ってみろ」

「未確認のオークとワーウルフの情報は僕にも教えてください。村に手紙でも、商人ギルドのアイザックさんに伝えるでもいいので。あと鬼将軍の剱の活動を少しでいいんでフォローしてあげて欲しいです。子供だけのパーティなので、色々巻き込まれる可能性があるので」

「お主も子供じゃろ。お主のフォローは要らんのか?」

「僕は冒険者をメインに活動するつもりはないので。メインは村の発展と商会の発展なんで」

「そうか、わかった。お前の要望は受けよう」

「ありがとうございます!」



俺は話を終え、冒険者ギルドを後にした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