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お父様似なんて絶対嫌だよ!

 こうして、大国の王様達をリコリス城に空間移動で連れて行き、わたしはベリアルと吉田のおじいちゃんとヒヨコちゃんの姿のお母様と、一度第三地区に戻った。


「はぁぁ……疲れたよぉ。おばあちゃんのおはぎが食べたいよぉ」


 疲れた時には渋いお茶とおはぎだよね。


「そうだな! ばあちゃんのおはぎは旨いよな!」


 ベリアル……

 ずっと食べていたのにまだ食べられるのか……

 

「おばあちゃん、ベリアルのボンネットが汚れちゃったの。軽く洗っておいたんだけど、綺麗になるかな? せっけんが無かったの」


「ああ、大丈夫だ。シミにはならなそうだぞ?」


「良かった。すごくかわいかったからまた被って欲しいんだ。ぐふふ」


「そうだなぁ。よく似合ってたなぁ」


 おばあちゃんもベリアルがかわいくて仕方ないんだよね。


「うまあぁぁい! ばあちゃんのおはぎは最高だっ!」


 ベリアル……

 もう二個目だね。

 空間移動をするとお腹が空くのかな?


「ベリアル、神殿のお披露目まで少しだけお昼寝しようか? 疲れたんじゃない?」


「ん? 大丈夫大丈夫! 講義中に寝てたからな。皆よくあんなつまらない事してて眠くならないよな。モグモグ」


「ふふ。皆も眠いはずだよ。さぁ、抱っこで寝ようね? おいで」


「モグモグ……はあ? 騙されるはずないだろ? 絶対ぺるみに抱っこされてなんか寝ないぞ! モグモグ……」


 くぅぅ!

 ちょっと偉そうなヒヨコちゃんもかわいいっ!

 さっき抱っこされながら寝ていたのに……

 超絶かわいいっ!


「ぐふふ。最高だね。『全種族ベリアルアイドル化計画』も始まるし」


「ん? 全種族ベリアル……? なんだ? モグモグ」


「えへへ。この世界の皆がベリアルに骨抜きにされる計画だよ?」


「……おい? 妙な事を考えてないよな?」


「大丈夫だよ。ベリアルはかわいいから皆がメロメロになっちゃうでしょ? このかわいさで世界が幸せになるんだよ」


「はあ? お前は本当に大丈夫か?」


「うん! 大丈夫だよ。全てわたしに任せておいて! いずれ行われる全国ツアー、ワールドツアー……ぐふふ。そして世界は平和になるんだよ!」 


「……モグモグ。お前の頭の中は常に平和だな」


「ん? そうだよ? ベリアルがかわいければそれだけでわたしは朝から晩まで、夢の中まで幸せなんだよ! そうだ! 今から衣装を考えておかないと! ヘッドセットとかもかわいいよね! メイド服とかもいいかも。ぐふふ。ぐふふふ」


「……こいつ、誰に似たらこんな風になったんだ? ばあちゃんも魔王もまともだろ? デメテルだってこんなんじゃないし……あぁ……ゼウスに似たんだな。納得の変態だな。モグモグ……」


「失礼な! お父様になんか似てないよ!」


「はあ!? そっくりだぞ! ダメダメなところがそっくりだ!」


「違うもん! 似てないもん! わたしはまともだもん!」


「お前がまともなら世界中皆がまともだぞ?」 


「……うわあぁん! おばあちゃん! ベリアルが意地悪するよぉ!」


「はあ!? お前が変だからだろ!? ゼウスにそっくりだ!」


「うわあぁん! ベリアルがお父様にそっくりだって言ったよぉ」


「ちょっと……ペルセポネ? お父様さりげなく悪口言われてない?」


 あ……

 お父様いたんだね。

 気づかなかったよ。


「……ぺるみは父親似だな」


「え? ベリアル!? それはわたしに対する悪口だよね!?」


「えええ!? それはお父様に対する悪口だよねっ!?」


 うぅ……

 お父様を怒らせちゃったよ。

 確かに悪口みたいになっているけど。

 お父様は神様だけどダメダメなんだよね。

 似ていたくはない……かも。



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