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吉田のおじいちゃんと天界(8)

「そうね。ゼウスに任せるのは危険だわ? いつも余計な事しかしないのよ?」


 お母様も同じ考えなんだね。


「天ちゃんは神だからなぁ。かわいいぺるぺるの為に頑張ってみろ? できるか?」


 吉田のおじいちゃんもお父様に何かを任せる事は危険だって知っているはずだけど……


「うんっ! ペルセポネの為ならなんだってできるよ!」


 おぉ……

 お父様は、やる気だね。


「そうか、そうか。天ちゃんは立派だなぁ」


 さすが、群馬で仲良しだっただけの事はあるね。

 お父様の扱いに慣れているよ。

 褒めて伸びるタイプなんだよね。


「えへへ。そうかな」


 簡単にやる気になったね。


「あぁ、立派だ。立派だ。ところで、ポセイドンは自分の子の為に命を懸ける覚悟はあるか?」


 吉田のおじいちゃん?

 どうしてポセイドンの子供の話になるのかな?


「え? わたし? うぅ……」


 あれ?

 ポセイドンは子供と上手くいっていないのかな?


「ポセイドンは自分の子がかわいくねぇのか?」


 おじいちゃんの口調が少し厳しくなったね。

 どうしたんだろう?


「……わたしの子は皆化け物だから……だから……」


 ポセイドンの子供が化け物?

 どういう事?


「だから? なんだ?」


「ペルセポネみたいにかわいくないんだ。だから……」


「手元に置きたくなくて追い出したのか?」


「ゼウスは……ずるい。ペルセポネは美しいし、デメテルちゃんもヘラちゃんも、ヘスティアちゃんもずっと側にいてくれて……ずるい」


 ポセイドンは子供を追い出したの?

 見た目が化け物みたいだからっていう理由で?

 

「そんな風に思っていたの? 全く、ポセイドンにも困ったものね。……以前、わたしに言い寄ってきた事があったわね?」


 ヘラが話し始める。


「あぁ……ゼウスが神の座から退いて行方不明みたいになっていた時だ……」


 確か……

 真珠貝に閉じ込めちゃいたいっ!

 って言ったんだっけ?

 あれ?

 太陽が嫉妬するから深海に閉じ込めちゃいたいっ!

 だったかな?

 確か、かなり気持ち悪がられていたよね?


「え? ちょっと! ヘラちゃんはわたしの妻だからねっ! ポセイドンにはあげないんだからっ!」


 お父様……

 ややこしくなるから黙っていようね?


「はいはい。うるさいからゼウスは少し黙っていてね? ポセイドン、わたしがどうして断ったと思う?」


 ヘラはお父様を本当に好きなんだよね?

 心配になっちゃうよ。


「……分からない。神でもないゼウスをなぜ待ち続けていたんだ?」


「ポセイドンとゼウスの違いはなんだと思う?」


「え? なんだろう……翼があるか無いかって事か?」


 確かに、ポセイドンには翼が無いね。

 ハデスみたいに身体にしまってあるのかな?

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