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プリンアラモードは恋が叶う食べ物? (2)

「はい。彼の頭の中はヒヨコ様でいっぱいなのです。ふふ」


 さすが宰相だね。


「えっと……アメリアちゃんはそれでいいの?」


「彼が宰相になってから……彼に好かれようとたくさんの令嬢が彼に近づいて……ですが……彼の頭の中はヒヨコ様でいっぱいで、全く浮気の心配が無いのですよ?」


「……アメリアちゃんはヒヨコちゃんに嫉妬しないの?」


「え? ふふ。まさか。わたしにとってもヒヨコ様は大切なお方ですから。それに、ヒヨコ様のように愛らしい赤ちゃんがいてくれたら毎日幸せでしょうし」


「アメリアちゃんは立派だね……」


 ハデスは最近は落ち着いたけど少し前まではベリアルに嫉妬していたからね。


「あ、そういえば……何か心配事があるのですよね?」


「……うん。令嬢達が恋が叶うプリンアラモードを欲しがっていて……あ、そうだ。あとで宰相に持って行ったらどうかな? 一緒に食べたらもっと仲良くなるかもよ? お兄様とココちゃんにもあげようかな? これで四個か……あと四個残るね」


「よろしいのですか? ありがとうございます。最近彼は疲れているようで……甘い物を食べれば疲れが取れますね」


 アメリアちゃんは本当に素敵だね。


「あとは……はい。マリーちゃんとジャックも食べてね?」


「ええ!? 恋が叶うなんて……」


 マリーちゃんが真っ赤になっているね。

 ジャックも恥ずかしそうにしているよ。

 まだ告白していないのかな?

 誰から見ても両思いなのに。


「ふふ。二人はもう仲良しさんだけどね」


 マリーちゃんとジャックが顔を見合わせて恥ずかしそうに笑っているよ。

 

「残りは二つか……うーん。あ、ココちゃんにだけあげてアンジェリカちゃんにあげないのは良くないよね」


「ではアルストロメリア公女様に……あとひとつは、どなたに?」


 アメリアちゃんも真剣に考えてくれているね。


「うーん。レオンハルト……? でもマクスもいるよね……」


「マクス様は確か甘い物は苦手だったはずですよ? 時々は口にするようですが……」


「そうなの?」


「はい。以前お会いした時にそのような話をしていたはずです。ふふ。口が溶けそうだと……」


「口が溶けそう!? あはは。マクスらしいね」


「独特な感性の持ち主ですよね。怖いもの知らずと言いますか」


「あはは! そうなんだよね。前にもヒヨコちゃんのドレス姿に、マクスが笑っちゃって。それからヒヨコちゃんはマクスが苦手なの。よし。じゃあ、これで八個全部食べてもらえそうだね。溶けないようにもう少し多めに氷の魔法石を入れようかな?」


「ん? ぺるみは、どうかしたのか?」


 ベリアルが帰ってきたね。


「ずいぶん早かったね。両家のご両親はどうだった?」


 ジャックとリリーちゃんが恥ずかしそうに、繋いでいた手を離したね。

 かわいいな……


「あの……はい。リリーさんみたいな素敵な令嬢を見た事がないって褒めてました」


「そんな……恥ずかしい……わたしの両親もジャックさんをすっかり気に入って。次の長期休みにきちんと両家で会う事になりました」


 ジャックもリリーちゃんもすごく幸せそうだね。

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