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泣き叫ぶヒヨコちゃんも激かわだよ

「ぺるみ? どうした? 変態の自分に気づいて反省したのか?」


 ベリアルがサンドイッチを食べながら話しかけてきたね。

 おばあちゃんが時を動かしたんだ。

 色々な情報が一度に頭に入り過ぎて、ぼーっとしちゃうよ。


「……ん? あぁ……そうだね……」


 ベリアルが人間からかわいがられるのは、わたしがベリアルの神力を吸収してわたしの神力が混じった状態でヒヨコちゃんの身体になったからなのかな?

 ……考えても仕方ないか。

 過去の事実が分かったからって何も変わらないんだから。


「……? どうした? お腹が空き過ぎたか? ほら、サンドイッチを食べろ。元気が出るぞ?」


 ベリアルが心配してくれているね。


「ありがとう。……ヒヨコちゃんは優しいね」


「……何かあったか?」


「え? ううん。ただ……なんか……さ。わたしは二か月したらニホンに帰って……もう今みたいには過ごせないんだなって……思って」


「……そうだな。オレ……クラスの皆の事、好きになったから別れは寂しいけど……終わりがあるから今を大切に生きられるんじゃないか?」


「え? 終わりがあるから……?」


「だってそうだろ? 明日も会える、一年後も会えるなんて思ってたら毎日……なんて言うか……真剣に向き合わないっていうか。あと二か月しかないから大切に一日一日を過ごしたりいっぱい思い出を作ろうとするんじゃないか?」


 ……ベリアル。

 そうだね。

 その通りだよ。


「……? どうした? 急に黙って」


 え?

 あぁ……

 さっきまでずっと心の中で会話していたから声に出すのを忘れていたよ。


「うん。えへへ。ヒヨコちゃんは立派だね」


「そうだ。オレは立派なんだ。だから簡単には吸いつかせないからな」


 偉そうなヒヨコちゃん……

 堪らないね。

 ん?

 でも、わたしが世界に愛されているからこの世界にいる生き物に愛されているのなら、わたしがベリアルに魅了されているのはおかしくないかな?

 うーん?

 よく分からないね。


「さっきからどうしたんだ?」


 ベリアルが首を傾げながら尋ねてきたね。

 考えても分からないし……


「えへへ。立派なヒヨコちゃんに感動していたんだよ。ぐふふ。堪らないね」


「……なんだ。いつも通りのぺるみだな。心配して損した」


「ええ!? わたしの心配をしてくれていたの!? んもう……ヒヨコちゃんてば超絶かわいいんだから。ぐふふ」


「うわぁ……気持ち悪……」


 呆れられたっていいんだもん。

 ベリアルがかわい過ぎて愛がとまらないんだもん。

 誰かにベリアルの事をかわいいと思わされているのかも……なんて考えなくてもいいよね。

 実際、ベリアルは超絶かわいいんだから。

 この変態的愛情はわたしが心からベリアルを愛している証拠なんだからね。


「ぐふふ。大好きだよ?」


「……! は!? バ……バカなのか? バーカバーカぺるみのバーカ!」


「ぐふふ。悪態をつくヒヨコちゃんも激かわだよ」


「うわあぁぁん! 誰かこの、ど変態をとめてくれぇぇ!」


「ぐふふ。叫ぶヒヨコちゃんも激かわだね」


「うわあぁぁん!」


 泣き叫ぶヒヨコちゃんも激かわだよ。

 ぐふふ。

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