109.コボルトナイト
ニーナ達はコボルトを倒し続けた。
ジジジジジジ!!
ノコが飛んできた。
「ニーナ、そろそろ来るぞ」
「はい!みんな、上位種が来るよ。チャールズ兄とグーちゃん2人でヘイトを!皮は厚いと思うから、簡単に傷をつけられないから。攻撃するところをしっかり合わせてね!」
「「「「はい!」」」」
ワヴォーーーン!!
コボルトの上位種と思われる鳴き声が聞こえた。
聞こえた方向に武器を構えるニーナ達。
すると何かがすごいスピードで突っ込んできた。
ドン!!
グーちゃんはすごいスピードでコボルトの上位種が持ってる鉈で攻撃された。
「え?早い。グーちゃん、威圧!」
グオオオオオオ!
コボルトの上位種は両手に持ってる鉈でグーちゃんを攻撃し続けた。
「みんな、攻撃をして。メディックツリー!」
グーちゃんの後ろにメディックツリーが現れ、葉をグーちゃんの身体に巻きつけた。
ルークとシャルは攻撃を仕掛けるが、傷をつけることができるどころか、攻撃を弾かれてしまう。
「やばそうだな。やばくなったら早めに手伝おう。一応鑑定!」
○コボルトナイト
コボルト型の上位種。
スピードが速く、両手に武器を持って攻撃してくる。
「コボルトナイトか。あの時のゴブリンナイトより強そうだな。ニーナ、ラーちゃんにスロウをかけさせた方がいい」
「はい!ラーちゃん、お願い」
ラーちゃんは大きな羽を広げて、コボルトナイトに近づく。
キュー!
すると、コボルトナイトの動きが遅くなった。
「カシム!」
「インクリーシングアロー!」
シュッ!
カシムが放った矢は2本になり、コボルトナイトに向かっていく。
矢が1本刺さり、もう1本は左の太ももを貫通した。
「みんな、カシムが傷つけたところを狙って」
みんなはコボルトナイトの太ももを狙い始めた。
「ダークネス!」
シャルがコボルトナイトの視界を奪い、槍を太ももに投げた。槍が太ももに刺さる。
刺さった槍が手元に戻ってくる。
「おら!くらえ!」
チャールズ兄はメイスを太ももに叩きつけた。
グギャァァァ!!
「ドレインランス!」
シャルが槍を突き刺して生命力を奪い、槍を引き抜く。
ルークは黒剣を太ももに突き刺すが刺さりが浅い。
「くらえ、伸剣!」
剣が伸び、太ももを貫通した。
そのまま剣を横に引き抜いた。
左足を負傷したコボルトナイトは鉈を捨て、素早く四足歩行の体勢なった。
スロウもダークネスも効果が切れたようだ。
四足歩行のまま、チャールズ兄に突っ込んでいった。
チャールズ兄は盾で弾こうとするが、間に合わず腕を噛まれた。
「ぐっ!痛い、痛い、痛いんだよ!」
チャールズ兄は噛まれていない方の手に持っていたメイスを落とし、空いた手をコボルトナイトの顔に当てた。
「ファイアボール!」
ゼロ距離のファイアボールはコボルトナイトの顔を燃やし、噛むのをやめて離れた。
「メディックツリー!メディックツリー!チャールズ兄、回復するまで引いて」
「わかった、ありがとう」
「ダークネス!」
シャルは引いたコボルトナイトの視界を奪い、槍を思いっきり投げる。
空を切る音に気づいたのか、コボルトナイトはギリギリ避けるが避けたところに飛んできた矢が左目に刺さる。
カシムの矢だった。
グギャァァァ!!!
痛みで叫ぶコボルトナイト。
その隙をニーナは逃さなかった。
「アイアンソーン!」
コボルトナイトの足元から荊が現れ、
コボルトナイトに向かっていき、腹を貫通した。
グギャ!
ニーナ達は、コボルトナイトを倒す事に成功した。
▽ ▽ ▽
「お疲れみんな。すごいよ、上位種を倒すなんて」
「いや、本当に死ぬかと思った」
「噛まれた瞬間やばいって思った」
「カシム兄の矢が当たってなかったら槍も刺さらなかったよ!」
「疲れすぎて訳がわからなくなってる」
みんなはコボルトナイトを倒したことでだいぶ興奮しているようだ。
「ニーナ。いい指示だったよ」
「ありがとうライルくん」
「みんなの回復と休憩が終わったら、剥ぎ取りの指示お願いね」
「はい!」
ニーナはすぐにみんなへ指示を出した。




