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~絆~大切なモノ  作者: 裕加
第2章 親友との出会い
49/143

《中学1年生編》

ーーーーーーーーーー…………


ーー5月1日・放課後…


う~ん…

高木先輩に…一撃………無理じゃない?

あの人…空手部に入部早々、組み手で部員全員を瞬殺したって…

何でその事を、昼間の時点で思い出さなかったんだぁ!


ーーゴンッ…!


勢い余って、机に頭をぶつけてしまった…

痛い…けど、そんな事どうでもいい…

あと10ヶ月で、どうやって高木先輩に一撃入れればいいって言うのさ…!

誰か、教えて!


「……凄い音がしたが、大丈夫か?」

美空君…

高木先輩のご主人様…

「大丈夫…」

「……随分、深刻な顔をしているな。悩み事か?」

悩み事と言えば、悩み事なんだけど……

……ッ…そうだ…!

「ね、ねぇ…高木先輩の事で、色々聞きたいんだけど…今、時間あるかな?」

「……時間はあるが…高木の事なら、俺よりも水無月に聞いた方がいい。車で待っているはずだから、一緒に行こう。ついでに、自宅まで送って行く」


優しいなぁ、美空君…

話聞いてくれるだけじゃなく、自宅まで送って……

ん…?自宅!?

今日って、家族全員いる日だ…

そんな所に車で帰ったら、質問責めになるよ…

「送るのは、いいよ!面倒くさい事に、なっちゃうから!」

「……面倒くさい事って、何だ…?」

やっぱり、それ言わなきゃいけないよね…

「えっとね…うちの家族、人の世話焼くの大好きでさ…車で帰ったりなんかしたら、格好の標的になるんだよ…」


あ~…美空君、考え込んじゃった…

折角の厚意を断った理由が、家に家族がいるからなんて怒って当然だよね…

「……家まで行かなければ、問題ないんだな?」

「え…?うん…怒ってないの?」

こんな、自分勝手な事言ってるのに…

「……怒る?人には、それぞれの事情があるものだ。それを無視して、こちらの都合を押し付けては…《あの人》と、同じになってしまう…」

《あの人》って…?

美空君、誰の事を言ってるの?


聞きたいけど、気軽に聞ける雰囲気じゃない。

いつか…美空君から話してくれるまで、焦らず待っていよう。

「車に、行こっか。水無月先輩が、待ってるんでしょ?遅くなると、また心配させちゃうからね」

「……そうだな。高木に一撃入れる方法が、見付かるといいな」

それだよ…

うちの家族なんかより、もっと大きな問題だ。

体を鍛えろって、言われたりして…

とにかく今は、味方をしてくれるらしい水無月先輩を信じよう。

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