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いきなり爆弾とか言われても慌てちゃうよね

 爆弾か……

 この世界の爆弾の威力はどれくらい?

 ゴンザレス、爆弾の位置は分かる?


(威力は分かりませんが……何ヵ所かに置いている最中ですね)


「最中!?」


 今っていう事!?


「え? ペリドット様……?」


 あぁ……

 声に出しちゃった?


「……ごめん。えっと……先生は爆弾って知っているかな?」


「爆弾……ですか? 殺傷能力の高い魔法石の事ですね。今はあまり聞きませんが……しばらく前には作り間違えた魔法石の暴発でたくさんの命が奪われました」


 火薬とかじゃないのか……

 作り間違えた魔法石?

 作り間違えるなんてあるの?

 水とか火とかを単体で入れ込むだけだよね?

 魔力を混ぜた……とか?

 まさか、過去の四大国の王様達が作り間違えた魔法石?

 

「……ペリドット様? 爆弾がどうかされましたか?」


 学長……

 今は入手先を考えている場合じゃないね。


「皆、落ち着いて聞いて! 嘘みたいな話だけど、信じて欲しいの。アカデミーに爆弾が仕掛けられている最中らしいの。ジギタリス公爵の手下がまだ一人いるみたい。一ヶ所ならすぐに取り除けば済むけどもう複数ヶ所仕掛けたようだから……とりあえず避難しないと……でも犯人が誰か、どこにいるかは現時点では不明だよ? 学長、犯人に知られないように学生と講師を避難させる事は可能?」


「避難……爆弾……そんな……」


「学長……落ち着こう? 大丈夫。絶対にわたしが守るから! アカデミーもここに通う人間達も! だから……落ち着いて今できる事をしないと。ね?」


「ペリドット様……犯人に知られないようには無理かと……全員を避難させる為には放送をかけなければ……犯人にも聞かれてしまいます」


「……今は人命優先だから、犯人に聞かれても仕方ないか……うん……ヒヨコちゃん……お願いがあるの」


「ん? 犯人をるのか?」


 おぉ……

 怖い事を言い出したね。


「犯人は生きたままお兄様に引き渡すよ? 学長! ヒヨコちゃんのかわいさを知る為の特別講義を全員が集まれる外でするから直ちに集合! って放送して? ヒヨコちゃんはそのかわいさでアカデミーの人間をメロメロにして時間を稼いで?」


「外……ですか?」


 学長が震えているね。

 高齢だから心配だよ。


「建物の中は危険だからね。外ならわたしの護衛が皆を守ってくれるよ? それから、絶対に一人では動かないで? あとは、かなりの人数が一斉に移動するから怪我の無いようにゆっくり移動するようにって言ってね?」


「ペリドット様……」


「大丈夫だよ。学長が守ってきたアカデミーは絶対に傷つけさせないから。それから、お兄様にも伝えないと」


「オレが今伝えてきてやるよ! 学長は放送してきてくれ」


 ベリアルは頼りになるね。


「ありがとう。わたしはゴンザレスとアカデミー内の爆弾を見つけるよ。(今の話をハデスにも伝えて? )」


「分かった。じゃあ、気をつけろよ」


 よし。

 ベリアルが外に飛んでいったね。

 この状況でも人間の目の心配をしてくれたんだね。

 本当に立派だよ。

 ……重そうに飛んでいく後ろ姿が激かわだ。

 ぐふふ。

 って、今は爆弾に集中しないと!


「ペリドット様……オレも一緒に爆弾を探します」


 前の席のジャック……

 怖いんだね。

 身体が震えているよ。

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