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ベリアルはかわいいヒヨコちゃんの姿だけど、本来は違う姿なんだよね

「ニンゲンハ、カワナライ。イクサヲ、コノミ、ヘイキデ、タニンヲ、キズツケル」


 うさちゃんは人間が嫌いなんだね。


「……確かにそうだ。だが、それが全てではない。平和を好む穏やかな者もいる。一部の悪しき者だけを見て他も全て同じだと決めつけてはいけない」


 ハデスは、少し前までは人間を嫌っていたけど今は違うんだね。


「……ソンナ、アマイ、コトヲ、イッテ、イルカラ、ハルカ、ムカシ、ペルセポネヲ、マモレナカッタ、ノダ」


「……カーバンクル」


「オレハ……ハルカムカシ、ペルセポネノ、タマシイガ、キエルノヲ、カンジ、スベテヲ、アキラメタ」


 全てを諦めた?

 わたしがファルズフに刺された後、お母様が群馬に魂を逃がしてくれた時の事だよね。


「オレニハ、ペルセポネノ、タマシイシカ、イナカッタ。マホウセキ、トシテ、ウミダシテ、クレタ、ハハノヨウナ、ソンザイ。アカンボウニ、ナッテ、カラハ、ズット、マモッテ、キタ。ナニガ、アロウト、マモロウト、キメテ、イタノニ……オレハ、ペルセポネヲ、マモレナカッタ」


「カーバンクル……」


「オレハ……ナサケナイ……ケッキョク、ペルセポネヲ、マモレズニ、ズット、ネムリ、ツヅケテ、イタ」


「これから守ればいい。わたしも同じだ。ヴォジャノーイ族の姿に変わってから数千年が経ち、天界でペルセポネがファルズフから受けた苦しみを知った。わたしも何もできなかったのだ。だからこそ……今度こそ幸せにすると決めたのだ」


「ハデス……」


「ルゥの人間の家族は……我ら天族のように長くは生きられない。ペルセポネはその者達が亡くなればもう人間とは完全に関わらなくなる。その間だけでも、人間を悪く言う事を控えて欲しい。ペルセポネの悲しむ顔を見たくはないだろう?」


「……カナシム、カオ?」


「それから、ベリアルの事もそうだ。事情は分かっているのだろう? ペルセポネがベリアルを大切に思うのは仕方のない事だ。元々ひとつだったのだからな。嫉妬心でベリアルを傷つけてはいけない」


「……ムカシカラ、アイツハ、ペルセポネノ、タマシイニ、タヨリキリデ、ハラガ、タッタ。ツライコトハ、ゼンブ、ペルセポネニ、ヤラセテ、ココロノ、オクニ、ニゲコンデ……ムカシカラ、オレハ、アイツガ、キライ、ダッタ」


「ベリアルは、その事を知らない。話してはいけない。分かるな?」


「アイツハ、マタ、マモラレテ、ペルセポネ、ダケガ、クルシム、ノカ」


「カーバンクル……ペルセポネを支えていこう。今度こそ守ろう。わたし達は心からペルセポネを愛している。それは、遥か昔からお互いに分かっているだろう?」


「……ハァ。シカタナイナ。ペルセポネヲ、カナシマセタクハ、ナイカラナ。ガマンシヨウ。ペルセポネニ、キラワレタクハ、ナイ。デモ、ベリアルハ、キライダ」


「……好き嫌いは仕方がないからな。とりあえず、攻撃だけはするな。それから、ベリアルにキライと言うのはやめろ。泣かれたら面倒だろう。ヒヨコの姿に慣れすぎて赤ん坊のようになっているのだ」


「……テノカカル、ヤツダ」


「ベリアルとは天族の姿の時の方が付き合いが長いからな……あの頃の姿と重なって見ていられないのだ」


 ……確かにヒヨコちゃんの姿なら『キライ』って言われて泣いてもかわいく見えるけど、知り合いの大人が同じ事で泣いていたら気まずいかもね。

 これで揉め事が減ればいいけど……

 簡単にはいかないだろうね。

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