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ゲイザー族って実際はどんな容姿なんだろう?

「ぺるみ、誰もいない部屋に着いたぞ?」


 ベリアルがシャムロックのタウンハウスに空間移動してくれたけど、皆の目が痛くならないように気が使えて偉いね。

 かわいいだけじゃなくて、優しいんだから。

 ぐふふ。

 最高だよ。


「ありがとう。助かったよ。皆はもう着いているかな?」


「そういえば、シャムロックのじいちゃんに会ったんだってな。どんな奴だった?」


「え? うーん。既におばあ様に殴られていたみたいでほっぺたが腫れていたよ? あとは、優しくて手かがかかって……そうだ! お父様にそっくりだったの」


「ゼウスに? うわぁ……そりゃあ、シャムロックのばあちゃんも大変だな」


「うん。かなり大変そうだったよ。ヘラが『おじいちゃま』だけタウンハウスに送ってくれたんだけど『逃げるかもしれないから早く帰らないと』って言っていたよ」


「おじいちゃま? ふぅん。逃げ出すところまでゼウスにそっくりだな」


「そうなんだよ。驚いちゃった」


「じゃあ、そろそろ皆がいる部屋に行くか」


「そうだね。ルゥの親戚がこんなに集まるなんて初めてだから楽しみなんだ」


「そうか。良かったな。ところで、お菓子はあるかな?」


「ふふ。きっとあるよ。おばあ様も公爵も、ベリアルの事が大好きだからたくさんあるはずだよ? もしかしたら、宰相も来ているかもね」


「メガネの兄ちゃんも? やったぁ。オレ、兄ちゃん大好きなんだ」


「お菓子もくれるし、優しいからね」


「うん! えへへ。お菓子っ! お菓子っ! ゴンザレスも一緒に食べような!」


(はい!)


 ゴンザレス……

 口に出していないけど、ベリアルには聞こえているのかな?


(あぁ……そうでした。いつもの癖で。ベリアルにはオレが話せる事がばれていたんですよね。魔王の前で話してしまったので……)


 返事をしてあげたら喜ぶと思うよ?


(はい!)


「ベ……ベリアル……ありがとう」


 ふふ。

 ゴンザレスは少し恥ずかしそうだね。


「うわあぁ! ゴンザレスがありがとうって言ってくれた! ぺるみ、聞いたか?」


「うん。良かったね。かわいい弟ができたみたいで嬉しいね」


「オレ、良い兄ちゃんになるから! だから、これからもいっぱい話してくれたら嬉しいな!」


 ベリアルはすごく嬉しそうだね。


「はい! オレもベリアルと仲良くできて嬉しいです」


 他のゲイザー族も魔王城に住み込みで働く事になったみたいだし。

 これからは安心して暮らせそうだね。

 問題はゴンザレスがゲイザー族だってベリアルが知った時だよね。

 ベリアルは怖がりだから心配だよ。


(そうですか? 今とそれほど変わらないと思いますけど。空に浮かんでいますし、かわいらしい容姿で……)


 そ……そうだね。

 触手に目がついているらしいけど、その目って見えているのかな?


(え? はい。全部の目が見えていますよ。でも、雷が出るのは顔についている目だけなんです)


 なるほど。

 そうなんだね。

 

(世間ではゲイザー族は恐ろしい容姿だと言われていますが、オレは一番かわいい魔族だと思います)


 あぁ……あはは。

 そうだね。

 わたしもゲイザー族を直接見ていないし、容姿で判断するつもりはないけど……

 ベリアルもきっと、ゴンザレスが元の姿に戻ったとしても怖がる事は無い……よね?

 

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