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大ほのかちゃんがちっちゃかった(?)頃の話

 大ほのかちゃんは『大きな』女子高生です。


 ですが子供のころは、そう、みんなが短パン姿で赤白帽子を被っていた小学生時代。


 ……彼女はすでに大人サイズの身長でした。(Tシャツも短パンもすでに大人用で『大』なのです。だからか色もちょっとだけ違います)


 そして授業が始まります。


「みんな元気?」

「ハーイ!!」

「今日も授業、頑張ろうねーっ!」


 先生や大人たちのいうことを「ハーイ」と元気よく答えて無邪気で、身長も大人に比べて腰高くらいのちっちゃな頃合い。素直で実に可愛らしい子供たち。


「ふぁーいぃ!」(大ほのかちゃんも可愛く返事してます)


 だけど、その時点で彼女は大人サイズでした……


 元気なチビッ子たちの中にひと際目立つ『大ほのかちゃん』


 だからか……心無い年寄りの教員たちは、彼女のことを『キョシンヘイ』と呼んでいました。


「キョシンヘイ……じゃなくて、ほのか君、ここから読んでください (ぷぷぷw)」

「はい」


「キョシンヘ……じゃなかった。くぅ……ほのかサン、ここをみんなに説明してあげてw」

「はい。先生」


 当のチビッ子たちにはなんのことか分からないのですが、それが彼女を揶揄する言葉なのは直感で感じ取り、彼女を虐める格好の材料となります。(だって当時から大ほのかちゃんは美少女でしたし……フフフ)


「お前、きょしんへー!」

「きょしんへーだぁ!!」

「きょしんへーw」


 男子たちはここぞとばかりに大ほのかちゃんをからかいます。


「やめなよ!!」


 と、間に立った雄姿、それは鈴木猫音にゃーん。後の大親友ネコネちゃん。


「男子!! イジワルするのヤメロー!!」


 けれど、ネコネちゃん虚勢を張っているのが丸わかりなので男子もひるまない。

 だってこの子、フルフルしてた。男子に逆らうの怖かったのです。


「うっせー!!」

「ブスー!!」

「ぶっとばすぞー」


「黙れー! この子は『ほのかちゃん』は可愛ーい女の子だーぁ!!」


 でもだから、そのネコネちゃんの絶叫は大ほのかちゃんの心に突き刺さった。(でもブスって言われたのネコネちゃんのほうですけどね)


(ああ、この少女ネコネは私のことを理解してくれてる!)


 そして大ほのかちゃんは覚醒しました。


「フンガー!!」


 普段物静かだった大ほのかちゃんが絶叫。

 それは教室の全員、周囲全体をくぎ付けにした!


「フグう、ごごごごっごおおおおおお……」


 その咆哮は大地の響きなのか? もう誰も動けない。全員が蛇に睨まれたカエル状態。


「悪ーぃご、誰ぇーだぁあああああ?」


 もはやリアルなまはげ状態の大ほのかちゃん。妖気をまき散らします。目が三角に吊り上がり、頭の上に湯気がシュポシュポしてるんです。黒い雲に包まれた教室、なんか雷まで周囲に放たれてまう?な感じなのです。


「ぐおおおおおお!」(パイルだーイン!! ガッ・イーんっ!! 今、得体のしれないなにかが、大ほのかちゃんの脳みそにドッキングしました)


『ゴゴゴッゴゴゴゴゴ……』地上揺るがすその雄たけびは……


「……っひう」

「あ、あ、あ、……」

「……っあーんぁーあーああああん……」


 全員、泣きました。


 うん、関係ないクラスの子たち全員泣きました。


 側れで、状況に介入しようとした先生もビビッてました。(手にしたスマホは警察のナンバーを表示したまま、硬直した指先がタッチすることはありませんでした)


「うわーん!」


 なんか、ついででネコネちゃんも泣いてました。


 もう大大変ですた。 

覚醒!! 大ほのかちゃん!!

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