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~絆~大切なモノ  作者: 裕加
第2章 親友との出会い
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《中学1年生編》

出来る事なら、誰にも言わずに実行したかったんだけど…

はぐらかすのも、そろそろ限界かな…

「やっと、教えて頂ける気になりましたか?ですが…少し、お待ち下さい。もう1人……」

「私なら、とっくにいるわよ。話が、長いのよ。大和…抜け駆けは、許さないわ」

女の声が聞こえて、菩提樹の後ろから楓ちゃんが姿を現した……って、お前達は何になりたいの!?

さっきからやってる事、暗殺者か忍者だよ!!

「いつから?」


いくら菩提樹が大きいと言っても、ずっと隠れてるなんて不可能に近い。

それに…楓ちゃんは、朔也様の身辺警護兼世話係だ。

長時間、気配を断っている事なんて出来ない。

『いつから?』って質問は、楓ちゃんに対してのものだったんだけど…

「先程も申し上げました通り、あなた様が不様に泣き顔を晒しておりましたので…朔也様と他1名をお目汚しから遠ざけ、その元凶であるあなた様に声をかけました」

おかしいだろ!!


何が、『先程も申し上げました通り』だ!

さっきより毒舌がキツくなってる上に、桐生君もちゃんと名前で呼んであげて!

そもそも、大和!お前に、聞いたんじゃないからね!!

「お前は何回、僕を(おとし)めれば気が済むの!?あー、もう!楓ちゃんは、いつからそこにいたの?」

だ、大丈夫…きっと、大丈夫だ…

楓ちゃんだったら、コイツみたいな毒舌は絶対に使わない。

………なんか…思ってて、虚しくなってきた…


「私がここへ来たのは、丁度…大和が、クリア様を締め上げた時です」

「それって、いつ!?胸ぐらは掴まれたけど、締め上げられてはいないよ!?」

ダメだ…この真顔でのボケが2人揃うと、僕1人じゃツッコミ切れない…

落胆する僕の左肩に、大和がそっと手を置いた。

「クリア様…」

普通はここで慰めの言葉がかけられるのだろうけど、コイツに限ってそれは期待するだけ無駄だ。

「な、何?」

果てしなく、嫌な予感…


「またうやむやにして、話を終わらせるおつもりですか?今度ばかりは、逃がしませんよ」

……え?何、これ…僕のせいになってるの?

おかしくない?この(ページ)の最初見て!

そう!話を止めたのは、お前だ!バカ大和!!

……痛い…肩が、物凄く痛い…

軽く睨んだだけなのに、手を置かれた左肩から激痛を感じる…

「分かった、分かった!頼むから、無言の暴力やめて!」

「軟弱な…」

そういう問題ではないから!

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