127.ガッツと稽古
今日は教会に来ている。
ルークとシャルの魔力適性検査だ。
俺らが待っていると、神父とシスターがやってきた。
「お待たせいたしました。魔力適性検査ですね、私についてきてください」
ルークとシャルは神父についていった。
たぶんあの大きな水晶がある部屋に行ったのだろう。
数分待つと、ルークとシャルが戻ってきた。
「ライル師匠、僕、火属性でした」
「私は雷」
「2人ともよかったね。ステータスプレート無くさないようにね」
俺は神父の元へ行き、
「神父様、こちらお布施でございます」
大金貨を3枚渡した。
「ありがとうございます。あなたに神のご加護があらんことを」
俺は教会を出た。
▽ ▽ ▽
俺たちは冒険者ギルドに来ていた。
みんなが何か依頼を受けたいと言い始めたので、クララさんに引率を頼んだ。
俺は色々情報を得ようとギルド内を見て回っていた。
冒険者から色々話を聞こうと思ったが、
「おい鬼将軍じゃね?」
「本当だ。態度悪い冒険者はボコボコにされるぞ」
「だけどGランクのガキにボコボコにされるのか?」
「あいつが今までボコしたのは光剣の輝きと大鬼の牙だぞ?」
「まじかよ!」
冒険者達は俺に近づかず、噂話ばかりしている。
「おーライル!会えたな」
話しかけられたと思ったら、ガッツさんだった。
「ガッツさん、お久しぶりです」
「街に来るとは聞いていたが、こんなとこで会うとはな!何してたんだ?」
「みんなが依頼を受けるっていうんで、僕はブラブラしながら情報収集をしようと思ってたんですけどね、なんか怖がられてるみたいで」
「なるほどな。じゃあ俺と訓練でもするか?」
「します!」
俺はガッツさんと訓練することになった。
▽ ▽ ▽
訓練は地獄だった。
俺・ガッツさん・ダモンさん・パリスさん
それとCランク冒険者2人とDランク冒険者が3人で
素手での1対1の模擬戦を総当たりでやり続けることになった。
もうすでに3周はしている。
ガッツさんとCランク2人には全く勝てず、他の人にはギリギリ勝てた。
魔装を若干だができるようになっててよかった。
Cランクの2人も魔装が使えて、練度でだいぶ負けていたと感じた。
ガッツさんには魔装を使わせることができなかった。生身で魔装とやり合うなんていかれてる。
「ライル、魔装を覚えたみたいだがまだまだだな!」
「まだ練習中です」
「筋はいいから使い続けろよ」
「はい!」
そのあと5周してやっと解放された。
「癒しの風!」
自分に回復をかけていると、ガッツさんが話しかけてきた。
「今日はありがとな」
「こちらこそありがとうございます。今日うちで飯食います?」
「うちってなんだ?」
「土地を買いまして、スキルで建てちゃいました」
「すげぇなお前。でも今日はやめておくわ。嫁さんが引っ越すから出来るだけ一緒に居たくてな」
「え?奥さんいるの?奥さんが引っ越すって?」
「いるわ!もう長いぞ。奥さんが仕事で離れたところに住むことになっただけだ」
「うわーそれは寂しいですね」
「まあ会えないわけじゃないからな。よろしく頼むぞ」
「よろしく頼む?」
「そのうちわかるよ!」
ガッツさんの言ってることがよくわからないまま、俺は家に帰った。
▽ ▽ ▽
家に帰る途中、依頼を終えたみんながいた。
「「「師匠!」」」
「どんな依頼をしてきたの?」
「薬草採取!」
「授業で教わってたから簡単だった」
「マリーナさんに褒められた」
「ゴブリンも2体倒したよー!」
「それはよかったね」
「「「うん!」」」
みんなで家に帰った。
夕飯の準備をしていると、
アイザックさんとセフィーナさんとマリーナさんがきた。
「みなさん?何で今日もいるんですか?セフィーナさんはいいとして、アイザックさんとマリーナさんは忙しいですよね?」
「いや、その」
「家で1人でご飯食べるのが寂しくて」
「私も」
「はぁー。まあいいですけど。飲み過ぎ注意ですからね!」
俺はキッチンに戻り、調理に戻った。




