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第34章 目覚め

 エリは長い長い眠りから目が覚めた。

 

 そして、目が覚めると大好きな連覇がまさに自分と唇を重ねている。

 事態が飲み込めないまま、エリはそのまま硬直した。


「あ!!」

「うそ!?」


 心琴と三上こそ驚いただろう。強行してエリの唇を奪いに行った連覇にも驚いたが何よりも、今エリの目が大きく見開かれていることに唖然とした。連覇は目を覚ましたエリを見て自分の仮説こそが正しかったと胸を張る。


「ほら!! 見てみて! エリが起きた!!」

「れ、れ、連覇!? ひっ、い、今何して……!?」


 エリは顔を真っ赤にして連覇を見つめている。


「何って、エリが全然起きないから、『ちゅー』したの!」


 悪意のない小学生が飛び切りの笑顔でそう言うと、エリは耳まで赤くしたまま再びベットに倒れこんでしまった。


「え、え、えり!?」


 連覇は慌ててエリを揺さぶる。そんな、エリは連覇の手を振り払い、慌てて布団に潜り込んだ。布団のお団子が出来上がる。連覇はどうしてエリが自分を拒否するのかも分からないまま布団をちらちらと覗き込むが、すぐに追い出されてしまった。


 そんな二人の様子を心琴も三上も口をあんぐりして眺める。


「嘘でしょ? 本当に起きちゃった」

「これは、愛の力? なのですか?」


 三上と心琴はお互いに顔を合わせて信じられないという表情のまま固まった。

 けれども、数秒そうしてから、あぁでもないこうでもないと相談していた自分達が馬鹿馬鹿しくなって心琴は吹き出した。


「あははっ!! 凄いね、連覇君! 連覇君の言う通りだった!」

「とにかく良かったです! これで、他の皆様も目が覚めれば良いのですが……」


 三上がそう口に出した瞬間、エリの隣で寝ていた海馬がもぞもぞと動き出す。動き出した海馬を見て二人は胸を撫で下ろした。

 見守られていた海馬はガバッと起き上がると辺りをキョロキョロと見渡した。そこは倒れた秘密基地前なんかじゃなく、朱夏の部屋で海馬は少しだけ惚ける。


「……? あれ? 三上に心琴ちゃん? ……ここは……朱夏の部屋?」


 目の前に三上と心琴がいる事に気がつくと、海馬は2人にそう尋ねた。


「海馬さん! やっと目が覚めた!! 良かったぁ!」


 心琴は1日ぶりに聞いた海馬の声に懐かしさを感じる。

 海馬は手を軽く動かして体が動く事を確認した。掌に出来ている傷が少しだけ痛むと、現実に戻れた実感が湧いてくる。

 

