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青春の一球  作者: チヒーロ
2/4

1打席目

優と孝がキャッチボールを終えて、話しながらベンチへ戻る。そして、優は、スポーツドリンクを飲んでいる。孝はスコアブックをチェックしていて、咲はボールを磨いている。


いざ、明日の初陣へ!!


「咲ちゃん、今日の優は何点?」


「うーん、70点かな。相変わらずのスロースターターだから、明日の試合の課題は初回かな。」


「オッケー。優、今日はもう走ってダウンな。」


「あいよ。咲、スポドリ、サンキュー。」


優は背を向けて、咲に手を振りお礼を言い、走っていく。


孝はキャッチャー防具を着け、ノックに向かう。孝が声を出し、ノックを打つ。バットの金属音がグランドに響き渡り、選手たちの声も響く。選手たちが必死に一球一球、追う。その外側を走る優。


「2人とも頑張れ」

咲は、2人の背中を見て微笑む。


そして、練習を終え、夕刻。


「咲、帰るぞ。」


「あ、うん、孝は?」


「あいつは、監督に報告しに行くって言ってたから先に帰っていいって。」


咲は荷物を取り、部室を出る。入り口に優が待っていて、後輩たちが挨拶し、寄り道をする者もいれば、それぞれの家へ帰宅する。優が手を出し、咲は荷物を優に預け、歩き出す。


2人は家が近所であり、幼少からの幼馴染である。優と咲には、両親がおらず、互いに親戚の家に住んでいる。昔から一緒にいたことにより、互いによく知っている。


「そういえば、今日のキャッチボールで投げてたのスライダー?」


「お、よく気づいたな。明日の試合で試す予定」


「優、良くも悪くもストレートがその球を活かすからね。期待はしてないけど、期待してるね。」


「期待してないのに期待してるってどういうことだよ。」


2人は歩きながら野球の話や世間話をし、互いの家に着く。


「んじゃ、また明日。」


「じゃあね、優。明日の試合、頑張ってね。」


互いに手を振って家に入る。


咲は着替えて、ベッドに座る。


「優の球、相変わらず綺麗だったな~。成長した優が甲子園で抑えているところ見たいな~。優…」


微笑みながら頬赤らめて、横になり叫びながらモジモジする咲。


翌日…


両チーム、試合の準備を始めている。

孝と優は、ブルペンで投球練習を行っている。


「優、あと3球な!」


優は、ストレートを3球、孝の構えたミットを投げ込む。そして、準備を終え、両チームは整列し、挨拶をして試合が始まる。


優は、ネクストでバットを振って準備している


「相変わらず、ジャンケン弱いな~。先攻率高けぇな。」


「お前は、いつも先攻だろうと後攻だろうと関係ないだろ。とりあえず、打てよ。」


「うい。咲もスタンドで見てるから、打たないと怒られるだろうし。」


場面はワンアウト。ランナー2塁。3番平野優くんとウグイス嬢のアナウンスが流れる。


メガホンを片手に声を出している咲


「優、打てー、孝に回せよ!!」


「あいつ、あの声量ならメガホンいらねーだろ。」


打席に入り、構える優。

さてさて、咲情報だと、相手ピッチャーはコントロールは良いけど、速球と変化球は普通か。

まっすぐに絞るか。


初球、打ち上げる優。

やばっ、スタンドでものすごく睨んでいる奴がいる。


「これは帰ったら素振りだな」

ネクストで呟く孝。




*ネクスト:ネクストバッターズサークル

最近は雨でジトジトしてますね。もうすぐ、高校野球が始まるので今年のドラマが待っていて楽しみです。

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