表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
~絆~大切なモノ  作者: 裕加
第2章 親友との出会い
39/143

《中学1年生編》

クリアの手が、俺の髪を撫でた。

「朔也様は…ご学友と話す為に、大和に空手部への入部を勧めたんですか?」

……ッ…!?

そんな訳…!

「あ…有り得ない!俺は…」

俺は、何を言おうとしている?

どんな言い訳をしても、結果はそういう事になるのではないのか?

「……や……ま!朔也様!……すみません。少し、意地悪を言いました」

……意地悪…?

そういえば…この男は昔から、人の心を見透かす事が得意だった…


「……俺は、そんなつもりじゃ…」

「分かってますよ。朔也様が、ただ純粋に大和を応援したいと思っている事は…今回は…大和の空手部への勧誘と、朔也様の《思春期》の時期が偶然重なっただけです」

《思春期》…?

その言葉を聞いた事くらいは、何度かあるけれど…

「……水無月は、俺が《成長期》だと言っていたが…」

「ええ、間違ってませんよ。朔也様は《成長期》であり、《思春期》でもあるんです……混乱させました?」


分かっているのなら、一々聞かないで説明して欲しい…

「……その2つは、何が違うんだ?……ッ…!」

一瞬、強い風が俺達の間を通り抜けた。

乱れた髪を、クリアが直してくれる。

「少し、風が強くなってきましたね。戻る道すがら、お話ししますよ」

促されるまま、東屋を出る。

靴を脱いで廊下に上がると、風が一段と強くなって菩提樹の枝を揺らしていた。

道すがら話すと言ったくせに、クリアは何も言わない。


「……《成長期》と、《思春期》の違いは?」

クリアが後ろを歩いているから、表情を見ようとすれば自然と後ろを見る形になる。

「危ないですよ。ちゃんと、前を向いて歩いて下さい」

……話しにくいな…

それでなくても…この男は俺が知りたがっている事を分かっていて、わざと勿体振っているんだ…

根っからの、意地悪だ。

「……前を向くから、話してくれ」

「クスッ…どちらも《心身共に成長し、大人になろうとする時期》です」


……?

同じ…という事か…?

ならばなぜ、言い方が違うんだ?

「……分からない」

「《思春期》には、もう1つ…《心身の成長に感情が追い付かず、精神的に不安定になる時期》というのが加わるんですよ。朔也様のように何でも1人でやりたいと思う自立心と、構われる事への反抗心がごちゃ混ぜになっている精神状態が…正に、《思春期》の特徴なんです」

クリアが言い終わったと同時に、お祖父様達が待つ部屋に行き着いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