 あの異常な人形劇のステージはどこにも見当たらない。ようやく海馬は安堵に口が綻んだ。


「良かった。目が覚めたんだ。ここ、現実だよね? マジで、どうなる事かと思ったよ……」


 大きな溜息と共にそう言う海馬に、心琴がここに来た経緯を話しはじめる。


「秘密基地で、紗理奈とキングに襲われて倒れたって連覇君が教えてくたんだよ? そして、三上と角田さんがここまで運んでくれたんだ」


 連覇は歯を見せてニコッと笑っている。三上も柔らかく海馬に笑いかけた。


「連覇少年。ありがとう。それに、三上、迷惑をかけたみたいだね。運んでくれてありがとう」


 海馬は優しく連覇の頭を撫でると連覇は嬉しそうにした。それから、その隣で寝たままの朱夏が目に入り海馬は眉をひそめた。


「あれ……朱夏? 朱夏!?」


 海馬は自分の目が覚めたのに朱夏がいまだに目覚めていない事を不審に思った。


「もう人形劇は終わったはずなのに」

「人形劇?」


 心琴が不思議そうに聞き返したが海馬は朱夏の事で頭がいっぱいだった。

 海馬の頭には人形劇で倒れた朱夏の記憶が鮮明に残っている。デジャヴが言っていた事を思い出して海馬は慌て始めた。


「まさか! 本当に外の世界で……じゃなかった。えっと。……今何か異変は起きていないかい?」


 海馬の慌てた様子に三上はピンと来た。


「海馬様、もしかしてアレについて何かご存知ですか?」


 三上が窓の外を指差すとそこには人の形をした大きな黒い塊が今まさに立ち上がろうとしていた。怪獣映画よろしくの世界に海馬は目をパチクリとさせる。


「……は? 何あれ? ……僕まだ寝てるのかな?」


 余りに現実離れした光景に海馬はほっぺたを抓る。けれども、ほっぺたがただ痛むだけだった。


「ち、違うよ! あれはカッチだったんだ!」

「はぁ!?」


 連覇が海馬の服を引っ張ってそんな事を言いだす。


「桃が取り込まれちゃって! 助けなきゃいけないの!」

「えぇ!?」


 今度は心琴も海馬にすがるようにそう言った。流石に状況がわからなさすぎて海馬は頭を抱える。目の前には朱夏が少しだけ苦しそうな寝息を立てている。


「海馬さん! どうしたらいいかな!?」

「海馬おにいちゃん!」

「……」


 皆の期待が一斉に押し寄せてきて海馬は一瞬だけ逃げ出したくなった。


「ごめん。みんなちょっと落ち着いて? 頭を整頓していいかい?」

「海馬ちゃん!! そこにいるっしょ!?」


 そう言った矢先、隣の部屋からドアを蹴破って部屋に入ってきた糸目の女の子に海馬はさらに頭を悩ませる。


「きゃぁ!! ど、どうやって!? 手足は拘束していたのに!!」


 三上はみんなを庇うように前へ出た。紗理奈の手からは手錠がさっぱりと無くなっている。


「さ、さりな!? ま、待て。待つんだ三上! ちょっと色々あって、紗理奈と話をさせてくれ!」

「いけません!」


立ち塞がる三上に紗理奈は明らかに嫌な顔をした。


「だぁ! おばさん、ちょっとどいてよ!!」

「お、おばさ!? ま……まだ20代なのに!!」


 おばさんと言われた三上はその言葉にショックを受けたようだった。

 紗理奈が三上に阻まれていると、海馬は布団から飛び出して紗理奈に駆け寄った。


 その様子に三上も心琴も連覇だって驚いた。

 昨日殺し合っていた二人が、突然普通に話をし始めたら誰だって驚くだろう。

 けれども、海馬は周りの雰囲気をすべて無視して紗理奈に話をしようと前へ出る。


「紗理奈……あの……夢の事なんだけど……」


 海馬がそう言いかけた時、紗理奈は海馬を睨んだ。


「今そんな事言ってる場合じゃないっしょ!? 早く、朱夏っちを助けなきゃ!!」


 その一言にそこにいる全員が耳を疑った。


「さ、紗理奈?」

「え……紗理奈……って海馬さんや朱夏ちゃんを殺そうとしていた……あの子と同じ子だよね?」

「どういう……風の吹き回しなのですか?」


 三者三様に呆然としていると紗理奈は朱夏の寝ているベッドに駆け寄った。

 朱夏はやはり苦しそうに息をしている。

「もう、バカ共! うるさい!! うるさいっしょ!! このままじゃ、朱夏っちの魂の力が根こそぎなくなる。そうしたら、どうなると思う? 永遠に朱夏は目覚めなくなるっしょ!!」


