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~絆~大切なモノ  作者: 裕加
第2章 親友との出会い
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《中学1年生編》

「はい、これお願いね」

そう言って楓に渡されたのは、野菜が大量に入った(かご)だった。

「これ…全部、皮を剥けと…?」

剥くだけで、何分かかるか…

「当たり前でしょ?美味しい肉じゃが作ってあげるから、皮剥き頑張ってよ」

文句を言っても、終わらないな…

諦めて、大量の野菜に手を伸ばす。

後ろの流しから聞こえてくる米を研ぐ音に、負けじと野菜の皮を剥くスピードが上がる。

最初から、勝負などしてないのに…


ーー15分後…


「終わった…」

何とか皮を剥き終わって、それを楓に渡す。

「ありがと。次は、これね」

大量の野菜の代わりに渡されたのは、数十枚の何かの葉…

料理に関係があるようには、どうしても思えない。

「この葉で、何を作るんだ?」

「え…?大和、食べた事なかったっけ?これ、(かしわ)の葉よ」

(かしわ)…?

そういえば…小さい頃、母上が作ってくれた。

何かの、意味が込められていたはず…


『大和、柏というのはね…新しい葉が枝に生えるまで、古い葉が落ちないのよ。だから…子孫繁栄を願って、こどもの日に柏餅を食べるの』

「……………」

「……どうしたの?」

無言になった私を不思議に思ったのか、楓が近付いてくる。

……と、言うより…

「近付き過ぎだ!」

楓の額を押して、顔を遠ざける。

「ちょっ…!ちょっと!あなたが、ボー…としてたからでしょ!?何を、考えていたのよ」

何をって…それは…


やましい事など考えてないのに、この疑いの目は何だ…?

「母上の言葉を、思い出していただけだ!そしたら、お前が近付いてくるから…」

変な事考えてなくても、誰だって…

「……ッ…!バ、バカ!変に、意識しないでよね!」

意識した訳では……

「………………」

「……?大和?」

私が額に触れた事で、乱れた楓の前髪を整える。

特に変な事を考えていた訳ではないが、周囲から楓だけに意識が集中していたのは事実…


だから、私達は気付かなかった。

あの悪魔が、台所へ入って来た事に…

「こんなムードの欠片もない場所で、いい雰囲気にならないでくれる?」

「……なッ…!クリア様!?私達は、別に…その…」

言葉に詰まる楓をなだめ、料理を再開させる。

どうして、この人が台所へ?

「何しに、来たんです!からかいに来たのなら、出て行ってもらえますか?」

「そんな冷たい事、言うなよ~…大和、お前に頼みがあるんだ。駄目?」

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