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吉田のおじいちゃんと天界(7)

「あ……本当にポセイドンがいる!」


「ああ! ゼウス! お前も捕まったのか!」


 吉田のおじいちゃんがウリエル以外の全員を執務室に空間移動してくれたけど……

 あぁ……

 この二人が空と海の王様だなんて……

 ヘスティアの紐で縛られて二人共床に転がっているよ。

 一人は姪の身体に勝手に入り込んで、もう一人は娘のフィギュアのパンツを覗いていたのか。

 天族は変態しかいないのかな?


「うわあぁん! ずるいよぉ! ハデスばっかりずるいよぉ!」


 お父様はまだ言っているよ。

 ハデスが気まずそうだから黙って欲しいよ。


「もうっ! ゼウスはうるさいわよ!? ヘスティア! さっさと火干ししちゃって! 最大出力でお願いよ!」


 ヘラはかなり怒っているね。

 お父様とポセイドンは生きていられるのかな?

 でも自害じゃないから最悪、死んでも冥界には来られるんだね。

 ちょっと待って!?

 この二人が冥界に来たら……

 とんでもない事になるんじゃ!?

 

「ヘラ、ヘスティア待って!? もし二人揃って冥界に来られたら手に負えないよ!」


「……ペルセポネの言う通りだ。この二人は離しておかなければ。とても手に負えない」


 ハデス……

 復活したんだね。

 良かった。


「ぷははっ! (復活だって)そうだなぁ。じゃあ、火干しじゃなくて違う事をさせるか?」


 吉田のおじいちゃんは、またわたしの心の声を聞いたんだね。


「違う事って何?」


 良い考えがあるの?


「そうだなぁ。じゃあ、天ちゃんは『ぺるぺるの呪いを解く方法』を見つけて、ポセイドンは『うさちゃんを捜す』ってのはどうだ?」


「……? 吉田のおじいちゃんは、その二つの答えを既に知っているっていう事かな?」


 さすが初代の神様だね。


「そうだなぁ。じいちゃんは初代の神様だからなぁ」


「ええ!? じゃあ晴太郎はれたろうは呪いを解く方法も、うさちゃんの居場所も知っているって事!?」


 お父様……

 少しだけ黙ろうか。

 ややこしくなるから。


「ヨシダさんは、それを知っていてどうしてすぐに助けてくれないの? ペルセポネをこんなにもかわいがってくれているのに」


 お母様が悲しそうな顔をしているよ。


「お母様、おじいちゃんには考えがあるんだよ。わたし達はずっとヒントをもらっていたのに全然気づいていなかったんだよ。今の話で分かったの」


「ペルセポネ? それはどういう事?」


「うん。まずね? うさちゃんの事だけど、たぶん地上の海にいるんだよね? だからポセイドンに捜させようとしているんだよ? それから呪いを解く方法は、既にわたし達が知っているってさっき教えてくれたの」


「わたし達が知っている? どういう意味かしら?」


「うん……おじいちゃんはそれをお父様に頼んだ。っていう事は……」


「おっと! ぺるぺるはおしゃべりさんだなぁ。あはは! あとは天ちゃんとポセイドンに任せようなぁ」


「吉田のおじいちゃん……ポセイドンは分からないけど、お父様に任せるのは危険だよ? 悪い方にしか進まないよ?」


 今度は何をしでかすか……

 嫌な予感しかしないよ。

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