紗理奈が大声でそう言うと、皆は事の深刻さを理解し始める。


「なっ?! それは本当なのかい!?」

「え!? 朱夏!? 朱夏!!?」


 エリが布団をがばっとはがして隣に寝ている朱夏を見る。息は荒く、苦しそうな表情だ。

 海馬はその言葉を聞いて慌てているが、紗理奈はそんな海馬を跳ねのけて窓の方へ行く。


「……魂の力があの大きい黒いのに向かっている。あんたらは、普通の人間だから分からないっしょ」


D特有の気配を感じる力の為だろう。紗理奈には魂の力の流れが分かるらしかった。

海馬はそんな紗理奈の横に立つと落ち着いた声を出す。


「……紗理奈。どうすれば、朱夏が助かる?」


 海馬は真剣そのものだった。その真剣さに紗理奈の心がギュッと痛む。

人形劇で真実を知った。けれども、その事実を心は急には飲み込めない。


 紗理奈は海馬に向き直る。


「……ねぇ、海馬ちゃん。一つだけ聞いて良い?」


 それは、紗理奈がどうしても前に進むために聞いておきたいことだった。


「ああ。いいよ」


 なんとなく聞かれることを予想して海馬もふざけたりはしない。



「今……今はさ。朱夏っちと、私。どっちが好き?」



 紗理奈の糸目が開き紫色の潤んだ眼で海馬を見る。

 二人は関係上、確かに付き合っていた。

 けれども、昔も、今も、海馬の心は一人の女の子にしか向いていない。

 紗理奈は、海馬の言葉で、きちんと海馬の気持ちを聞いてから前に進みたかった。


「……」

「……」


 たった数秒、二人は真剣な顔で見つめ合った。

 周りの人々は状況がつかめずに二人の会話を静かに聞いている。

 海馬はその質問に真摯に答えた。


「朱夏だ」


 海馬は紗理奈をまっすぐに見つめてそう言い切った。

 その響きは、優しくも残酷で、紗理奈は思わず目を伏せた。


「……そっか」


 紗理奈が何かを納得すると少しだけ寂しそうな顔で笑った。



「良かった!」



 紗理奈は顔を上げてすぐに、窓に向き直る。横目で見る瞳は潤んでいて、綺麗な紫色を帯びている。しかし、紗理奈はニッと笑うとその瞳は一筋の糸目になり見えなくなった。


「紗理奈……」

「さて! 海馬ちゃん。朱夏っちを助けよう!」


 紗理奈が手のひらを差し出して来る。海馬はまっすぐとその手を握り返した。


「……ああ。ありがとう、紗理奈」


 そう言って二人は固い握手を交わした。


「ただし、手伝うにあたって条件が一つだけある」

「え?」


 急にそう言う紗理奈に海馬はぎょっとした。何を言い出すかと身構えたが、紗理奈の口から出たのは思えば当然の事だった。


「……キングを開放して」

「……あ」


 扉が開きっぱなしの正面の部屋を見ると狼がグルルルとこっちを睨んでいる。紗理奈と握手をしている手をすぐさま放す。


「それが条件」

「……わ……わかった! 朱夏を助けるためだ。でも、僕を食い殺すのは勘弁してくれよ……? なぁ、太郎丸?」


 海馬がキングに向かってそう言うと、キングは唸るのを止めた。


「海馬よ。その名で呼ぶな」


 替わりに返ってきたのは少しだけ照れたキングの低い声だった。


「ってわけで、キングと紗理奈を開放してくれないかい、三上?」


 軽いノリで三上にそう言うと、三上は海馬の腕を捻り地面に押し付けた。

 ドスンと言う音と共に海馬は急に地面に押し付けられ、何が起こったか分からなかったくらいだ。


「ちょ!? み、みかみ!? いたい!! 痛いってば!!」


手を離してもらおうと叫ぶ海馬の言う事なんて聞かないで、真面目な顔で三上は心琴に言う。


「この海馬様はおかしいです!! 洗脳されているに違いありません!!」

「えええええええええええええええ!?!?!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


 その言葉を真に受けた心琴と、思ってもみない言葉を聞いた海馬が同時に慌てて叫んだ。


「違うって!! ちがうんだってばあああ!! 話を聞いて!! まじで!! いたい!!」


 海馬は関節を逆向きに押さえつけられて涙目で三上に訴える。


「違うなら、暴れないでください!!!」

「暴れるよ!! 痛いし!!」


 海馬を押さえつける三上を紗理奈が引きはがそうとお腹周りを掴んで引きはがそうと力を込めた。

 けれども、紗理奈は能力を使っていないときは非力な女子大生。本職ボディーガードの三上にはとてもかなわない。引っ張ってもびくともしない三上に紗理奈は腹を立てた。


「だぁぁぁあぁ!! このおばさん何っしょ!? 違うってば、朱夏っちを助けるためだっての!!!」

「あ!! またおばさんって言いましたね!? あなたと大して年違いませんから!!」


 その一言に、三上は半分涙目でそう返した。


「あ……やっぱり気にしてたんだね、三上……」


心琴はぼそりと困った顔で苦笑する。




「皆……いい加減にしてよ!!!」




 乱闘する大人の中に響いた大声に皆が手を止めた。

 声の主は連覇だった。


「ねぇ……今そんな事をしている場合じゃないよね。カッチが苦しんでる。桃お姉ちゃんだって取り込まれたままだ。朱夏お姉ちゃんを起こさなきゃいけないんだよね!?」


 連覇の真剣な顔に、大人たち全員がハッとした。


「ごめん……そうだよね。連覇君の言う通りだよ。みんなで協力しよう?」


 心琴は連覇の言葉に賛同し、開けっ放しのドアを通過して隣の部屋のキングの元へ移動する。


「ねぇ、キングさん?」

「なんだ」

「約束して? 私達をもう襲わないって」

「……襲うも何も、我の目的は最初から狼の復興だ。貴様らを殺すことではない。それに、【ドッグ・インフェクション】のパラサイト無くして我の計画は続行不可能だからな。今貴様らを襲うメリットなんぞ、何一つない」


 キングはそう言うと、徐々に姿を変える。あっという間にそこには、すらっとした長身で、銀色の髪の毛を後ろで束ねたの20代くらいの男性が現れた。


「襲わないという証に、今日は狼にならぬ。これでよいか?」


 偉そうな口調は狼の時と寸分たがわないその男性はまぎれもないキングだ。狼の時のような辺りに響く声ではなくて、人間が喋る音を発している。


「う……ええええ?!?!」


 それを見た連覇が大声で驚いた。狼が目の前で人間に変化したのだ。初めて見る人は誰だって驚くだろう。


「……ねぇ、おばさん。これでいい?」

「なぁ、三上、頼む。きっと、紗理奈たちが居ないと朱夏を助けれない」


 紗理奈と海馬の両方に頼まれて三上は渋々と海馬の上から降りた。


「……手錠を……かけたままにします。逃げられてしまっては困りますので……」

「……まぁそれでもよい」


 その一言にキングが自ら手を差し出すと三上はいよいよ驚いた。


「……???」


 混乱する三上は常備している鞄から手錠を出すと格子の隙間からキングの手にかけた。そして、扉を開けようかどうかいよいよ迷っていると海馬は後ろからゆっくりと肩を叩いた。


