第一話勇者を葬ってみた
僕の名前は新堂つかさ
17歳、職業勇者
僕は、去年日本という国で交通事故に会う直前とても美しい女神様に出会った。
彼女は言った。
「この交通事故をおきる前に戻す代わりに異世界を救って欲しいのです。勇者ツカサ、その世界には魔王がおり悪逆非道を繰り返したくさんの人々が肩を震えております、どうにかその世界を救って欲しいのです」
俺はあらかじめ質問する。
「僕がその世界で死んだ場合元の体も死んでしまうのですか?」
彼女は首を振る。
「いいえ、あなたの体は死んでしまっても意識は元の体へ戻っていきます、あなたの体は異世界では魔力で生成されています。実態に触れることは可能で生身の体とそう変わりありません」
僕はまた質問を繰り返す。
「しかし、あなたがたがこの世界を救えばよろしいのではないでしょうか?」
「すみません、私たち神は実体化できるのが精一杯で物に触れることも出来ないのです。
ちなみに、転移した際特殊スキルが3つだけ与えられます」
しかし、異世界か
「あの、モテる体質とかのスキルとかありますか?」
赤裸々だ。
「えぇ、ありますよ、といいますかあなたが想像したようにスキルが与えられます」
覚悟は決まった!!
「行かせてもらいます!」
「わかりました、では!勇者ツカサ!魔王討伐がなされるまで!また!」
・・・
それから一年この国では一夫多妻制で嫁が3人
その嫁とパーティを組みレベルを上げた
特殊スキルは、超ステータスアップ、魔力防御、モテモテ体質にした。
毎日3人とイチャイチャ本当に神様さまさまだ
最後の決戦まで来た。
「いくぞみんな!!」
大きな魔王城の扉を開く。
その瞬間。
吹っ飛ばされた。
体が宙に浮いている
いや蹴られたのだ。
その瞬間、地面に叩きつけられる。
と自分の家だ。
そう僕は魔王に殺されたのだ
それで僕はこの世界に戻ってきた
蹴られた瞬間を思い出した。
あの顔を思い出した。
僕の股から水がこぼれ出していた。
・・・
俺の名は、田中勝
17歳、職業引きこもり。
突然だが、俺は昔からいつも理不尽な目にあってきた。
まず名前、昭和じゃあるまいしどこの政治家だろうか。よくポスターにガッツポーズとともに載ってそうな名前だ。
俺は生まれた瞬間から意識はあった。必死で親にそんな名前は嫌だとジェスチャーで伝えた。産声を上げる前にだ。
それで伝わるはずもなく。
小学校から中学までずっといじめられてきた。
毎回毎回新しい学校に行っても俺はなぜかクラスのリーダーに理不尽いじめの対象にされる。
毎度毎度だ。この世界は理不尽だ。
そして俺はついに高校へ入学と同時に引き籠るようになった。
高校に登校してみようと思い腰を上げ決心した瞬間車に直撃理不尽だ
死んでからもそれは一緒で今に至る。
目の前に美しい女性が立っていた
女神と名乗った。
しかし。
「とりあえずさ君、魔王になってくんない?」と言われ
「え、ちょ、拒否け....
話もする暇もないまま転移させられた。
あいつ絶対に殺すと思った。
拒否権はないらしい。
俺は、玉座のようなものに座っていた。
ここはどこだろう。
そうすると、目の前にステータスと書かれたモノリスが出てきた。
魔王田中勝レベル1
攻撃力500、魔力1000、防御力800
強いのかわからないが確認はした。
その前に明らかに日本語で
「この度の転移について」
と書いてあるプリントがあった。
破り捨てようかなと思ったが一応読んだ。
本当にお粗末だ。
そう、これは俺が魔王になり生存するために勇者を葬る物語である。
見てくださりありがとうございます!