日に日に、ど変態になっていくクラスメイト……?
今回はベリアルが主役です。
「ヒヨコ様は酸っぱい物が苦手なんですよね。見ていたらすぐに分かりましたよ」
ジャックはオレがウメボシを嫌いな事に気づいてたのか。
「……じゃあ、ぺるみは今までずっとオレの為に慌ててウメボシのおにぎりを食べてたのか。でも、どうしてウメボシのおにぎりを見分けられるんだ?」
「ああ、確か闇の上位精霊様がおにぎりの具当てが得意らしくて、毎回協力してもらってるみたいですよ?」
「……? 具当てが得意って……なんだそれ?」
「あはは! 上位精霊様を呼び出して、おにぎりの具当てをさせるなんて。そんな事をするのはペリドット様しかいませんよね」
「……ぺるみらしいよな。悪用できるような巨大な力を具当てに使うなんて。仕方ないな……今だけ特別に抱っこさせてやるよ」
オレはずっとこんな風にぺるみに守られてたんだな。
ぺるみはいつも変態だから気づかなかったけど……
もしかして、この変態も演技なのか?
オレを守ってる事を隠す為に変態を装ってるんじゃ……
「ぐふふ……んもう……そんな……おしりフリフリダンスして……ピヨたんってば……堪らないよぉ……もう一回踊って……」
……!?
どんな夢を見てるんだ!?
……?
なんだ?
生温かい……
……?
「うわあぁ! 鼻血! 鼻血いぃぃっ!」
ジタバタしてなんとかぺるみの腕から抜け出すとばあちゃんの腕に飛び込む。
「うぅ……ばあちゃん……お風呂に入りたいよぉ。身体についたよぉ」
「ははは。そうか、そうか。じゃあ、ちょうど水浴び用に持ってきた、たらいで風呂にするか?」
「うんっ! ちょっと熱めがいいなっ!」
「ははは。そうか、そうか」
……たらいのお風呂に入ってるけど。
クラスの皆が生ぬるい目で見てるぞ?
ばあちゃんがビキニの水着を着せてくれたから恥ずかしくないよな?
オレはいつも裸だけど……
むしろ水着を着てる方が皆の視線が生ぬるいのは気のせいか?
「ふうぅ……やっぱりお風呂は熱めがいいよなぁ。気持ちいいよ」
「ぐふふ。ぐふふふ。あのお湯はヒヨコ様のスープ……」
……!?
先生が、ぺるみみたいな事を言い始めたぞ!?
「ヒヨコ様……そのスープ……ああ、いえ。残り湯はどうしますか? まさか……捨てはしませんよね? はあはあ……」
「……先生。捨てるに決まってるだろ? 気持ち悪いぞ……?」
「気持ち悪い? わたくしが……気持ち悪い?」
「あ、ごめん。悪口を言っちゃって……」
しまった。
ぺるみに言うみたいにしちゃったよ。
「……もう一度……」
「え?」
「もう一度罵ってくださいっ!」
先生の瞳がキラキラ輝き始めた!?
まさか……先生も完全なる、ど変態になったのか!?
あの夢みたいにアカデミーの皆が、ど変態になってるのかも……
うぅ……
とりあえずこの残り湯だけはすぐに捨てないと……
まさか……
飲まないよな?
飲まないよなっ!?
先生とクラスの皆が残り湯を見る目が怖いよぉぉぉおっ!




