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~絆~大切なモノ  作者: 裕加
第2章 親友との出会い
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《中学1年生編》

大和の才能を潰すような判断を、ご隠居様が下す訳がない。

そう考えれば、口走ってしまった事は間違いじゃなかった。

「朔也は、承知しておるのか?」

「……はい。何より俺自身が、高木の大会に出た姿を見たいと思い…その事は既に、本人へ伝えております」

朔也様のお言葉に、ご隠居様は頷いて僕達の方へ向き直った。

どうしよう…

物凄く、緊張してる…

裁判の判決を待つ犯罪者って、こんな気持ちなのかもしれない…


「ならば、何も言う事はない。存分に、励め」

「ありがとうございます。ご期待に沿えるよう、誠心誠意努めて参ります」

よ…よかった…

これで駄目だと言われたら、立ち直れないところだった…

「ご隠居様、本当によろしいのですか?指導するのは、うちの愚息という事になるのですよ?」

……ちょい待ち…

まさかの、実父が敵になるパターン?

「折角、許可もらえたのに…そういう事言っちゃ駄目でしょ!?何、考えてんのさ!?」


「ふむ…」

ほらぁ…ご隠居様が、考え込んでしまったじゃないかぁ!!

「……お祖父様、その事については問題ないかと…空手の指導において、クリアは真摯に取り組むと…高木から、聞き及んでおりますから…」

朔也様が、僕の味方を…!

「そうか…朔也、お主のその言葉を信じよう。神野殿…心配する気持ちは、よく分かる。だが…クリアは、全国大会3連覇を成し遂げる程の腕前…お主の息子の指導力、大いに期待する」


納得してもらえる実力があって、本当によかった…

高校時代の自分を、褒めてやりたい…

「勿体なきお言葉、ありがとうございます」

全く…アンタのせいで、一時はどうなる事かと…

まあ、とにかく…これで、何の気兼ねもなく指導が出来る。

「この話は、これで終わりにしよう。皆の者、席につけ。料理が、冷めぬ内にな」

はぁ…やっと、食事にありつけるよ…

とても美味そうな料理が、テーブルに並べられている。


「いっただきま~す♪」

「本当にお前は、礼儀というものを知らんな…」

腹減った状態で、礼儀とか考えたくない…

「構わぬ。今夜は、無礼講だ」

やったね♪

うん、最高♪

「……お祖父様…クリアに、酒は飲ませないで下さいね…」

う…痛いところを、的確に突いてくるなぁ…

「分かっておる…しかし、ビール1杯であれ程に酔うとはな…」

「すいません!すいません!あんな過ちは、2度とやらかしませんから!」

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