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かわいいヒヨコちゃんがイチゴ柄のビキニを着たら堪らないよね

「わたしだってベリアルを母のように想っているのに……」


「はっ! この変態め! 風呂を覗く気だろう」


 ベリアルは何を言っているんだろうね……


「覗くもなにも広場で、たらいのお風呂に入るんだよね? 毎日皆も見ているでしょ? 今さら恥ずかしがる事ないのに……ぐふふ」


「それだよ! その『ぐふふ』が気持ち悪いんだよ!」


「……じゃあ『デュフフ』がいいかな?」


「言い方の問題じゃなぁぁぁいっ!」


「んもぅ……ベリアルはいつも裸なんだから見られても恥ずかしくないでしょ?」


「……!? そうだった……オレは毎日裸だったんだ! 冷静に考えるとかなり恥ずかしいな……」


「……! ふふふ。いつか気づくと思ってベリアルが砂浜で遊ぶ用の服を作っておいたんだよ? ぐふふ……ぐふふふ」


「ずっと前から気づいてたなら教えてくれればいいのに……で? 服を作ってくれたのか?」


『堂々と裸で過ごしているヒヨコちゃんのベリアルを見て興奮していた』なんて言ったら嫌われちゃうから内緒にしよう……


「うん! これだよ! ぐふふ……一人じゃ着られないよね? ベリアルのおててはパンみたいにかわいいから……」


 この日の為に用意していたんだよ!

 イチゴ柄の布を群馬から買ってきてもらって作った『イチゴ柄のビキニ』だよ。

 ぐふふ。


「ん? 今、着るのか? 風呂あがりでいいのに……」


「水着だから大丈夫だよ」


「ミズギ?」


「海とか川とかで遊ぶ服だよ? はい! できた」


「そうか……ん? なんだよ……これ……」


「ふふふ。ビキニだよ!」


「ビキニ? ……? 初めて見るぞ?」


「この世界にはこういうのは無いからね。よく似合っているよ?」


「……そうなのか? よく分からないな……」


「堪らないね……ヒヨコちゃんがイチゴ柄のビキニを……ぐふふ……」


「……お前……これ……変な物じゃないよな?」


「……!? へ……変じゃないよ!? 向こうの世界では水遊びと言えば水着だからっ!」

  

 わたしはビキニは着た事がないけどね。

 群馬は海が無いからスクール水着しか持っていなかったし、川遊びは服のままだったからね。


「ふぅん……嘘じゃなさそうだな……」


「ほれ、ベリアル。風呂の用意ができたぞ……って、ずいぶんかわいい水着だなぁ」


 おばあちゃんがニコニコしながらベリアルを呼びに来たね。


「ばあちゃん、向こうの世界じゃ水遊びの時に皆着るらしいな。知らなかったよ」


「ん? まぁ……着る……けどなぁ……」


「え? どうかしたのか? まさか……またぺるみが嘘を?」


『またっ』って……

 わたしは、かなりの嘘つきだと思われているみたいだね。


「ビキニは体型に自信がねぇと、なかなか無理だなぁ」


「え? そうなのか? じゃあオレは大丈夫だな。体型には自身があるからな!」


「「「……!?」」」


 第三地区にいる皆がベリアルの暴言に絶句しているね。

 ベリアルは好きな物を好きなだけ食べるワガママボディだからね……


「そうだなぁ。ベリアルは真ん丸のフワフワで最高だからなぁ」


 おばあちゃんはベリアルに甘々だね……



「……? あれ?」


 皆の動きが止まった?

 え?

 何?


「……ベリアル? え? どうして……」


 何が起こっているの?

 まるで時間が止まっているみたいだよ……

 息もしていない?

 これ……大丈夫なの?

 怖くて身体が震えてきたよ。


「ペルセポネ……大丈夫? 動けるの?」


 お母様は動いている?

 どうなっているの?


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