王道恋愛フラグがたったので嫌われてみた!
ご覧いただきありがとうございます。
今回は少し変わった恋愛系小説を書かせていただきました。
唯一無二の作品だと思いますので楽しんで読んでいただけたら幸いです。
鈴木翔太は将々高校の生徒だった。
夏休み明け、翔太はいつも通り登校していた。
すると、なにかに衝突し(ドンッ!)と音を立てて倒れた。
見てみるとそこには食パンをくわえた少女が倒れていた。
少女「あ、ごめんなさい!」
そういって少女はどこかへ急いだ様子で向かっていった。
気を取られたが翔太も急いで学校へ向かった。
HRが始まり、席につくと先生からの話があった。
先生「はい、今回は皆さんに大事なお話があります。優香さ〜んどうぞ〜」
教室の扉をガラガラと開け一人入ってくる。
すると翔太と優香の目が合う。
翔太「お前はさっきの!?」
優香「あ〜!さっきの!」
クラスメイト「お前ら知り合いなのかよ?」
翔太「ちげぇよ!そんなんじゃない!」
先生「優香さん、先に自己紹介してもらってもいいですか?」
優香「あ、はい。すいません。私は佐々木優香といいます。これからこの学校に通うことになります。お願いします!」
先生「は〜い、よろしくお願いしますね〜。ということで翔太さんと仲いいみたいだから隣の席に座ってもらいますね!」
そういい優香は翔太の隣の席になった。
優香「よろしくね!」
優香は元気よくそういった。
翔太「あぁ、よろしく。俺は鈴木翔太だ。」
優香「翔太くん、仲良くしようね!」
しかし翔太はそんな王道恋愛漫画のような展開が気に食わなかったため、逆張りしようと心に決めたのだ。
そして授業が始まった。
先生「教科書の27Pを開いてくださ〜い。あ、でも優香さんは教科書持ってないので隣の席の翔太さん見せてあげてくださいね!」
優香「ありがとね!翔太くん!」
そんな感じで恋愛フラグが回収される予感を感じていくのに翔太はとてもイラついていた。
下校の時間になり、翔太はいつも通り家へ向かった。
しかし優香は後ろについてきていた。
そして優香は歩くスピードを上げて、翔太の隣に来た。
優香「帰り道おんなじっぽいから途中まで一緒に帰ろ〜?」
翔太はそんな言葉を気にせずに無視して歩き続けた。
しばらくの沈黙のあとに優香がこういった。
優香「翔太って呼び捨てで呼んでもい〜?」
翔太「わかったけどなんで俺に話しかけてくんだよ?」
優香「え〜だってさ、席となりだし?それに仲良くなりたいもん。」
次の日、前日の帰りと同じようにして優香と翔太は一緒に登校した。
学校につくと翔太は優香といい感じとなっていた。
友達A「お前最近優香といい感じじゃね?」
友達B「ほんとだよ!羨ましぃ!」
翔太「そ、そんなんじゃねぇから!」
翔太はそんな絡み方をしてくる友達に腹がたったがそこまで気にしてはいなかった。
そして翔太は優香に嫌われようとした。
まず、最初に翔太はふざけて嫌われようとした。
翔太は全力で人前でふざけ、みんなに笑われた。
しかし優香も笑っており嫌ってなさそうだった。
優香「翔太って面白いんだね!」
それどころか優香に面白いと好印象を与えてしまった。
今度はそっけない態度を取り、嫌われようとした。
優香が話しかけに来ても無視をし、何も発さずに勉強をするふりをしていた。
優香「今、勉強やってるんだね!邪魔しちゃってごめんね。勉強頑張ってね!」
とまたしても嫌われることはできなかった。
そしてその日は部活があった。
翔太はバレー部のエースだった。
いざ部活に向かうとそこにはなぜが優香の姿があった。
翔太「なんでお前がここに!?」
思わず翔太はそう言ってしまった。
優香「もぉ〜お前って言わないで!だって私もバレー部だもん。」
翔太はわかりやすく嫌がる顔をした。
翔太「変なことすんなよ。」
そうして練習が始まった。
優香はリベロのようでサーブやスパイクの練習のたびにみんなが打ったボールを取っていた。
優香は翔太のボール取れずに尻餅をつきこういった
優香「翔太うまいね〜!」
しかし翔太はそんな言葉に聞く耳を持たなかった。
練習が終わり更衣室へ向かおうとすると肩をポンポンと叩かれ振り返った。
そこにはタオルを持った優香がいた。
優香「これ、忘れてるよ?」
翔太はそのタオルを優香の手から取り、感情のこもってない声でこういった。
翔太「ありがと」
それから翔太は相変わらず嫌われるための行動を繰り返し行っていた。
しかしそんな翔太に対して優香は全く嫌わなかった。
むしろ翔太に好感を持っていたかもしれない。
