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やっぱりベリアルにも砂肝があるのかな?

「んまあぁぁぁ! あなた様がヒヨコ様のお友達の緑の鳥様ですね? なんと愛らしい」


「エ? ア……ドウモ……」


 先生がグイグイくるからピーちゃんが困っているね。


「ぺるみ、プリン食べたい。あと、クッキーと……あ! アイスクリームがあるっ!」


 ベリアルは相変わらず甘い物しか食べようとしないね。


「ヒヨコちゃん? ご飯を食べたらデザートにしようね?」


 ベリアルの好きな卵のサンドイッチもあるからね。


「うんっ! アイスクリームが溶ける前にご飯を食べるぞ。えへへ。あ! 今日も暑いから溶けないかな?」


「氷の魔法石がバスケットに入っているから大丈夫だよ? よく噛んで食べてね?」


「ん? ぺるぺるは知らねぇんか? 鳥は人間みてぇに咀嚼しなくても平気なんだぞ?」


 え? 

 そうなの?

 グレーのヒヨコちゃんの姿の吉田のおじいちゃんが教えてくれたけど……

 相変わらず、淡いピンクのヒヨコちゃんの姿のおばあちゃんとキャッキャしているね。

 お父さんが見たらまた怒りそうだよ。


「……グレーのヒヨコちゃんは物知りだね」


「ん? オレもヒヨコだからなぁ」


「あぁ……確かに」


 今はグレーのヒヨコちゃんの姿だからそう話しているんだね。


「鳥は物を食べると……って言うより丸飲みすると食道を通って『そのう』に入るんだ。その後、胃袋に行くんだぞ? その胃袋は二つあって、その中の一つで擦り潰すみてぇに消化されるんだ」


「え? そうだったの?」


「鳥は砂を食べて、それが胃の中に入ってその砂が丸飲みしたご飯を擦り潰す手伝いをするって聞いたぞ?」


「へぇ……でも、ヒヨコちゃんは聖獣だよね? 黄色いヒヨコちゃんはお腹いっぱいになると『そのう』じゃなくてお腹がパンパンになるけど……」


「ん? 確かにそうだなぁ……」


 ベリアルのお腹の中はどうなっているんだろう?

 吉田のおじいちゃんも、じっくり見ているね。


「なんだよ! オレのお腹を見るなよ! まさか、ぺるみはまたオレの内臓を見たいとか言うんじゃないよな!?」


「え? 見せてくれるの?」


「お前……怖いんだよ! なんで内臓なんて見たいんだよっ!」


「ええ? だって好きだから内臓も知りたいんだよ。全部知りたいの。身体の中まで知りたいんだよ!」


「怖っ! うわあぁん! ヨータ、助けてくれぇ!」


「……ハハハ。ルーチャンハ、タノシソウダネ」


「楽しくなあぁぁぁぁい! こいつは本当にオレの内臓を見ようとしてるんだっ!」


「ちなみに砂が入った胃袋を砂肝って言うんだ」


 ん?

 グレーのヒヨコちゃんの姿の吉田のおじいちゃんが凛々しい顔になりながら教えてくれたけど……


「え? あの焼き鳥の?」


「そうだぞ?」


「へぇ……ヒヨコちゃんにもあの焼き鳥の砂肝があるんだね」


「そうだぞ? ヒヨコちゃんにもあの焼き鳥の砂肝があるんだ」


「ちょっと待て! なんか分からないけど怖い事を話してるよな!? なんだよ、焼き鳥って!?」


 ふふふ。

 ベリアルってば慌ててかわいいね。

 そうか、この世界には焼き鳥が無いからね。

 天界にも無かったのかな?

 なんて説明すれば分かりやすいかな?


「焼き鳥だよ。鳥の身体のいろんな部分を串に刺して焼く……」


「うわあぁ! 聞きたくないっ!」


 ベリアルが話を遮ったね。


「え? ヒヨコちゃんが聞きたいって言ったのに?」


「うわあぁぁぁん! 怖いよお!」


「何が怖いの? ヒヨコちゃんが聞きたいって言ったのに!」


「うわあぁぁん!」


 ベリアルが聞きたいって言ったのに。

 でも……

 焼き鳥の説明を聞いて泣くヒヨコちゃんも超絶かわいいよ!

 ぐふふ。


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