表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/388

120.アイザックの提案

盗賊を捕まえたせいで、馬車のスピードを落とさざるを得なくなった。


盗賊を轢いた場所は村寄りの場所だったので、

今日中に半分まで距離を進めるため、馬車の後ろに糸で盗賊15名を繋げて走らせた。

体力がやばそうになったら、メディックツリーでしっかり回復させてあげた。

「転んだら引きずったまま進むから、回復欲しい時は自己申告で言ってね」

って言ったのが効いたらしく、運動部のように真面目に走っていた。


カラッカの街まであと半分の距離まで到着したので、そこで野営をすることにした。


飯は作り置きのハンバーグとクリーミーカウの野菜炒めだ。

美味しい匂いがしたせいで、盗賊が騒ぎ出したが完全に無視をした。


みんなが寝たのを確認して盗賊を叩き起こし、ゆっくりだが少し距離を稼いだ。

馬車は全く揺れないので、移動しても中で寝ているみんなは気づかなかった。



▽ ▽ ▽



カラッカの街には昼過ぎに到着した。

フリードが本気で走れば、丸一日あれば到着するだろう。


街の門でステータスプレートを見せた。

門兵の対応と盗賊の受け渡しはクララさんがやってくれた。

クララさんから盗賊の捕縛のお金をもらった。

「はーい!また捕まえちゃったねー」


街に入り、商人ギルドを目指した。



▽ ▽ ▽



商人ギルドに入り、受付の人に話しかけた。

「どのようなご用件でしょうか?」

「アイザックさんいますか?」

「お約束はされていますでしょうか?」

「街に来たら、来て欲しいとは言われましたが」

「わかりました。アイザックは多忙なため、数時間お待ちいただく可能性があります」

「え?そんなにですか?」

「申し訳ありません」


なんか、厄介払いしようとしてる感じするなー。

「これ持ってるんですけど、何か変わりますか?」

以前襲撃を受けたときに商人ギルドマスターから渡された銀色の輪を見せた。

「た、大変申し訳ありません!A1の部屋でお待ちください!」

やっぱりな。客がいっぱいくるから、受付で選別してるんだろうな。

しょうがないんだろうけど、気に食わないよな。


一度馬車に戻り、ゴーレにA1の部屋に馬車を回すよう頼んだ。

俺はギルドの中からA1の部屋に向かった。



▽ ▽ ▽



数分待つと、アイザックさんが部屋に来た。

「お待たせしました」

「待ってないですよ、アイザック様」

「もーやめてくださいよー」

「ははは!すみません。ちょっとこのやりとりハマってます」

「ライルさん、怒りますよ!」

「すみません」

アイザックさんとは本当に仲良くなった気がする。


「宿を紹介して欲しいのですが」

「宿ですね。うーん。ライルさんにご相談というか提案があるんですが」

「なんでしょう?」

「ライルさんとライルさんと関わってる方々の中に『テイム』を取得している方が数名いらっしゃいますよね?」

「そうですね」

「今後、街に来るたびに厩舎がある宿を確実に使用できるとは限りません。なので、街のちょっと外れの土地を買いませんか?」

「は?」

「ライルさんのスキルを使えば、ライルさん達もテイムモンスターもストレスを感じない環境が作れると思うんです」

「なるほど、お値段と広さはどれくらいですか?」

「先日村で泊まらせていただいた区画の2倍くらいの広さで大金貨4枚ですね。街の中心ではないので、だいぶ安くなっています」

「わかりました。買います!」

「よかったです。いい選択をしたと思います。街の中心から少し離れていますが、治安も良い地区です。代金は次回の納品から差し引きます。契約もこの場でできます。資料を作ってきますのでちょっとだけお待ちください」

アイザックさんは部屋から出ていった。


「前回の売り上げが良すぎて、金銭感覚鈍ってるのかもしれない。まあアイザックさんの提案は間違ってないと思うから、乗れるときに乗っておかないとな」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