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何が真実かは分からないけど……これが真実なら辛過ぎるよ(6)

(……ぺるみ様は……絶対に未来を見ないでください。ゼウス様は未来を見てかなりの神力を使いましたが……ぺるみ様は……たぶんですが……無限に神力があるはずです)


 ……無限に?

 族長?

 そんな事があるの?


(そうね。確かにペルセポネには無限に近い神力があるわ?)


 バニラちゃん?

 聞いていたんだね。

 動けたんだ……


(ふふ。またペルセポネの神力を借りちゃったわ。返せないけど……)


 本当にわたしにはそんなにたくさんの神力があるの?


(ええ。わたしはずっとペルセポネの中にいたからよく分かるの。でも肉体は無限ではないわ? 気をつけるのよ?)


 肉体が神力に耐えられないっていう事?


(普通に暮らしている分には平気よ? ただ、神力を一度に大量に使ったりしてはダメよ?)


 ……うん。

 でも大量ってどれくらい?


(そうね……この世界を……爆発させる……とか?)


 ……!

 爆発?


(ふふ。今はもうそんな事は考えていないわよ?)


 ……うん。


(ゲイザー族長……わたしも仲間に入れて? 五人で考えましょう? そして、種をまいたらあとは人間と魔族に水を与えさせるの。もちろんその中には族長も入っているわ)


(……オレには……よく分かりません)


(だんだん、分かるわ? ペルセポネに任せてみましょう? ペルセポネは不思議な子よ? わたしも……数千年に及ぶ怒りや憎しみが……かなり薄くなったの。自分ではなんともならなかったあの感情を一瞬でやわらげてくれた……)


 かなり薄くなった?

 完全には全てを赦せてはいないんだね。


(それは……バニラ様はそうかもしれませんが……)


(前を向く時が来たのよ。族長……)


(バニラ様……)


(族長が未来が見える事はここだけの秘密にしましょう? 悪用されたら困るわ)


(……はい)


 でも、どうして族長は未来を見る力を持って創られたの?


(……それは……じいちゃんのせいだなぁ。じいちゃんは自分の持つ力を、創り出したこの世界の生き物に分けたんだ。その一つが未来を見る力だ。まぁ、元々ガイアから受け継いだ力だけどなぁ)


 そうだったんだね。


(そうね。わたくしは神力が急激に減る事が怖くて一度もしていないわ?)


 え?

 一度もした事がないのにどうしておばあちゃんは自分にその力があるって分かったのかな?


(でもまさか、無限に未来を見られるなんてなぁ。じいちゃんは一回しかしてねぇしなぁ……あれはかなりの神力を使うんだ)


 吉田のおじいちゃんにも未来を見る力があったんだね。


(ん? じいちゃんの持つ力は全部ガイアから受け継いだものだからなぁ。ちなみにハデスちゃんの闇に近い力もガイアから受け継いだんだ)


 ハデスの闇に近い力も!?


(闇に近いだけであって神力には変わりねぇからなぁ)


 じゃあ、天族のわたしの家族は皆おばあちゃんの力を受け継いだんだね。

 そういえば前にそんな話を聞いたっけ。

 確かガイアは力が強過ぎて大変だったから子供達には力を分けて辛い思いをさせないようにしたって……


 あれ?

 でも……


(そうね。それなのに……なぜわたしが……オケアノスが闇の力を持って生まれたのかしら? ガイアには闇の力は無いはずよ?)


 バニラちゃんの言う通りだね。

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