「三上、事情はあとで話をする。紗理奈もキングも今は大丈夫だと思う」

「……信じてもいいのですか?」

「うん。少なくても今日は……大丈夫。……多分?」

「そこで弱気にならないでくださいよ……もう。……開けますよ?」

「ああ。頼む」


 三上は渋々と扉の鍵を開けた。

 キングはそこからゆっくりと出てくる。

 三上は警戒して子供たちとの間に入りキングの動向を見守った。


「朱夏はそこか? ……どれ。我に見せて見よ」


 キングは偉そうにそう言うと、ゆっくりと朱夏に近づく。


「……どうだい、キング?」

「確かに魂のエネルギーが外に向かって流れだしているな。しかもすごい量だ。このままでは死ぬぞ」

「それ、さっきも紗理奈から聞いた」


 海馬が肩をすくめてそう言うと、キングは真面目そうな顔をして朱夏のお腹の辺りをじっと見つめている。そこから流れ出るエネルギーをじっくりと辿っていく。向かう先は当然の事ながらその黒い塊のようだ。その気配にキングはなんとなく覚えがあった。


「……これは……もしかすると……?」

「何かわかったのか?」


キングはじッと黒い塊を見て、それから手を前に突き出す。

どうやら、何かエネルギーのようなものを感じ取っているようだった。


「……あの黒いのは……人形か何かではなかったか?」


 キングはここに居る人々に向かって話しかけた。


「そう!! あれは……カッチだよ!!」


 連覇が人形の事を言い当てたキングに期待しながらそう言った。


「カッチ……? カッチねぇ……。少年よ。きっと君は聞き間違いをしている」

「……へ?」


 キングにそう言われて、連覇はキョトンとした。


「あれは……きっとこう言ったんだ。『シュカッチ』とな」


 キングはそう言うと、窓の外を覗き込んだ。

 周りの面々もそれに倣って外を見ると、黒い壁が見覚えのある人の形をしている事に気が付いた。


「……朱夏……なのか?」


 海馬はその人の形に見覚えがあった。華奢な体つきにも、腰まで長い髪の毛にも、大きな瞳にも。

 話し込んでいる間に姿が大きく変わっていたそれは、まるで朱夏の影だった。


「えええ!? あれ、朱夏っちじゃん! え!? どうして!?」


 そして、紗理奈の言葉を聞いて皆が目を点にした。


「シュカッチ……朱夏っち……それって……」

「ああ。あれは紗理奈が朱夏の事をそう呼んでいるのを聞いたのだろう」


 キングはそっとそう言うと連覇を見た。


「あの人形は自分の事について何か語っていなかったか?」


 一番朱夏の影に詳しいのは連覇だと悟ったキングは連覇に向かって話を投げかける。

すると少しだけ悩んで、連覇は腕を組んだ。


「何か……ああ! そうだ。えっとね? カッチは『後悔』をエネルギーに動くんだって言ってたよ!」

「後悔……。後悔だって……!?」


 海馬は嫌な予感がした。


「……朱夏が倒れたのは……あの日のシーンだ。朱夏が紗理奈を殺したシーン……」


 海馬の言葉を皆が怪訝な顔で聞いた。そうはいっても紗理奈はここに居るし、朱夏が誰かを殺すとはとっても思えない。まるで言葉の意味を理解できないまま、海馬以外の人はみんなじっと話の動向をうかがった。


「もしかして、朱夏っちはあの時に強い罪悪感に苛まれたんじゃ……」


 紗理奈も同じことを考えていた。


「そのようだな。強い罪悪感が『後悔』となり黒い感情が魂を支配した。結果、魂の力諸共あの人形に吸い取られそうになっている。というのが我の推測だ」


 キングは自信満々に鼻を鳴らしてそう言った。


「って事は……朱夏を起こして本当の事を伝えよう!? きっと、朱夏は未だに紗理奈を崖から突き落としたと思っている!」


 海馬は未だに苦しそうに眠ったままの朱夏を見た。


「あれは罠だったんだって。ちゃんと伝えなきゃいけないっしょ」


 紗理奈も海馬と同意見だ。

 二人は目を見て頷き合う。


「そして……私朱夏に謝りたいっしょ!」

「ああ、僕もだ」


 紗理奈のその言葉に海馬も笑顔で返すのだった。

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