眠りは生きる為の基本……か
(ぺるぺる? 大丈夫か?)
あぁ……
うん。
吉田のおじいちゃん……これは、ベリス王達が決める事なんだね。
(そうだ。娘にはもう両親の存在さえ分かってねぇんだ。それを……知らせてやろう。あとは、じいちゃんに任せろ)
おじいちゃん……
「ヤット、ネタカ」
……え?
うさちゃん?
確かに娘さんが気持ち良さそうに寝ているけど……
「これは……!? こんなに穏やかに眠っている!?」
ベリス王がかなり驚いているね。
「ネムリハ、イキルタメノ、キホンダ」
うさちゃんが闇に近い力で眠らせたんだね。
「本当に身体に害は無いのですか?」
「ガイハ、ナイ。タダ……コノ、ムスメハ、モウ、ナニモ、ワカッテ、イナイ、ヨウダナ」
「そんな……わたしやパートナーの事も……?」
「……タダ、キョウフノ、ナカダケニ、イキツヅケテ、イタヨウダ」
「……あの時……あのまま……死なせてやった方が……幸せだったのか……?」
「ソレハ、ダレニモ、ワカラナイ」
「分からない……?」
「ソノママ、シナセテ、イタラ、コウカイ、シテ、イタダロウ?」
「……それは」
「オレハ……テンカイデ、ペルセポネガ、ファルズフニ、ササレタトキ、メイカイノ、ケルベロスニ、タスケヲ、モトメニ、イッタ。ダガ、コノセカイニ、オチテ、シマイ、ペルセポネガ、ナクナッタ、ケハイヲ、カンジタ……ソシテ、ナニモカモ、イヤニナリ、ナガイ、ネムリニ、ツイタ」
「何もかも嫌に……」
「ダガ、コウシテ、マタ、トモニ、イル。ソレハ、トモニ、イキテ、イタカラダ。ドチラカガ、シンデ、イタラ、コウハ、ナレナカッタ」
「……」
「トリアエズ、コノママ、ネカセヨウ。ネテ、オキレバ、スコシハ、オチツクダロウ。イキルトハ、タベテ、ネテ、アイシ、アイサレル、コトダ」
「生きるとは……食べて寝て、愛し愛される事……?」
「ハラガ、イッパイデ、アンシンシテ、ネムレタラ、ツギニ、ホッスルノハ、アイダ」
「……! それは……わたしも同じ考えですが……」
「イマハ、ネカセテ、ヤレ。ネテ、オキテ、ハラヲ、イッパイニ、シタラ、ソノトキニ、カンガエレバ、イイ」
「その時に考えればいい……?」
「ジョウキョウハ、スグニ、カワルモノダ。イマ、カンガエテモ、イミガ、ナイ。ムスメハ、シバラク、オキナイ、ダロウ。イマノ、ウチニ、ネテオケ。オマエタチハ、コノ、スウセンネン、ジュクスイ、シタコトガ、ナイダロウ?」
「……それは……そうですが……」
「スイミンハ、イキル、タメノ、キホンダ。グズグズ、イワズニ、サッサト、ネロ。メンドウダ。ネカセテヤル」
……!?
うさちゃんの額についている魔法石が光ると、ベリス王と妹さんとパートナーさんが倒れ込んで眠り始めた?
……すごく幸せそうな顔をしているよ。
優しい夢を見ているのかな?
「……ぺるみ様」
え?
この声は……
ベリス王子?
いつの間に帰ってきていたの!?
「ベリス王子? えっと……これは……ね?」
なんて説明したらいいんだろう。




