うさちゃんが語った真実(2)
「何があっても寄り添ってくれる心って……?」
「ソウダ。ダガ、モウ、ソノコロニハ、ベリアルノ、ココロハ、ツカレハテ、スベテノ、イキモノヲ、ウラムヨウニ、ナッテイタ」
「……ベリアルはこの世界の生き物に傷つけられて、天界からは捨てられて……心が疲れ果てたんだね」
「ペルセポネノ、ココロガ、ベリアルノ、ボウソウヲ、トメテイタ」
「え? でも吉田のおじいちゃんはわたしの心が悪だって……」
「『オレヲ、オモウナラ、カワリニ、ヤッテクレ』ソウイワレ、シカタナク、ワルサヲ、シタコトモ、アッタヨウダ」
「……それって、試し行動みたいな事?」
「タメシ……?」
「どこまで自分を許してもらえるかを試すんだよ。信頼できる相手かを試しているの」
「ペルセポネノ、ココロハ、ベリアルノ、ココロニ、ヨリソイ、ツヅケタ。ダガ……ニンゲンノ、チノウガ、タカク、ナルト、ニンゲンハ、マゾクヲ、オソレルヨウニ、ナッタ」
「確か、その頃までは吉田のおじいちゃんの息子さんとその子孫は一緒に暮らしていたんだよね?」
「ソウダ。ダガ、アルヒ……ヤマオクニ、ヒッソリト、クラシテイタ、『アノカタ』ヲ、ニンゲンガ、オソッタノダ」
「え? 人間が? どうしてそんな……」
「ヤサシイ、マゾクヲ、ミセシメニ、コロシ、ホカノマゾクヲ、ケンセイ、シヨウト、シタノダ」
「酷い……そんなの酷すぎるよ……」
「ソノトキ、マダ、オサナイ『アノカタ』ノ、カゾクハ、『アノカタ』ヲ、カバッテ、ケガヲシタ」
「幼い家族が怪我をした?」
「ベリアルハ、ソノバニイタ、ニンゲンスベテヲ、コロシタ。ソシテ、『アノカタ』ハ、カゾクヲ、ベツノ、バショニ、ウツスト、カゾクノ、マエカラ、スガタヲ、ケシタ」
やっぱり、ベリアルと『あの方』は別人なのかな?
「……自分のせいで家族が差別されないように? 巻き込まれないようにしたの?」
「ソノヨウダ。ベリアルノ、ココロハ、ゲンカイダッタ。イツ、コノセカイヲ、ホロボシテモ、オカシクナイホドニ、ナッテイタ。ソノココロヲ、ペルセポネノ、ココロガ、ササエテイタ」
「ベリアルの心が人間を虐げるように、この世界が補正したのかな?」
「ホセイ? イヤ、チガウナ。モトヨリ、ニンゲント、マゾクハ、ナカヨクナド、ナレナイ。ニンゲンハ、マゾクノ、ショクリョウダ」
「魔族の食糧……魔族の吉田のおじいちゃんの息子さんが人間と仲良くしたくても、人間からしたら恐怖でしかなかったんだね。でも一緒に暮らしていた家族は怖がらなかったんでしょう?」
「ソノヨウダ。ソノジケンガ、アッテカラハ、ハナレタ、バショカラ、カゾクヲ、キニカケテイタ。ペルセポネノ、ココロハ、ベリアルノ、ココロニ、ヨリソイ、ツヅケタ。ダガ……」
「だが? 何があったの?」
「ベリアルノ、ココロハ、ヒニヒニ、ヤンデイッタ。ソシテ、ニンゲンヲ、ミナゴロシニ、シヨウト、カンガエル、ヨウニナッタ」
「そんな……まさか、子孫も?」
「ペルセポネノ、ココロハ、ソレヲ、トメルタメニ、スコシズツ、ワルサヲシテ、ベリアルノ、ココロヲ、マギラワセヨウト、シタ」