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この世界がわたしの願いを叶えようとしているの? (8)

 うーん。

 上位精霊に神力を変換してもらわなくても力は使えるんだけど……

 それは内緒にした方がいいのかな?

 とりあえず…… 


 水と火の上位精霊、あと……風の上位精霊、力を貸して?


(任せておけ。ベリアルの湯浴みか……)

(少し熱めのお湯が好みだったか?)

(湯浴みが終わったら風で乾かしてやろう)


 上位精霊達はご機嫌だね。

 近くにいたのかな?

 全部知っているみたいだね。

 ん?

 他の上位精霊達の気配もするね。

 ……まさか、さっき魔術科の皆が魔術が使えなくなったのは上位精霊達のいたずらじゃないよね?

 

 あ、そうだ。

 人間がいるから詠唱をしないといけないのか。

 あれ、恥ずかしいんだよね……


「じゃあ……ヒヨコちゃんにぴったりのちょっと熱めのお湯を出して……今は、たらいがないからお湯をその場にとどめて……よし『抹茶白玉小豆練乳かき氷! 』湯加減は……ちょうどいいね。ヒヨコちゃん入って?」


「うわ……すごいな。入れ物がなくてもお湯がこぼれていかないぞ? しかもちょうどいい湯加減だ」


 ぐふふ。

 かわいい。

 ぐふふ。

 かわいい。


「すごいです。こんな奇跡を目の前で見られるなんて」

「やっぱりペリドット様はすごいですよ。一度に二つも魔術を使えるなんて」

「あの……オレにも同時に二つの力を使う事はできますか?」


 魔術科の皆が瞳をキラキラ輝かせているね。


「うーん。一度に二人の精霊を呼び出すのは、なかなか難しいんじゃないかな? 魔力量も増やさないといけないし……」


「そうですか……魔力量はどうすれば増えますか?」


 土属性のジャックは魔力量を増やしたいんだね。


「うーん……そうだね。生まれ持っての物だから……増やすのはなかなか難しいかな? でも、毎日魔力を使っていれば少しずつ増えていくかもしれないね」


「なるほど。やっぱり毎日きちんと練習しないとダメなんですね」


「そうだね。でも皆は無理をし過ぎちゃうから無理だけはしないでね?」


「はい。ありがとうございます。よーし! 頑張るぞ!」


「ふふ。その前に……ヒヨコちゃんを風の力で乾かすよ。ぐふふ。超絶かわいいんだよ? 濡れていると寝癖が消えるのに乾くとピョコンって出てくるの」


「ええ!? そんな貴重な姿を見られるなんて! 楽しみだなぁ」


 魔術科の皆が瞳をキラキラ輝かせているね。


「じゃあ……風の上位精霊! お願い! 『抹茶白玉小豆練乳かき氷っ!』」


 あっという間にベリアルがフワフワに乾いていくね。

 ぐふふ。

 堪らないね。

 メイプルシロップみたいな甘い匂いがするよ。

 早速ひと吸いさせてもらおうかな?

 

「お前……もう吸うなよ? せっかく綺麗になったんだからな。オレは綺麗好きなんだ」


 ベリアルがプリプリ怒っているね。

 でも、生意気なヒヨコちゃんも超絶かわいいよ。


「あ、本当にヒヨコ様の寝癖が立った!」

「すごい! ツインテールだ!」


 おお!

 ぐふふ。

 ツインテールのヒヨコちゃんも激かわだよ!


「ん? 寝癖が増えたのか? まぁ、いいか。邪魔にはならないからな」


 くぅぅ!

 寝癖を気にしないヒヨコちゃんもかわいいっ!

 こっそりツインテールの間に顔をうずめちゃおうかな?


「……あ。うわあぁ! 鼻血だぁぁぁぁあ!」


 また、やっちゃったよ。

 恥ずかしい……

 ティッシュティッシュ!

 

「うわ! 近づくなよ! 今風呂から出たばっかりなんだぞ!」


「うぅ……興奮し過ぎちゃったよ。でも……ぐふふ。ツインテールのヒヨコちゃん……激かわだよ!」


「ダメだ……もう救いようがないな……」


 呆れられたっていいんだもん。

 ぐふふ。

 ベリアルは超絶かわいいよ!


 難しく考えたって仕方ないよね。

 わたしは今まで通りに暮らしていこう。



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