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ポセイドンは昔はかわいかったのか

「……ペルセポネハ、ハデスガ、タイセツ、ナノカ?」


 お?

 もしかしたら、うさちゃんはハデスと仲良くしてくれるのかな?


「うん。遥か昔、冥界にいた頃よりももっともっと大好きなんだ。えへへ。口に出すと恥ずかしいね」


「……ソウカ。オレハ、アイツガ、キライダ」


「どうしてそんなにハデスを嫌うのかな?」


「オレダケノ、ペルセポネガ、ホカノ、オトコニ、トラレルノガ、イヤダカラダ」


「ふふ。父親の心境みたいな感じかな?」


「ハデスハ、ワルイヤツジャ、ナイノハ、ワカル。デモ、ペルセポネヲ、ツマニスル、トイウナラ、ハナシハ、ベツダ」


「……? それって?」


「ハデスハ、ヤミニ、チカイ、チカラ。ペルセポネノ、タマシイハ、テンカイデ、ウマレタ、ヤミノ、チカラノ、モチヌシ」


「うん。そうだね。ハデスは闇の力じゃなくて闇に近い力なんだよね。わたしの魂の遥か昔の肉体は強力な闇の力を持っていた。吉田のおじいちゃんでさえ身体に入れておくのが辛くなるほどの力だったらしいね」


「オレハ、ソノチカラ、カラ、ウマレタ。ダカラ、ワカル。ハデストノ、アイダニ、コガ、ウマレタラ……ドウナルカ、ワカラナイ」


「え? それってどういう事?」


「オレモ、ワカラナイ。ダガ……カナリノ、ヤミノ、チカラヲ、モツコガ、ウマレル、ハズダ」


「……? うん」


「ソノチカラニ……カラダガ、タエラレルノカ、オレニハ、ワカラナイ」


「力に耐えられないとどうなるの?」


「ヤミノ、マホウセキヲ、ツクッタトキ、マホウセキハ、クダケタ。ソウナルカモ、シレナイト、イウコトダ」


「赤ちゃんが……闇の力に耐えられないって事?」


「ソレハマダ、ワカラナイ。ダガ……コレハ、オレノ、カンガエダガ……ヤミノチカラ……」


「ぺるぺる、今帰ったぞ?」


 吉田のおじいちゃんがレオンハルトのお兄さんを連れてきてくれたみたいだね。

 

「ヨシダのおじいさん。ちょうど良かった。レオンハルトの妹を連れてきたぞ。ルゥがこれくらいの時は話ができたが……この赤ん坊はまだ話せないようだな」


 ハデスが赤ちゃんを抱っこしているね。

 この子がレオンハルトの妹か。

 普通の赤ちゃんは話ができないのをハデスは知らないんだね。

 

「小さくてかわいいね。ふふ。ハデスは赤ちゃんの抱っこが上手だね」


「赤ん坊だったルゥをずっと抱っこしていたからな」


 そうだったね。

 パパとママとハデスで誰が抱っこするかで揉めていたよね。

 懐かしいなぁ。


「わたしも抱っこしたいよ。あ、でも、眠っているんだね。起こしたらかわいそうかな?」


「そうだな。先程までは泣いていたが、わたしが抱っこしたら泣き止んだのだ」


「ふふ。ハデスは抱っこが上手なんだね」


「ポセイドンが幼い頃も、よく抱っこをしていたからな」


「ポセイドンか……今のポセイドンしか知らないから想像もつかないね」


「あれでも昔はかわいかったのだ。今はあんな事になってしまったがな……」


「あんな事……」


 女好きの遊び人って事かな?

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