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オレが初代の神の息子だったなんて(3)

今回はベリアルが主役です。

 オレは何も覚えていない……

 ぺるみは思い出した?

 ぺるみ……


「ベリアル……ペルセポネは……ベリアルが心を痛めたと知ると自分が解決したいと言って……」


「……え?」


「ペルセポネは遥か昔……ベリアルが創り出した母のような存在だ。数千年経った今でもその頃のように……ベリアルを守ろうとしているのだろう」


「ぺるみ……」


「ベリアルよ……もしかしたら……ペルセポネはベリアルに吸収されるかもしれないのだ」


「吸収……?」


 さっきもデメテル達がそんな事を……


「『群馬のある世界』ではそのような事に詳しい医師がいて……創り出された人格は元の人格が安定すると消えてしまう事があるらしいのだ。吸収されると言った方が正しいのかもしれないが……分かれていた人格がひとつに戻る……そう言えば理解できるか?」


「ぺるみが……消える……?」


 そんな……

 本当にオレとぺるみはひとつだったのか?

 オレが安定したらぺるみが消える?

 そんなの信じられないよ。


「ベリアル……そうなるかは分からないのだ。もう数千年もベリアルとペルセポネは別の天族として暮らしてきた。今、ベリアルは幸せに暮らしているだろう? それでもペルセポネは吸収されなかった。このまま別の天族として暮らしていく可能性の方が高いだろう」


「可能性が高い……?」


 じゃあ……ぺるみが消える事もあるって事か?

 ぺるみが消える……?

 ……消えるべきなのは……オレじゃないか?

 皆から愛されているぺるみが残るべきじゃないのか?


「……ベリアル」


 皆もそう思っているはずだ。

 ばあちゃんもじいちゃんもゼウスもデメテルもハデスも……

 口には出さないだけで、皆そう思っているはずだ。


「……オレは……どこにいても……誰かの一番になんてなれないんだな……」


 いつかオレを産んだ母親がオレを迎えに来てくれるんだって思っていたんだ。

 遥か昔の天界で……ずっとそう思っていたんだ。

 でも……

 オレはずっとずっとひとりぼっちで……

 誰も迎えになんて来てはくれなかった。


「ベリアル……わたしは……ベリアルにもペルセポネにも消えて欲しくはない。わたしが……天界でベリアルの身体に魂を入れてから会いに行かなかったのには理由がある」


「理由……?」


「愚かな父のわたしには……幸せに暮らすベリアルに会いに行く資格が無いと思ったのだ。子を捨てた父には……そんな資格は無い。それに……また欲が出て一緒に暮らしたいと思ってしまいそうで……」


「……じいちゃん……そんなの……じいちゃんの身勝手で……オレはずっとひとりぼっちで寂しく暮らしていたんだ……」


「全てわたしが愚かなせいだ。すまない。全て……わたしが……悪いのだ」


「オレは赦さない! じいちゃんの事なんか大嫌いだ! ……でも……オレは……」


 こんなの違う……

 じいちゃんを嫌いになんてなれないよ。

 じいちゃんはいつもオレに優しくしてくれて……

 でも……今になって罪滅ぼしなんてされたって赦せないよ……


「ベリアル……わたしを赦さないでくれ。わたしを憎み嫌ってくれ」


「……じいちゃん?」


 赦さないでくれって……?

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