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世界の主役はわたしなの

今回は公女が主役です。

 ……クラスメイトが次々に毒に倒れていくわね。

 清々したわ。

 ペリドットが来てからのあいつ達の態度ったら酷かったもの。

 常にわたしが一番でなければいけないのに。

 この世界の主役はいつでもわたしなのよ?

 それなのに、軽く扇子で叩いたくらいで騒いじゃって。

 バカらしいったらないわ?

 しかも、わたしは躾ていただけなのに『憂さ晴らし』って言われるなんて。

 自分達だって叩かれた後に『ありがとうございます』って感謝していたくせに……

 なんなのよ。

 ……愚か者は死んで当然よ。

 このわたしを侮辱したんだから。

 

 ペリドットは倒れないわね。

 やっぱり、神の使いだからかしら?

 まぁいいわ。

 このアカデミーの大量毒殺事件の犯人として処刑台に上ってもらうんだから。

 恐怖に泣き叫ぶといいわ!


 ……?

 それにしても、ずいぶんわざとらしく倒れるわね?

 毒で倒れる時はこんな感じなのかしら?


 まぁいいわ。

 そろそろわたしの出番ね。


「ア……アレ? ミンナドシタノカナ?」


 ペリドット?

 何でカタコトなのかしら?

 あぁ……

 驚き過ぎておかしくなったのね。

 愚かね。

 わたしに逆らうからよ。

 これで邪魔者はアンジェリカとココだけね。

 そうだ。

 あの二人も毒殺すれば簡単ね。

 簡単には死なない程度の毒を盛ってじわじわと、もがき苦しませてあげるわ。

 美しい陛下はわたしだけのものよ! 

 ふふふ。

 さあ、主役の登場よ?


「これは、どうなっているの!? ペリドット! まさか、皆を毒殺したの?」


 ふふふ。

 ペリドットったら真っ赤になっているわ。

 ……?

 恥ずかしそうに見えるような?

 普通、いきなり皆が倒れたらもっと違う表情になるんじゃ?


「(やっと来た……恥ずかしかったよぉ)」


 ……?

 え?

 今、何て言ったの?

 まあ、いいわ。

 

「なぜ毒を盛ったの? そのティーポットに毒を入れたのはなぜ!?」


 これで、ペリドットは終わりね。

 さようなら。

 ペリドット。


「……え? 毒? 何の事?」


「呆れるわね。自分がティーポットに毒を入れてクラスメイト達を毒殺したんでしょう?」


「え? ティーポット?」


「もう! 面倒ね! だから、お前がティーポットに毒を入れてクラスメイト達を毒殺したのよ!」


「……? え? ちょっと分からないんだけど?」


「だから! お前がティーポットに! 毒を入れたのよ! バカなの!? しつこいわよ!」


「ん? 毒? 何が?」


「本当にバカなのね! お前は大国リコリスのアカデミーで大量毒殺事件を起こしたのよ!」


「……? わたしが? んん?」


 首を傾げたってダメよ?

 お前は処刑されるんだから。

 邪魔なクラスメイトと愚かな講師も一度に消せたし。

 ふふふ。

 このわたしに逆らうからよ。

 邪魔者は全員排除してやるわ。

 さぁ、もうすぐおじい様が呼んだ兵がペリドットを捕らえに来る。

 みっともなく泣き叫んで捕まればいいわ。

 クスクス。

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