一球
2人の男の子が校舎からグランドへ向かって走っている。
「急げ、優、練習に遅れるぞ!」
1人の少年が言う。後から、1人の少年がゆっくり追いかけてくる。
「大丈夫だって、孝、後5分も余裕があるじゃないか」
凄く余裕な顔している優と慌てている孝。
「お前、あいつに怒られても知らないからな」
優が部室に着いた瞬間、メガホンで頭を叩かれる優。
「イタッ!! 何すんるんだよ、咲?」
涙目で言う優
「何って優、遅刻よあんた! みんな、もうグランドに出て準備を始めてるわよ」
グランドに目をやり、選手たちがアップを始めてランニングをしている。
「みんな、早いね。感心感心」
イラっとした咲にメガホンでもう2発ほど叩かれる。
重い足取りで孝の元へ向かう優
「咲に3発もぶたれてたな」
「まぁ、いつものことだから」
「ったく、アップは終えたか?」
呆れ顔で言う孝。
「あぁ、終わってるよ、そんじゃまぁ、始めるか」
優はピッチャー用のグローブを左手にはめ、白いボールを1つ握り、孝はキャッチャー用のグローブを左手にはめて構える。
優が孝のミットへ白いボールを投げ込む。
その取った音は鳴り響き
平野優14歳 と 石田孝14歳の青春物語が始まる!!
野球物語を描いてみたいと思い、書いてみました! 感想は随時受け付けております。