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KEY MUSTER  作者: CM同盟
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王都バフィナスのダウンレス街の薄暗い通路で、二人の男と少年が歩いている。片方の男は月の光を受けて煌く銀髪に、青がかった灰色の瞳を持ち、引き締まる顔立ちで目立つ美貌の持ち主。一般的な人族、ヒューマンのようで、首元には金の少々ごつい鍵の鎖。もう一方の少年は明るい茶髪に対照的な愛嬌な顔立ち。綺麗な金色の瞳を持っていた。そしてわずかながらも尖った耳。それはメカ文明族の特徴をしめしていて、こちらの少年の首元にも、すらりとやけにすっきりした水色の鍵が在る。

この二人が持っている鍵は、いまや世界全体に存在している術に使用する、幻獣や精霊、鍵獣が封じ込まれた鍵術専用の鍵で、鍵術使用者、『キーユーザー』の証だ。

キーユーザーとは、その鍵を使い、鍵に封じ込められている鍵獣が存在する異空間へつないで一時的に鍵獣のごく一部の力を借りることのできる鍵術使用者、いわゆる幻力召喚士である。

この鍵術の始まりは、古代国アルギーズの旧メカ族の遺跡で、ひとつの古びた鍵が発見されたことからだった。遺跡調査隊のヒューマン達は遺跡に残された文章を苦難の末に読み取り、鍵を開く方法を見つけた。

無の宙へと鍵を構え、日常動作のように鍵をまわす。開く術者に鍵が呼応すれば、自然と異空間へとつながり、鍵獣の象徴にちなむ武器や力が使用可能になる。

それを理解した世界のさまざまな人間達は、遺跡に残されていた大量の鍵を使用し、その力を使った。生活面でも、新たに発生した戦闘面でも。

新たに発生した戦闘。それは鍵術使用のデメリットでもある、溢れ出ている幻力の集合体である生命体、ネスとのによる戦闘。

ネスと呼ばれる生命体達は世界各地に発生し、鍵術の及んでいないところにまで被害を及ぼしている。一般市民たちには手に負えないため、処理はキーユーザー達によって行われている。

ネス達の討伐処理は王都バフィナスと帝国メリアンダの国法により、国から討伐処理給付金が与えられる。そんなに高額なわけではないが、より強力で厄介なネスを倒せば、それ相応の金額が得られる。


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