下ネタを言い続けても「そういうお年頃だから」で流され、本人の目の前で悪口を言っても「誰にだってだめなところはあるから」などといわれ、全く嫌われる気配がなかった。
そんな奇抜な行動を繰り返すうちにクラス内で翔太は変なやつという印象がついた。
さらに、毎日一緒に登下校や席が隣なことや、部活が同じということから周りからは両思い扱いされている。
しかし周りの生徒がそういうふうに冗談を言っても優香は嫌な顔を見せないどころか少し嬉しそうな顔をしていた。
翔太はみんなから「付き合っちゃえよ」と言われ続けた。
そんな日々が続き、月日がたったが優香と翔太の関係性は以前変わりなかった。
翔太はなぜ関係性が変化しないのかを考えたがわからなかった。
優香は翔太のことが好きなのだろういや、確定だが優香は何も行動を起こさず毎日同じ様子だ。
逆にそれが不思議に思った翔太は優香が何かを隠していると見た。
しかしどれだけ経っても優香は翔太になにもしなかった。
恋愛フラグが立っているのにも関わらず、優香は告白せず時がただ過ぎていく。
翔太はその謎をただずっと考えていた。
しかしわからなかったので引き続き嫌われる方法を考え続けた。
考えたが翔太には一つの思考が頭をよぎった。
それは...「実は自分が好きになっていた」
ということだ。
なぜそんな事を思ったのかというと、翔太は恋愛フラグがたっただけで相手が告白してくると思っていたからだ。
いくら好きとはいえど、優香から告白するかどうかは別だ。
さらに好きというのは友達として好きな可能性もあった。
しかし翔太は勝手に恋愛に結びつけていたからだ。
そんな事を考えていくうちに翔太はなぜだか優香のことが自然と好きになっていた。
翔太「恋愛フラグを回収する人がいなきゃ成立しないのか...」
と翔太は考えた。
恋愛フラグをたてたのは優香だ。
しかしそのフラグを成立させるかどうかは翔太にかかっていた。
翔太は勝手にたてられ勝手に成立させられるのを拒み、拒絶していたが自分が回収する立場だと考えるとなぜだか問題はなかった。
そして翔太は次の日、学校へ行くのが怖くなった。
今まで嫌われるようなことをしてきたりしたためだ。
そうして当日、翔太は学校を休んだ。
すると学校が終わった頃の時間帯にメールが来た。
優香からのメールだ。
翔太はなんと言われるのかわからないためとても不安だったがしかたなく見た。
優香「今日なんで休んだの?体調大丈夫?」
とのことだった。
優香はやはりいつも通りだった。
翔太「ううん、大丈夫だよ。それより...」
と返事を返してから、今までのことを謝ろうとしたがなぜか謝れなかった。
少し間が開いてから優香から返事が来た。
優香「よかった~!で、それよりなに?」
翔太は言おうか迷ったが結局言い出せなかった。
翔太「いいや、なんでもない。」
優香「そっか!お大事に〜」
そして次の日、学校に行った。
登校時、優香はいつも通りの様子で翔太に話しかけていた。
今まではほとんど無視してきたが今回はちゃんと返事をした。
翔太がいつもと違う反応をしたのがよほど嬉しかったのか、優香の声の明るさが少し上がった。
学校でもいつもそっけない態度で接してきたが、今回は違った。
やはりそれも嬉しいのか優香はいつも以上に楽しそうに見えた。
それを見た周りの生徒達はいつも以上にいい雰囲気を感じたのか、冗談も言わず静かにチラチラと見ていた。
そうして学校が終わり下校の時間になった。
翔太は優香と歩いていると胸のドキドキを感じた。
翔太「俺と付き合って。」
翔太は言おうと思ってもいなかった言葉が勝手に口から出たため驚いて口を塞いだ。
しかし優香にははっきり聞こえていた。
優香「も〜言ってくれるのずっと待ってたんだよ?」
優香は頬を膨らせながら言った。
翔太「気づけなくてごめん。」
優香「気づいてくれたから、いいんだよ」
翔太はフラグはたてる人、そして成立させる人は別々だということを知った。
季節は真冬でとても寒かったが翔太と優香は寒さを感じなかった。
代わりにその場はとても暖かく感じられた。
口から出る白い息はさらに白味を増し、身体が火照っていくのを感じていく。
雪の降る中、誰もいない一本道で男女が手を繋ぎ、笑いながら歩いていく。
周りには暖かい雰囲気が漂っていた。
フラグ...それはたったから決まるのではなく、決まるからたつものなのだ。
そうでなければそれはフラグではなく、ただの出来事に過ぎない。
ご覧いただきありがとうございました。
恋愛フラグ、どうだったでしょうか?
この小説を読み、フラグの本当の意味について考えることができたらなと思います。
他の作品も見ていただければ嬉しいです。




