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お腹がパンパンのヒヨコちゃんが重そうに飛んでいたら超絶かわいいよね

「うまあぁぁい!」


 ベリアルは朝からずっとモグモグし続けているね。

 すごい食欲だよ。

 王様達からもらったお菓子を第三地区の皆と楽しそうに食べている。


「ばあちゃん、旨いな! じいちゃん、旨いな! モグモグ」


 くぅぅ!

 高齢者を大切にできるヒヨコちゃん……

 超絶かわいいっ!

 ぐふふ。

 後ろから吸いついちゃおうかな。

 あぁ……ダメダメ。

 今日はまだ何度も空間移動してもらうから余計な体力を使わせたらダメだよね。

 絶対プリプリ怒り出すんだから。

 ぐふふ。

 それもまたかわいいね。

 想像しただけで鼻血が出そうだよ。


「ペルセポネ、疲れていないか?」


 ハデスが心配してくれているね。

 

「うん。大丈夫だよ? わたしよりベリアルの方が疲れているはずだよ?」


「あぁ……ベリアルならこれくらいで疲れるような鍛え方はしていないから大丈夫だ」


 そういえば、ベリアルはハデスが天界にいた頃の側付きだったんだよね?

 ベリアルが、かなりきつく鍛えられたって言っていたね。

 確か、ハデスの事を筋肉バカって言っていた事もあったよね?

 その頃は天族の身体で、ヒヨコちゃんの姿じゃなかったのか。

 今は第三地区で一緒に暮らしているなんて不思議だね。


「ベリアル? 少しだけでもお昼寝して欲しいよ。疲れたでしょ? まだ何度も空間移動するからね」


「ん? 平気だけどな。モグモグ。じゃあ一時間位寝てくるか。モグモグ」


 慌ててくちばしにお菓子を詰め込んでいるね。

 ぐふふ。

 堪らないね。

 ずっと見ていられるよ。


「わたしの膝で寝……」


「ベットで寝てくる!」


 うぅ……

 食いぎみで否定しなくても……

 でも、そんなところも超絶かわいいね。

 ぐふふ。


「じゃあベットまで連れて行ってあげるよ」


「自分で飛んで行くから平気だ!」


 ……食べ過ぎて飛べないんじゃないかな?

 お腹がパンパンだよ?

 あぁ……

 ベリアルも男の子だからね。

 色々見られたくない物もあるよね。

 この前わたしがプレゼントしたちょっとエッチなヒヨコちゃん絵姿集とか。

 ぐふふ。


「ぷはっ!」


 吉田のおじいちゃん?

 またわたしの心の声を聞いたんだね?


「ん? どうした? 晴太郎はれたろう?」


 ほら、突然笑うから隣にいるおばあちゃんが驚いているよ?


「お月ちゃんと一緒にいられて幸せ過ぎて笑ったんだ。あはは!」


「ははは! 晴太郎は口が上手いなぁ」


 吉田のおじいちゃんは、今までこうやってごまかしてきたのか。


「うーん。食べ過ぎたかな?」


 ベリアルが食べ過ぎで重そうに飛んでいるね。

 ぐふふ。

 パンみたいな翼をパタパタしているけど全然前に進めていないよ。

 超絶かわいいよ。

 この姿を見ながらご飯三杯はいけそうだね。


「ペルセポネも少し眠るか?」


 ハデスが心配そうにしているね。

 ベリアルを眺めてぼーっとしていたのを疲れていると思ったのかな?


「大丈夫だよ? えへへ。ずっとハデスに会いたかったよ? 今日は一日がすごく長く感じるよ……」


 隣に座っているハデスに抱きつくと、優しく髪を撫でてくれる。

 落ち着くよ。

 わたしの居場所はハデスの隣なんだね。

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